Nintex Forms のパネルにCSSクラスを指定しCSSを記述すると意図しない表示になった場合の対応

【現象】

▼Nintex Forms でパネルを配置し、CSS クラスに「sample」と指定。

▼以下のCSSを記述。

.sample { border:10px #000 solid; }

Formsを発行してフォームを開くと…

▼あきらかに10pxより太い枠線です。

倍の20pxの枠線になっていました。

【原因】

ソースを調べると原因がわかりました。
▼sampleが指定されているdivがなぜか2個あるんですよね。

▼二重になっているので10px×2個で20pxになってしまうんです。

【対応】

原因がわかれば対処方法もわかります。CSSに以下の記述を足します。つまり2個目を無効にする感じです。

.sample .sample { border:none; }

▼無事に10pxになりました。

SharePoint 運営において画像(著作物)の扱いについても検討すべき

※こういう切り口で SharePoint 運営について気付きを与えるブログはなかったのかなと思ったので記事にします。

「著作権侵害」という言葉はよく聞く言葉ですが、多くの人は実際にはあまり意識をしないと思います。僕も恥ずかしながらあまり詳しくはないです。今や Twitter などの SNS で個々人が気軽に情報発信ができる時代になりましたが、例えばプロフィール画像に他人の著作物を利用しているユーザーは非常に多いです。その感覚で組織内で利用している SharePoint 内でも、著作物を無断利用し、著作権を侵害しているケースは相当あると思っています。
「イントラ内だから」「閉ざされた空間だから」対象外ではありません。逆にそのような空間でもユーザーに注意喚起を行う事により、組織内の意識を高めるべきであるかと思います。具体的にはガイドラインを設けたり、地道に個別に指摘したり、規程があるのであれば一定の期間で全社掲示板などに掲載するなど。

これは SharePoint に限らず、例えばお客様向け資料や社外向けセミナーの資料などに利用している画像や引用文などを、著作権を侵害する利用をしているケースも多々見られます。実際に様々なセミナーを受講すると怪しいスライドを見かけますし。
しっかりした企業であれば、企業で購入した画像を従業員に利用させるような手段があったりもしますが、あまり意識をしていない企業が多いかと思います。
また、Office 製品でも以前のバージョンでは画像を挿入する際に、製品内に利用できる画像がありましたが、今では「オンライン画像」でオンラインから入手するようになっており、これも Microsoft 社が自由に利用して良い画像をオンライン上で提供しているわけではなく、単に Bing イメージ検索で、クリエイティブ コモンズ ライセンスのタグが付いた画像を検索しているに過ぎず、利用する上で何の保証もしているわけでもないんですよね。検索結果に注意喚起の文章が記載されていますが、おそらく利用者は読まないかと…。また、クリエイティブ コモンズも正しく理解しなければ、なんでもOKというわけではなく、それぞれ条件があったりするんですよね。

ネット上の画像をダウンロードして、SharePoint 上にアップロードして利用するケースは想定できますが、他にも、ネット上の画像をリッチテキストエディタ上などで直リンクさせて表示しているような、管理者としてはなかなか想定外のトリッキーな利用をする事もあったりします。

何か問題が起きたら組織の信用問題にもなりかねません。問題が起きた時にあらかじめ策を講じていたのか、何もしていなかったのかでも印象は違います。著作権について明るくない場合は、組織内のコンプライアンスを扱う部門に相談するのも良いかと思います。

過去に調べた時の記憶ですが、フリー素材サイトの画像だから著作権フリーだと思って使用したら、著作者から訴えられて損害賠償を支払う事になった実例もあるようです。運営を始めたら、もしくは始める前に、SharePoint の技術を磨いたり知見を深めるのも大事ですが、このような視点でも検討していく項目は色々とありますよね。

この記事が何かの気付きになれたら幸いです。

SharePoint のアイテムのURLが長すぎる!なんとかしたい!

閲覧・投稿ユーザーであれば、普段は SharePoint でURLはあまり気にしないとは思いますが、例えば、

  • アイテムのURLをメールに貼り付けて送信。
  • 自部門サイトで掲載したアイテムを全就労者に共有すべく、全社ポータルサイトの掲示板(リスト)内にリンクをつける。

こんな場合、貼り付けた後に「URL、長っ!」って思った事があるかと思います。受信した方も気になりますよね。

↓例えば、とあるリストのアイテムのURL(サンプルです)

http://sharepoint/sites/sitename/Lists/listname/DispForm.aspx?ID=5&Source=http%3A%2F%2Fsharepoint%2Fsites%2Fsitename%2FLists%2Flistname%2FAllItems%2Easpx&ContentTypeId=0x010012582E4187745344AF9D30FF45C0067D

クッソ長いですよね。メールに貼り付けたら邪魔くさいです。リストのアイテムの本文内に貼り付けたらダルい文章になってしまいます。

これ、例えば上述のサンプルならURLは1/3に減らす事が可能です。

表示させるのであれば「ID=数字」までで十分で、「&Source=」以降は削除してしまってOKです。

http://sharepoint/sites/sitename/Lists/listname/DispForm.aspx?ID=5&Source=http%3A%2F%2Fsharepoint%2Fsites%2Fsitename%2FLists%2Flistname%2FAllItems%2Easpx&ContentTypeId=0x010012582E4187745344AF9D30FF45C0067D

つまり、
http://sharepoint/sites/sitename/Lists/listname/DispForm.aspx?ID=5
これだけでOKです。

運営をしていた頃に、投稿ユーザーにこれを教えると非常に喜ばれました。 SharePoint  に詳しい方々にとってはたいした情報とは思わなくとも、利用者目線で考えると、もっと発信した方が良い情報って色々出てくると思います。

SharePoint 列の「IMEの設定」の必要性

1行テキスト・複数行テキスト・選択肢・ハイパーリンクまたは画像など、列の作成や設定に出てくる「IMEの設定」という項目があります。初期値は「コントロールなし」、他に「オン」「オフ」があります。
これはIMEの入力モードを設定する機能ですが、オンにすると日本語入力しかできないとか、オフにすると英語入力しかできないというものではなく、入力モードの初期値を設定できるというものですね。

  • 「コントロールなし」は入力前の状態
  • 「オン」は入力前の状態関わらず日本語入力
  • 「オフ」は入力前の状態関わらず英語入力

キーボード左上の「半角/全角」キーを押さなくても良いってだけなんですよね。(Windowsの場合。他にも切り替え方法はありますが、本記事では「半角/全角」キーに統一して文章を進めます。)つまり、オフにした状態でも「半角/全角」キーを押せば日本語入力はできます。
利用用途としては、あらかじめ日本語でしか入力しない想定の列ならオンにし、あらかじめ英語でしか入力しない想定の列ならオフにすれば良いという感じです。
と、この機能は比較的 SharePoint 初心者の方も知っている機能なので改めて説明するまでもなく、親切心で、入力内容をあらかじめ想定し、IMEの設定を変更している方もいるのではと思います。

ただ、僕個人的な意見としては、ここはイジった方がかえってユーザーのストレスになる可能性が高いのではと考えます。

PCにある程度慣れているユーザーにとっては入力モードの切り替えは無意識に「半角/全角」キーを押すので、明示されているわけでもないのに、その列にカーソルを当てると入力モードが切り替わってしまっては、そこからユーザーが無意識に入力モードを切り替えてしまうので、結果として意図した入力モードの逆になってしまうトラップになり、イライラしてしまう事は想像できます。
仮に入力モードの設定をしている事を明示していたとしても、タイピングの速い人ほど、おそらく無意識に指先が反応してイライラしてしまう事かと思います。

ユーザビリティーを検討する場合はターゲットユーザー次第でもあるので、中には必要なケースもあるのかもしれませんが、親切心が余計なお世話になるケースもある事を考慮して、機能や設定の変更は検討した方が良いですね。過去の経験上、余計なお世話になってるケースは結構あったように思います。

ちなみに、複数行テキスト列は列作成時にIMEの設定項目はありません。

複数行テキスト列の場合は、テキストの種類が「書式なしテキスト」選択時にのみIMEの設定が可能です。列作成時に「書式なしテキスト」を選択して一度作成し、該当列を編集すると表示されます。

もちろんここをオンにして書式なしテキスト以外を選択しても、無効になります。

Nintex Workflow でワークフロー全体のスクリーンショットを撮るコツ

SharePoint では構造上、縦スクロールが発生するページ全体のスクリーンショット(以下、スクショ)を撮る事がアドオンやツールを用いても不可能で、以前、色々試行錯誤した記事を書きました。

SharePoint で縦長ページのページ全体スクリーンショットが撮れない!→解決!

今回は更にマニアックですが、Nintex Workflow でワークフローが横長の場合の全体のスクショを撮る際に若干面倒だったので、自分への備忘録を兼ねて記事にします。

まず、前提として SharePoint でページ全体のスクショを撮るには、自分の調査不足(する気がない!?)でもあるのですが、IE ではアドオンで試してもうまく全体が撮れず、今回も Firefox を使用し、アドオンは「 Firebug 」と「 Pearl Crescent Page Saver 」を使用します。

困った事に、Nintex Workflow では、Firefox だと完全動作せず、編集画面ではアクションを追加したりアクションを設定・アクションセットを展開するなどのメニューがクリックしても動作しないので、全てのアクションを展開できません。ただし、編集画面の前の表示画面では展開させるメニューが動作するので、なんとかスクショが撮れそうです。

サンプルで作成したワークフローなので非常にシンプルですが、冒頭で紹介した記事のように Firebug で #s4-workspace のスタイルをイジって、Pearl Crescent Page Saver でページ全体のスクショを撮ります。

スイッチで分岐が20個あるように作っています。一見問題なくページ全体のスクショが撮れたように思えますが、よく見るとダメなんです。ワークフローの中心の本線は本当ならワークフロー全体のド真ん中を貫かなければいけないのですが、これだと分岐の左から4番目あたりでかなり左に寄っています。構造上、ページの中心ではなく、ブラウザの横幅に対して中心になっているんです。

↑正しくはこのように中心の本線はド真ん中なんです。

このように横幅が広い(分岐が多い)場合、表示画面では正しいスクショは撮れません。これは Firefox だけじゃなくて IE でも chrome でもそうですが、分岐が多い場合は、表示画面ではレイアウトが崩れてしまうんです。(編集画面ではこの現象は起きません。)

さて、どうしたものか?これも Firebug 内で CSS をイジれば修正できます。

▼Firebugを起動し、まずは一番横幅の広い箇所を選択。Firebugのレイアウトタブで横幅を確認(ここでは3120px)

▼Firebugの検索ボックスから「BlueCenterLine」で検索

▼.BlueCenterLineに「width:3120px;」を追加

これでスクショを撮ると中心線がド真ん中に来ます。

部分部分のスクショを撮って結合してしまえば良いですが、ワークフローの規模が大きいほど、結合作業も気が遠くなるかと思うので、この方法を使った方がマシだったりします。もっと良い方法があるのかもしれないけど、とりあえずこの方法であればそこまで無駄な工数かからないです。

Nintex Workflowのスクショを撮らなければいけない事なんてなかなかないとは思いますが、提出を求められる事もあるかと思います。というか自分にその必要があったので備忘録でした。

SharePoint お知らせリストの有効期限列をビューのフィルターで活用する際の落とし穴

以前、お知らせリストの有効期限列について以下の記事を書きました。

SharePointの「お知らせ」リストの「有効期限」列の利用および非表示方法

この記事で、利用方法の一例として、ビューのフィルターを活用して有効期限切れのアイテムをビュー上に表示させない方法も紹介しました。この方法は参考書などにも紹介されている方法なのでメジャーな使い方かと思います。ただし、この活用方法には落とし穴があり、実際にSharePoint運営に携わっていた頃にもトラブルがありました。以下、架空の設定ですが実際起きうるトラブルとして紹介いたします。

【トラブル】

閲覧ユーザーが、お知らせリストに掲載されていた情報を元にお客様用に資料を作成し提出したが、その情報が古かったらしく怒られてしまった。その掲載物の投稿者に問い合わせてみたところ、古い情報は有効期限が切れており、新しい情報は別途掲載して表示した、とのこと。

【原因】

ビューのフィルターをかけるだけでは有効期限切れのアイテムはビュー上から非表示になるだけで、実際に削除されたわけではありません。すべてのアイテムを表示させるビューがなかったとしても、検索すれば検索結果に表示されてしまいます。このトラブルも検索結果から古いアイテムを表示した事が原因でした。

お知らせリストの利用用途として検索対象外にする事はあまり好ましくありません。この方法を継続していれば同じトラブルは起きる可能性は高いです。このようなリスクを考慮して有効期限にどの機能を加えて活用するかを検討しないといけないです。

【解決方法】

あくまでも参考としてください。
まずトラブルを避けるには有効期限切れのアイテムは表示されないように配慮する必要があります。やはり情報管理ポリシーの保持を利用し、有効期限が切れたらアイテムを削除するのも一つの手です。ただし、この方法はこのトラブルが解決できても別のトラブルが出る場合があります。これも運営に携わっていた頃によくあった問い合わせなのですが、「過去に投稿したアイテムを再利用したいけど有効期限が切れたらしく見当たらないので復活してほしい。」という問い合わせ。運営側からすると「いやいやあなた…自分で設定した有効期限が切れたならあきらめなさいよ…」と思うでしょうが、実際この手の問い合わせは結構多かったんです。で、ごみ箱から復元できる場合は復元してあげるのですが、ごみ箱からも削除されていたらもうあきらめてもらうわけです。この場合は、運営上そういうものだとユーザーに啓蒙していくしかありませんが、別の方法としては、有効期限が切れたら別のリストに移動するように設定し、移動先のリストのアクセス権限をサイト管理者以外閲覧できないように設定すれば、検索でも古い情報がひっかからず、復元の依頼があっても対応できるのかなと思います。また、SharePoint Designerなどのワークフローを利用して、有効期限の直前に投稿者にメールで通知してから有効期限で移動や削除なんて事も可能かと思います。
そこまでしてフロー情報をストックしておく必要があるかどうかは別として。

そうなんです。そもそも運営の仕方(サイト作成の仕方)がユーザーのニーズと乖離しているところも検討するところです。色々な角度から検討する必要がありますが、例えば、そこで発信する情報の種類が最低限フロー情報なのかストック情報なのかを考えて、サイト作成をしていく必要があります。
極端に言えば、例えば規程集のようなストック情報に有効期限を付ける必要はありませんよね。例えば鮮度が命の情報のようなフロー情報を半永久的に保存しておく必要はありませんよね。これらフロー情報とストック情報は性質が全く異なるので、それを同じ管理方法で運営している事自体を再検討しないといけない、などです。
運営部門の会議などで「有効期限列を活用する方法があります。」と言って説明をすると、すぐに「じゃ、全てに実装しよう!」なんて考えも出てきます。気をつけたいところですね。

SharePoint 投稿者向け:カラフルにすれば良いってもんじゃない

SharePointに限らずですが、社内の情報共有の場で情報発信をする立場の人は、自分が発信した情報が受信者に読まれ、理解され、活用されているかは気になるところですよね。その中から今回「読みやすさ」について考えたいと思います。まずは今まで自分が投稿してきた投稿物を思い出してみてください。以下のような事をしていませんですか?

  • ページスクロールを抑えたいために文字サイズを小さくした。
  • 文章内に太字・斜体・下線などの装飾をふんだんにしていた。
  • 文字色をカラフルにした。

これらは一例ですが、心当たりがある場合は、以下を読んで何かしら気付きになっていただければ幸いです。(一概に悪い例という事ではありません。)

人に読んでもらえる記事を書くヒントはネット上にたくさんあります。大手ニュースサイトを「読みやすさ」という観点で読み漁ってみてください。概ねこういう傾向がある事に気がつくと思います。

  • 文字サイズは実は大きめ。
  • 行間や段落間が結構広い。
  • テキストエリアの横幅はそんなに広くない。
  • 文字に装飾(太字、斜体、下線、など)がない。
  • 文字色はほぼ1色。
  • 背景色と文字色のコントラストがとれている。(だいたい白背景に黒字)
  • 文章中のテキストリンクはリンクだと視認できる。または文章中にはテキストリンクを配置せず、文章下にリンクがある。

今までご自身が投稿してきたアイテムの内容と比べてみてどうでしょうか?結構、間逆な事をしているのではと思います。

以下は、この記事の文章に超テキトーに色々装飾を施してみたアイテムのスクリーンショットです。

黄色や薄い水色などの文字は読みづらいですね。緑のマーカーに赤字の部分はチカチカしますよね。重要な箇所に色々な装飾を施したとしても、結局重要箇所が多すぎて読む際に散漫になってしまいます。これは、以前テレビ番組でやっていたのですが、東大生が受験勉強をしていた頃の勉強方法の中で、「ノートの板書はカラフルにしない」「参考書にマーカーは引かない」などがありましたが、その理由と似ているのではと思います。また、Webの世界では未だに「下線の青文字はリンク」という印象があるので、リンクでないテキストに青文字で下線を装飾にすると、閲覧者がクリックしようとしてしまい「リンクじゃないんかい!」と心の中で突っ込みを入れつつストレスフルな文章になってしまいます。また、逆にこんなにカラフルにしていると、中にテキストリンクをつけても、ほとんどの閲覧者はそのリンクの存在に気がつきません。実はこの中で一箇所テキストリンクがあるんですが、視認できますでしょうか?SharePointのテキストリンクは、リンク色はサイトのテーマによって変わりますし、マウスホバー時に下線が現れますが、文章を読んでいるときに全文をマウスのカーソルを当てながら読む閲覧者はあまりいません。つまりテキストリンクが視認できない場合、リンク先のコンテンツはほとんど閲覧されない事になってしまいます。リッチテキストエディタ内に他コンテンツにリンクをつける場合は、リンクと視認できるかどうかを特に意識した方が良いです。

と、ツラツラと書いてみましたがいかがでしょうか?ちなみに過去の経験上、結構こういうコンテンツはありました。

大手ニュースサイトに共通している特徴はそれなりに根拠があっての特徴なので、自分なりに昇華してみて、ぜひ今後作成するコンテンツに試みてはいかがでしょうか。また、SharePoint運営者やサイト管理者の立場の場合は、読まれるコンテンツ作りの重要性とそのコツなどを投稿者向けに教育をしてみる事を検討してみてはいかがでしょうか。

SharePoint 「お知らせ」リストの「有効期限」列の利用および非表示方法

SharePoint2007で運営に携わっていた頃はリストと言えばお知らせリストを使っていました。(カスタムリストはほとんど利用していませんでした。)リストを通達・連絡用として利用するケースが多く、パッと作成してすぐ使うにはお知らせリストが最適で、またSharePoint2007の頃は、リストで設定したメールアドレスにメールを送信すると、そのままリストに投稿される受信メール機能があり、これはお知らせリスト固有の機能で重宝していたからです。

ただし、お知らせリストには一点邪魔な存在がありました。それが「有効期限」列です。

こんな列があれば、普通は有効期限列に日付を入れたら、その日が過ぎるとアイテムは削除されると思いますよね。それが何も起きないんですよね。ただ日付の列があるだけで、有効期限列単体では何の機能もないんです。SharePointを運営していると、「有効期限が動作しません」という問い合わせを多く受けました。説明をすると「え?あるのに何も機能しない?なにそれ…」的な腑に落ちない感じに返されてしまいますが、腑に落ちないのもごもっともだと思います。

▼有効期限列を利用する場合の一例ですが、有効期限列を利用して情報管理ポリシーの保持を設定したり、

▼有効期限列を利用してビューのフィルターを利用するなど、

有効期限列+他の機能の組み合わせで利用できます。

※ちなみにビューのフィルターを利用する方法に関しては落とし穴がありますが、話しが長くなってしまうので、それは別の機会にトラブル事例として紹介できればと思います。

一例として有効期限列を活用する方法を紹介しましたが、お知らせリストを運営する際に有効期限なんて不要な場合もあり、ではこの思わせぶりなこの列を削除してしまいたいですよね。でも…この列、削除できないんですよね。これ本当に厄介です。

▼よく見ると「OK」「キャンセル」はあっても、他の列設定のように「削除」ボタンがないんです。

 

ただ、ちょっと設定をする事で、削除ではないのですが非表示にする事は可能です。普段あまり使わないコンテンツタイプを利用します。

▼お知らせリストの詳細設定でコンテンツタイプの管理を「はい」

お知らせリストの設定の全般設定の下にコンテンツ タイプというセクションが表示されるので、「お知らせ」コンテンツ タイプをクリック。リスト コンテンツ タイプの設定の列セクションの「有効期限」をクリック。

▼列設定で「非表示」を選択。

▼これでお知らせリストで有効期限列を非表示にできます。

最初からカスタムリストを使って通達・連絡用リストを作成すれば良いのですが、ワケあって有効期限は不要だがお知らせリストを使いたかったり、すでにお知らせリストで運営されていて有効期限列が邪魔だなぁと考えていた場合などは、この方法を検討してみてはいかがでしょうか。

SharePoint ページ右上の歯車メニューが権限レベルに応じて表示・非表示をCSSで実現する方法

SharePoint2007からよくあるサイト管理者からの要望に、「『サイト コンテンツ』を閲覧者や投稿者に見られたくない。」があります。

SharePoint2013ではサイドリンクバーの「サイト コンテンツ」へのリンクは削除できるようになりました。ただし、ページ右上の歯車アイコンをクリックすると、権限がフルコントロールだろうが閲覧だろうが表示されるメニュー内には依然として「サイト コンテンツ」は表示されています。

ここを非表示にするためだけに、マスターページをカスタマイズするのは嫌ですよね。僕は嫌です。そこでCSSを用いて非表示にします。SharePointをCSSでカスタマイズする際におそらく最も利用されるであろうdisplay:none;の登場です。

.ms-siteactions-normal { display:none; }

これをCSSファイルにして、対象ページにスクリプトエディターWebパーツなどを配置してCSSファイルのリンクを記述するか、対象がサイトであれば代替CSSで設定すればOKです。(発行機能が非アクティブ状態で代替CSSファイルを設定したい場合は、ググると情報が出てきます。)

これでサイト コンテンツへのリンクは非表示になったので、直接URLを叩かない限りは見られる事はなくなります。

と、ここまでは他にも紹介しているブログなどはあります。しかし、この方法には弱点があります。閲覧者や投稿者だけでなく、フルコントロール権限であっても非表示になってしまうので、サイト管理者がサイトの設定を行う導線まで奪ってしまうのです。

では、閲覧者や投稿者は非表示にし、フルコントロールは表示させる方法が、CSSと標準機能のみで実現できるでしょうか?
答えは「できます!」
ヒントは「全員非表示、フルコン復活」です。

■方法

CSSファイルを置くライブラリの権限を設定すれば可能です。

【1】まずは全員非表示
これはすでに上で紹介した方法で非表示にします。ここまでは同じです。

【2】フルコンのみ表示復活
・新規に表示復活用ライブラリを作成
・権限の継承を中止
・フルコン以外の権限設定を削除
・ライブラリに以下の内容のCSSファイルをアップ。

.ms-siteactions-normal { display:inline-block; }

【3-1】適用(対象がページの場合)
対象ページにスクリプトエディターWebパーツなどを追加し、2個のCSSファイルのリンクを記述。
※この場合、【2】でアップしたCSSファイルのリンクを必ず【1】のCSSファイルのリンクよりも下に記述してください。(!importantでもOKですが、ムダに使いたくないので。)

【3-2】適用(対象がサイトの場合)
代替CSSの設定は1ファイルのみなので@importを使い2個のCSSファイルのインポートを記述した3個目のCSSファイルを作成し、【1】の時にアップしたライブラリにアップし、代替CSSの設定で適用。
※同じく、@importの記述では記述の順番に気をつけてください。

以上です。
若干複雑ですが、マスターページをイジるよりはマシかと思います。また、この方法を使えば、歯車メニューのみならず、様々な場所で「閲覧・投稿ユーザーのみ表示させたくない」が実現できます。もちろん「閲覧のみ表示させたくない」などのバリエーションも可能ですね。

このようにSharePointを利活用する場合、基本機能ではかゆいところに手が届かない場面が多々ありますが、その際に難しい開発やカスタマイズを行いリスクが伴うよりは、このように基本機能とリスクや難易度が低い方法の組み合わせをパズルのように考える事で、実現できてしまうケースもあり、ここがまたSharePointの楽しいところでもあるのかなと思います。

SharePoint サイトのホームページ(トップページ)をサイト管理者以外に触られたくない

SharePointを運営していると、サイト管理者からよくある問い合わせがあります。「トップページがサイト管理者以外の人にチェックアウトされる事がよくある。」アクセス権限設定は問題なく、チェックアウトした本人に確認すると身に覚えがないとの事。
この場合、「チェックアウトしている人はそのサイトに対して投稿権限が付与されていませんか?」と聞き返せばほぼ100%「そうです。」と返答が来ます。つまり、ページも(チームサイトの場合)「サイトのページ」というライブラリの1アイテムなので、サイトに対して投稿権限があれば編集ができてしまう事。

一般的な考えとしては、サイトのトップページはサイト管理者しかイジれないと思ってしまいがちです。サイト管理者も投稿者もその仕組みを知らずに、投稿者が興味本位または操作ミスでページを編集モードにしてしまい、自然とチェックアウトされたままになっている状態。

さて、この場合、そういうものだと説明すると必ず「なんとかなりませんか?」と言われます。この場合も対応は以下の通りです。

【1】サイト内でホームページ以外でページの利用をしない場合
●「サイトのページ」ライブラリの権限設定を変更
・権限の継承を中止
・サイト管理者以外のSharePointグループおよびユーザーを閲覧権限に変更

【2】サイト内でホームページ以外でページの利用がされている場合
●「サイトのページ」ライブラリ内の「ホーム」ページの権限設定を変更
・権限の継承を中止
・サイト管理者以外のSharePointグループおよびユーザーを閲覧権限に変更

これで投稿権限ユーザーもホームページに対しては閲覧権限になるので、チェックアウトをされてしまう事がなくなります。

ただし、権限の継承を中止した事の注意点としては、サイトの権限を変更した場合は、忘れずに継承を中止した箇所も同じ設定にしましょう。意外とこれを失念して、サイトに新規ユーザーに権限を付与したのに、ホームページに権限を付与し忘れているからアクセスできないなんてトラブルもあります。

ちなみに問い合わせが来てから解決するまで、これを説明するのも相手次第では結構対応が大変になります。説明を求められたり、打ち合わせの席を設けられたり。

SharePointを導入する(している)企業のIT部門や運営部門は、やはり利用者への教育は必要だと思います。