Microsoft Lists のラクなところの一つに、追加したい列を種類から選択できるところもポイントかと思います。 Excel だと列の定義を後から色々しますが、 Microsoft Lists の場合は先に絞られた列の種類から選択できるので、やれることは絞られるものの、初心者でもわかりやすくカスタマイズできるという点。メリットでもありデメリットでもあるんですけどね。
そんな列の種類に「平均評価」という種類が追加されました。今まだ僕の持っている標準リリース環境では出てきていないユーザーもいるので、まだ展開中のようです。で、古くから SharePoint を知っている人は SharePoint リストとして考えた時に疑問に思うわけです。「いやいや、評価機能はだいぶ前からあったよね!」って。僕もそう思った一人です。これについてはまず「モダンUIのビューから追加できるようになりましたよ」という点と、もう1つは僕も気が付かなかったけど、 Microsoft MVP 仲間の太田さんに大きなヒントを一つ教えてもらったので、それもあとで紹介します(太田さんにはいつも感謝だけど、いつも悔しい!(笑))
これは 2023/06/21 公開の Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターの以下のメッセージにコソっと記載されていました。
SharePoint のリストがパワーアップして1つのサービスとして切り出された Microsoft Lists 。当ブログの過去記事を読むと、2020年の Microsoft Inspire というイベントで発表され、同年9月に展開開始されたようです。もう3年も経つんだ…。正直は話、同じデータが入った同じリストなのに、方や SharePoint のUIのままの「 SharePoint リスト」がありつつ、方や全く同じデータ・リストなのに Microsoft Lists のUIが存在する状況は僕も混乱しましたが、特にここ数年で Microsoft 365 を使い始めた人にとってはなかなか理解できない状況なんじゃないかと思います。今後リストはどうなっていくんでしょうか?気になるところです。
そんな Microsoft Lists ですが、大きなアップデートが結構前から予定されていて、たしか一度延期されましたが、ようやく標準リリース環境でも展開されてきましたね。僕の標準リリース環境にも展開されてきたので、試してみます。
(いつも Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターから該当するアナウンスを表示していますが、今探したら見つからず…)
元々 SharePoint に15年以上前から存在していたリストが Microsoft Lists として独立?したのが2020年くらいなのでもう約3年なんですね。結局のところ「 SharePoint リスト = Microsoft Lists 」である事は変わらないのでややこしいですよね。特に最近 Microsoft 365 を利用しはじめたユーザーにとっては、名前も見た目も違うのに実は同じリスト…という状況ですからね。
で、そんなこんながあって特に日本企業が欲するような承認ワークフローを Microsoft 365 や Power Platform の世界で簡単に実装できるとは今でも思わない方が良いわけですが、むしろこんな世の中なので機能を業務に寄せるのではなく、そもそも業務としての承認ワークフローを見直してなるべくシンプルにすべきなのでは?と僕は思っています。そしてそれでも複雑なワークフローを要する場合は、日本企業向けに日本のIT企業が作ったワークフロー製品・サービスを検討してみると良いのかな?と思っています。僕はね。
例えば今回の Microsoft Lists の承認機能が付いた出張申請のテンプレートなんかは、申請に必要な項目を入力した後に、承認してほしい人を指定して申請するだけ。承認者は承認か否認するだけ。シンプルです。まずは先にそういう話をして変に期待している人がいたら先にガッカリしてもらった方がむしろ良いのかなと思いました。
リストやライブラリ内でアイテムが追加・変更があると指定したアクションをしてくれる機能が「ルール」です。今のところは指定したアクションは通知メールを飛ばすしかないので、実質は通知機能ですね(今後別のアクションが加わるかはわかりません)。 Power Automate でもフローを作れますが、ルールの方が簡単に実装可能です。機能自体は2021年1月あたりに展開されたのでもう2年目ですね。
Microsoft Lists つまり SharePoint リスト、これがイコールであるという点は皆さん慣れてきたでしょうか。歴史がわかっていれば問題ないけど、たぶん Microsoft 365 を利用したての人にとっては混乱のもとの一つでしょうね。そんなリストのビューに予定表が追加されたのが2020年11月でした。
このように個人的に感じる傾向として、 Microsoft 365 ユーザーが Power Platform のスキルがなくてもある程度自動作成してくれる機能が増えてきていて、裏で実は Power Platform を使っています!みたいになってきています。もちろんこのように既存サービスや既存機能を組み合わせて機能アップデートさせる事で Microsoft 内も効率的に製品開発ができるとは思いますが、ユーザーとしても Power Platform はいくら「カンタン」とか「非エンジニアでも作れる!」という甘い言葉で誘惑されたところで、実際はそりゃ多少なりとも勉強しないと使えないわけで、そこに抵抗感をおぼえて作成の一歩を踏み出せないユーザーも多いかと思います。「まずは便利さを体感してください!」と思ってもその前に多少なりとも作成しなければいけないという壁がある以上は、小さな成功体験も得られません。しかし自動作成してくれるこれらの機能が増える事でユーザーに「まずは便利さを体感してください!」が実現できます。小さな成功体験が得られます。そして自動作成されたアプリやフローやレポートはそれなりに使えたとしても「もっとここをこうしたら便利かも」とユーザーに思ってもらえる事で、ユーザーは「じゃ、もっと便利になりたいからちょっと勉強してみるか」と前向きな一歩を踏み出せるキッカケになるんじゃないかと思います。
という僕の備忘録を兼ねて前置きを書いたところで今日の本題も自動的に Power Automate のフローが作られる話です。2022/06/24 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。
待ちに待ったアップデートがついに僕の環境に展開されました! 特に Power Apps 市民開発者の方々には朗報かと思います。
Power Apps でアプリを作成する際のデータソースに Microsoft Lists / SharePoint のリストを利用する人は多いと思います。僕もその一人です。そして、アプリ作成の要件として画像をアップロードして閲覧したいという要件もあると思います。特にモバイルデバイス利用を想定する場合はモバイルデバイスでいつでもどこでも写真が撮れて、それを Power Apps で作ったアプリからアップロードし閲覧するという事ができると、アプリの幅が広がりますね。この2点を考慮した時に、これまでそれを実現させる方法としては、僕の場合はリストの添付ファイルを利用する方法で使っていました。以下、2018年って4年前と古いですが実装させていた方法です。
Power Apps のアプリでリストの添付ファイルに画像をアップロードさせる事は可能だったけど、そのアップロードされた画像をアプリ上で表示させるのは一筋縄ではいかなく、僕は Power Automate を使っていました。もしかしたらもっとスマートな方法があるかもしれないけど、例えば Base64 で…みたいな事を言われても、非エンジニアの初心者市民開発者の人にとっては難易度上がって挫折ポイントになりかねませんからね。
あれから4年…今年2022年3月にはついにリストの画像列の画像を Power Apps のアプリで表示させられるアップデートが来ました。