SharePoint 2013 以降/ SharePoint Online で SharePoint 2010 のパンくずリストを復活させる方法

以前、「ポータルサイト接続」機能の設定は、設定しただけでは意味がない話をしました。

SharePoint の「ポータルサイト接続」とは?

ポータルサイト接続はパンくずリストに表示させる設定で、そのパンくずリストが SharePoint 2013 からは非表示にされてしまったので、設定しただけでは意味がないと書きました。

つまり、パンくずリストを復活さえすればポータルサイト接続も利用できるのですが、それにはマスターページをイジらなければいけなく、マスターページをイジらない主義の僕としては別の方法を考えてくださいと書きました。

しかし、それから機会あってとりあえず動作検証してみたので、やり方だけ残しておきます。

※seattle.masterを適用しているとします。
※もしこの記事を参考に試みる場合は、マスターページのカスタマイズはサイトコレクションがおかしくなる場合もあるので、バックアップをとるなどをし、あくまでも自己責任でお願いします。

▼ SharePoint Designer でマスターページを開き、「bread」で検索すると表示されるここらへんのソースが対象です。

▼classが「ms-breadcrumb-dropdownBox」のdiv内「style=”display:none;”」を削除。

▼Visible=”false”のfalseをtrueに変更。

これで保存し、場合によっては発行して完了です。別のマスターページとして保存した場合は関連付けを忘れずに。

▼作業が終わると、トップリンクバーの左に見慣れぬアイコンが現れます。

ただ、これ…わかります??右のリンクのリンクアイコンのようにも見えます。しかも一般的な別タブ表示リンクのアイコンっぽいです。少なくとも知らないユーザーが直感的にパンくずリストがあると気がつく確率は限りなく低いように思えます。(なんかゴミみたいなのがある?くらいの印象ですよね。)

▼この小さなアイコンをクリックすると SharePoint 2010 のように展開されます。

そもそも SharePoint 2010 でも「これパンくずリスト?」って感じでなかなか気がつかず、クリックしないと展開しないので使い辛い。おそらくこんな感じだから SharePoint 2013 からなくなったんだろうなぁと思います。


パンくずリストが表示されたところで、ポータルサイト接続を設定してみます。

▼サイトコレクションの設定内に「ポータルサイト接続」があるので設定します。

▼パンくずリストを展開するとさっきまで無かった最上位に設定したリンク先が表示されます。

SharePoint 2007 の頃のポータルサイト接続はページ左上に常時表示されていて使い勝手が良かったのですが、やはりこれでは用途としては微妙で、わざわざマスターページをイジってまで復元させる機能ではないかなと思います。いつ消えてしまうかわからないし。

ということで、遊んでみたので記事にしてみました。

【参照】

What does “Portal Site Connection” do?

SharePoint 「サイトコレクションの管理者」と「トップレベルサイトのフルコントロール権限」は全然違う

「サイトコレクションの管理者なのに、サイトの設定画面に表示されていないメニューがある!」

という問い合わせを過去に数回受けた事がありました。この場合、ほぼ100%このユーザーは「サイトコレクションの管理者」ではない事が原因です。

上長からの任命などで「このサイトコレクションの管理者になった」という役割名の意味の「サイトコレクションの管理者」と、SharePoint の設定上の「サイトコレクションの管理者」に追加されたユーザーでは大きく異なります。つまり、問い合わせしてきたユーザーの「サイトコレクションの管理者」とは、前者のただの役割名の意味だったという事です。

会社によって SharePoint の運営方針は異なりますが、中には「サイトコレクションの管理者」はIT部門以外のユーザーは追加しない方針もあるかと思います。この場合、いわゆるサイト管理者にはトップレベルサイトに対してフルコントロール権限を付与する形が多いかと思います。(もしくはオリジナルのアクセス許可レベル。)

トップレベルサイトに対してフルコントロール権限があれば、トップレベルサイトの様々な設定が可能で、更にサブサイトを作成する事も可能なので、サイトコレクション全体にフルコントロール権限が付与されたと思いますし、言葉通りとればそれは事実です。
そもそもアクセス権限(アクセス許可レベル)とは別に「サイトコレクションの管理者」という設定というか存在が SharePoint 上にあるという認識は、実際にサイトコレクションの管理者にならないとなかなか知る由もない事です。

▼このメニューは実際にサイトコレクションの管理者じゃないと表示されないので。

▼そしてサイトコレクションの管理者じゃないと表示されないサイトの設定のメニューはたくさんあります。

トップレベルサイトにフルコントロール権限が付与されているだけなのに、説明では「サイトコレクションにフルコントロール権限を付与しました」という若干曖昧な言い方をしてサイトコレクションを提供してしまうと、もらった方は最高権限をもらったと思ってしまい、その後ネットで検索した情報を元に設定しようと思ったらメニューがなかった…なんてストーリーがあり、冒頭の問い合わせにつながります。

わかりやすいかは置いといて(置いとくなって感じですが…)イメージ図を作ってみました。

▼サイトコレクションの管理者の設定範囲

  • サイトコレクション内の全ての設定が可能です。
  • サイトコレクションの管理者は、各サイトの権限設定に影響されません。

通常、ユーザーに何の権限を付与しないとURLからアクセスしてもエラーで閲覧すらできませんが、「サイトコレクションの管理者」に追加されたユーザーは、各サイトのアクセス権限を一切付与していなくても、全ての操作が行えます。

▼トップレベルサイトにフルコントロール権限を付与されたユーザーの設定範囲

画像右下の前提条件があった場合、

  • サイトコレクションの設定は一切できません。
  • トップレベルサイトの設定はできます。
  • サブサイトBの設定もできます。
  • 各サイトの権限設定に影響されるので、この例ではサブサイトAは設定どころか閲覧すらできない。

このように大きな違いがあります。

以上の事を考慮すると…
立場上の概念的な名称として、そのサイトコレクションを管理する人の事を「サイトコレクションの管理者」と呼ぶ事は非常に紛らわしく、例えば「サイトコレクションオーナー」とか設定上の名称と概念的な名称は差別化した方が、今後の様々な意思疎通を行う上で齟齬や認識違いが発生しないのかなと思います。

SharePoint 初心者がつまづく点:アプリとアプリパーツの関係がよくわからない

SharePoint において、サイト管理者にサイトコレクションを渡しても、いつまで経っても構築されずに放置、または、サイト管理者のテストページが作成された痕跡があるだけ、いつしか全く利用されずにゴーストタウン化…なんて事がありがちかと思いますし、そのような現場を数多く見てきました。

なぜ利活用が促進されないか?色々原因はあるとは思いますが、単純にユーザーが使い方がよくわからなく、便利だと感じるまでに到達しないからだと思います。ネットワーク上の情報共有はメールで行うのが昔から定着されてきた方法で、この根強い牙城を崩すことはこんな世の中でもなかなか困難です。メールにはない便利さを多大に感じてもらわなければ、わざわざ慣れたメール文化から「しぇ?しぇあぽいんと?なにそれ?」から積極的な利活用には持っていくことは厳しいです。
逆を言えば、ある程度使い方を教えて便利だと感じてもらえれば利活用促進の第一歩かと思います。第一歩ですが大きな一歩です。

過去にたくさんの SharePoint 初心者と関わらせていただきました。ここで示す初心者とは「サイトを作成・運営」する立場の人達です。時にはマニュアルやガイドを作成したり、時には社内セミナーや勉強会を開きました。長年運営に携わりリアルガチな生の声もたくさん聞いてきました。そこで様々な SharePoint 独特のわかりづらい点があり、教えるのに苦労した事もあったり、よく質問をもらったりしました。そこでそういう点を過去の経験を基に紹介しようと思います。

それぞれの環境により正解は異なるのでここでは特に正解は書きませんが、何かの気付きになっていただければうれしいです。


そもそも「アプリ」「アプリパーツ」という用語がフワっとしちゃっていますが…。

Office 365 内の「アプリ」という言葉の定義がフワッとしている…

今回の記事の「アプリ」とは、いわゆるリスト・ライブラリの事です。「アプリパーツ」とは、リスト・ライブラリ Webパーツの事です。

SharePoint は良くも悪くもクセのある製品だと思います。SharePoint をはじめて触った人がサイトを構築しようとして困惑するのが、このアプリとアプリパーツの関係性と作成の操作性・操作手順でした。

例えば「トップページにライブラリを追加しよう」という単純な目的があるとします。初心者の方が困惑するのは、だいたい以下の操作をイメージするからです。

▼このページにライブラリを追加したい!なにやら右上に「編集」があるぞ。

▼おっ!編集できそうだ。ライブラリはどう追加するんだろう?リボンのタブに「挿入」があるぞ!(ここに気がつくまでにも時間がかかりますよね…)

▼おっ!「アプリパーツ」ってこれじゃん!

▼ん?どこからライブラリを作るの?意味わからん!

で詰まってしまうようです。

  • ページにアプリパーツを追加したい。
  • ページを編集してアプリを追加する。

SharePoint について知らない場合は、そういう考えになってしまいますよね。

SharePoint を知っている人なら以下の手順で作成すると思います。

  • アプリ(ライブラリ)を作成
  • ページにアプリパーツ(作成済のライブラリ)を追加

でも、この概念をUIから直感的に理解する事は今の SharePoint では困難なんですよね。まずはアプリを作成してからパーツとしてアプリを配置するという事に。

で、行き詰ってしまって諦めて使われなく…。

なので、サイトコレクションを渡す際に、キモとなる部分は最低限教えてあげる必要がありますね。これはその一つなのではと思います。

SharePoint の「ポータルサイト接続」とは?

サイトコレクションの設定画面に「ポータルサイト接続」なるリンクがあります。これは SharePoint 2007 の頃にはお世話になりました。 SharePoint 2007 には画面左上にパンくずリストが存在し、ポータルサイト接続で設定したリンクがパンくずリストの最上位に表示されたんです。なので、利用例としては社内ポータルサイトがあれば、そのリンクを他の全てのサイトコレクションの「ポータルサイト接続」に設定します。そうすると、どこへ行っても左上のパンくずリストから社内ポータルへ行く事が可能になります。

SharePoint のパンくずリストへの扱いはバージョンアップするごとに追いやられてきました。SharePoint 2010 ではユーザーが気がつかないほど目立たなくなり、SharePoint 2013 からはとうとうなくなりました。

となると、パンくずリストがない今、なぜまだ「ポータルサイト接続」の設定が生き残っているのか?他にポータルサイトへのリンクが存在するのか?と思って色々調べてみました。

日本語で「SharePoint ポータルサイト接続」で検索しても、古い情報しかないので、苦手な英語で検索をしました。英語では「Portal Site Connection」というようです。するとさすが世界は広く色々と結果が出てきました。

ただし、恥ずかしながら僕は英語が苦手なので…以下はあまり自信がありません。

複数検索結果を翻訳を頼りに読んでいったところ、どうやら「ポータルサイト接続」はパンくずリスト用途以外はなさそうです。そして SharePoint 2013 からはパンくずリストは表示されていないため、単にここを設定しただけでは意味が無いようです。

つまり SharePoint 2013 からポータルサイト接続を利用したい場合は、まずはパンくずリストを表示させなければいけません。パンくずリストは機能として消えたわけではなく、表示されていないだけで、裏側で機能としては残っているようです。ただし、標準機能の範囲でポチポチ設定するレベルではなく、どうやらマスターページを編集する必要があるようで、若干敷居が高いです。

元々、SharePoint 2007 では、個人的に「ポータルサイト接続」は冒頭に説明した利用用途では重宝していましたが、「パンくずリスト」自体は微妙でした。( SharePoint 2007 の頃はパンくずリストが2箇所あり、いまいちパンくずとしての機能が果たせていなかったと感じています。)なので、 SharePoint 2013 からは消えてしまったこともあり、パンくずリストを頼りにしない構成や見せ方を検討した方が良さそうです。

ポータルサイト接続に関しても、「どこへ行っても社内ポータルへのリンクがある」という要件であれば、別の方法を模索してみましょう。
例えば、面倒ですが各サイトのトップリンクバーに必ず社内ポータルへのリンクを追加するという約束事を設ける事も別にナシではないと思います。
例えば、 SharePoint Online なら画面左上の「SharePoint」をクリックすると(正式名称はわからないけど)自分用のリンク集みたいなページがあり、その中の「おすすめリンク」は自分で編集ができるのでそこを活用してもらうのも手かと思います。
例えば、ブラウザのブックマーク(お気に入り)を利用してもらったりホームページに登録してもらう方法だってありますよね。(企業によっては会社支給のPCにはあらかじめホームページに社内ポータルが設定されているところもあったりしますね。)

手段は色々あってユーザーが自発的に行える方法も複数あるわけで、それを教えてあげればユーザーは学習して、他にも応用されていくのではと思います。なのにIT部門などがカスタマイズをして手厚く用意してあげるのは、やはり「IT過保護」なのかなと思います。こんな世の中なのでIT企業でなくても従業員のITリテラシーは高いに越したことはないですよね。また、普段IT部門が「うちの会社のITリテラシーは低くて…」と嘆いていても、そんなITリテラシーの低い従業員は、プライベートではスマホでSNSを大いに活用し、PCで家族に内緒でエロ動画を見まくっているわけで、ポテンシャルは本来は持っていたりするハズなんですよね。ヤル気がないなどでポテンシャルを引き出せていないだけで。
従業員の教育にお金を注がずにIT過保護のためにカスタマイズにお金を注ぐのは、将来を考えると違うんじゃないかなと思います。 Office 365 の日々の進化っぷりや、コーディングせずにパワーユーザーが作成できるようなアプリが色々出るような時代の流れの中で、従業員に対してIT過保護になればなるほど取り残されていく危機感はあった方が良いのではと考えます。

脱線してしまいましたが最後。「SharePoint Portal Site Connection」などで検索してみると、SharePoint 2013 からのパンくずリストを表示させる方法や、SharePoint 2007 や SharePoint 2010 のパンくずリストの表示位置などが出てくるので、徐々にパンくずリストが追いやられていく歴史もわかって面白いです。

Office 365 監査ログについて

前回、 SharePoint の「人気の傾向」について書きましたが、正確なアクセス数を取得する場合は Office 365 の監査ログを Microsoft のサポートの方に薦められた事も書きました。

SharePoint 「人気の傾向」について

監査ログはその名の通り、セキュリティやコンプライアンスの観点ではログなので何か有事があった際に利用されるものですが、単にアクセス解析としても利用でき、日常ではこちらの目的で利用されている方が多い感じです。

僕が気になった点は、一度有効化すると無効にできないという事。そういうのを聞くと特に企業では心配になってしまいますよね。Microsoft のサポートの方の話では、過去事例や検証では、監査ログを有効にすることで、SharePoint の使用に影響が出る報告は受けていないとの事です。Microsoft のサポートの過去事例は膨大だという話なので、そこで問題ないなら安心しても良いのかなとは思いますが、なにせデフォルトでは有効化されていないので不安ですよね。その上で、有効化する方法を念のため紹介します。ちょっと奥深いところに設定画面がありますからね。

■ Office 365 監査ログを有効化する方法

▼ Office 365 の「管理者」を

▼ Admin center の「管理センター」→「セキュリティ」

▼セキュリティの「検索と調査」→「監査ログの検索」

▼赤枠部分をクリック

▼ダイアログから「有効にする」

▼更にダイアログから「はい」

ダイアログが2段階あるのも物々しくて不安を煽りますね。

▼次のダイアログでプログレスバーが

▼終わると画面に戻り、表記が変わりました。

 

■ Office 365 監査ログの注意点

注意点としては、前回記事にも記載しましたが、有効化する前にはさかのぼれない事と、ログが90日以内しか残っていないという点。

また、元々の目的が「人気の傾向」から数字の正確性をプラスした代替として、Microsoft のサポートの方のオススメで監査ログにたどり着きましたが、「人気の傾向」は SharePoint に十分な権限があれば利用できますが、Office 365 の監査ログの場合は、 SharePoint の権限は関係ないです。Office 365 の全体管理者が取得するという点も注意点ですね。

ん?SharePoint にも監査ログありますよね?こっちならサイトコレクションの管理者でも利用できるんで、こっちでいいんじゃない?

僕もそう思ったので追加で聞いてみたところ、なんとも歯がゆい点が判明しました。

SharePoint の監査ログでも様々な項目を抽出できるのですが、以下の点ではオンプレ環境のみで、 SharePoint Online では記録できないとの事。それが…

>ドキュメントを開く、ドキュメントのダウンロード、リスト内のアイテムの表示、アイテムのプロパティの表示

それそれそれ!それが欲しいのに!!非常に残念ですがそれが現在の仕様のようで、だからこそアクセス解析的な使い方の場合は、 Office 365 の監査ログをオススメしてきたようです。

ちなみに Microsoft のサポートの方からは「アクティビティ レポート機能」と言われ、結果監査ログだったのですが、どうやら監査ログは英語表記では「Activity Report」と表示されているようですね。英語は苦手なので自信はないですが。

SharePoint 「人気の傾向」について

簡易的なアクセス数の把握には「人気の傾向」は気軽で良いですよね。ただ、この数字本当かね?って思える事ないですか?昨日は少なくとも自分はアクセスしたのに0になっている。など。

以前 Microsoft 社のサポートに問い合わせした事もあり、以下にその回答を要約したものを書きます。

  • サーバー側で1日1回実行されるタイマージョブにより反映される。
  • 1日1回がいつ行われているかは公開されていない。(つまりわからない。)
  • サーバー側の様々な都合で、処理が1日以上遅れる場合がある。

という事で、「人気の傾向」はあくまでも文字通り傾向を把握する機能として用意され、正確なアクセス数を取得するようなツールではないとの事でした。

サポートの方に薦められたのは Office 365 の監査ログでした。監査ログと言えば、オンプレの SharePoint をやっていた時代には、IT部門から「ログが肥大するから機能は利用しないでほしい」と言われた事があります。Office 365 の監査ログでは90日以内しか残っていないようですね。

また、 Office 365 の監査ログはデフォルトでは有効化されておらず、有効化を実施した日より以前のログをさかのぼって取得する事はできないので、そのようなニーズが予測される場合は、早めに有効化しておいたほうが良さそうですね。

人気の傾向でエクスポートされるデータを見ると月次の閲覧数は約3年間くらい表示されます。大雑把に傾向を把握する場合は管理面でもこちらの方が良さそうですね。一方、 Office 365 の監査ログは90日以内しか残っていないので、直近の正確なデータを取得するのに適しているのと、監査ログなので単にアクセス数を取得する以外にも色々なログが表示されているのですが、1年以上の推移が欲しいなどの場合は90日ごとにデータをエクスポートするなど、管理面では何かしらの手間はかかりそうですね。

Microsoft Teams デスクトップアプリを入れた後から、デスクトップに「最小化」が表示されて消えない現象が!

未だによくわからないのが「Teams」の読み方は「チームス」?「チームズ」?「チーム」?ググっても Microsoft のサイトでは読み方まで明記されておらず、またあまり検索結果に現れず、IT用語辞典では「チーム」別名「チームス」と記載されており、でも英語としては「チームズ」と発音するらしい…など、混乱は増すばかり。同じく「Forms」も「フォームス」?「フォームズ」?「フォーム」?。他にも実は間違えて発音しているのもあるかもしれなくて、不安な日々を過ごしております。


さて、本題。

Teams を業務で利用しよう!と提案して使い始めたので、デスクトップアプリをインストールして利用しました。だいたいその頃にPCにおかしな現象が現れたんです。

▼ふと気がつくとデスクトップ上に「最小化」という文字が表示されている事に気がつきました。(画面右上)

もちろん壁紙に書いてあるわけではないです。

▼色々なソフトを立ち上げても「最小化」がその上に乗っかって表示されて邪魔です。(同じく画面右上)

で、不思議に思っていたんですけど、犯人が Teams のデスクトップアプリだったんです。しかも、この現象には法則がありました。デスクトップアプリを閉じる際に起きる現象です。色々ためしてみます。

【1】ツールバー内の Teams のアイコンをクリックして閉じる。

▼「最小化」は表示されませんでした。

【2】 Teams デスクトップアプリの右上に「_」にマウスホバーし、「最小化」が表示された後にクリックして閉じる。

▼これが原因かと思ったら「最小化」は表示されませんでした。

【3】同じく Teams デスクトップアプリの右上に「_」にマウスホバーし、「最小化」が表示される前にすばやくクリックして閉じる。

▼出た!

もしこの現象が起きたら、【3】以外の方法でアプリを閉じなおすと消えるのでお試しください。この現象は Windows 7 環境で確認したのですが、その後 Windows 10 環境でも確認しました。

Teams デスクトップアプリ自体が非力なPCだと重いような気がするので、このバグも含めて今後に期待ですね。

やはり特に職場内のやりとりは一度チャットに慣れると、メールでのやりとりが苦痛すら思えます。この感覚はおそらくメールがメインの企業に属している人にはピンとこないと思います。僕が今所属している会社ではビジネスチャットの導入に見事に成功しており、上司のメッセージに部下がスタンプで返事する事も日常の光景で、社内メールは一切利用していない環境なので特に実感しています。もちろん今の会社以前はメールでのやりとりだった会社ばかりなので、どちらも経験し比較した結果の感想です。メールが悪いというわけではなく。

SharePoint 投稿・閲覧ユーザーに教えると喜ばれる機能:自分だけのビュー「個人用ビュー」

前回、ビューでフォルダー階層を無視する設定があると説明しました。その際に、「え?だって権限低いからビュー作れないし…」と思った人もいるはずです。

  • ビューはリスト/ライブラリを作成する権限がある人しか作る事ができない。
  • だからその人達が作ったビューが自分的に使いにくくても我慢。

そう思っている投稿・閲覧ユーザーは少なくはない。と、これは僕の経験則です。しかし、投稿権限ユーザーでもビューは作れます。それが「個人用ビュー」です。

個人用ビューはザっとこんな感じ。

  • パブリック ビュー(通常のビュー)と同じ設定で自由にビューを作成できる。
  • 作ったユーザーしか表示されない。作ったユーザーしか利用できない。

という感じです。

では実際に投稿権限ユーザーで個人用ビューを作成してみます。(ビューの作成画面にたどり着くまではクラシック表示と新しい表示で異なるのでどちらも紹介します。)

■クラシック表示の場合

▼「ビュー選択の…メニュー」→「ビューの作成」をクリック。

■新しい表示の場合
※新しい表示で個人用ビューを作成する方法は若干分かりづらいです。(実は僕が知らないだけかもしれませんが…)

▼ビュー選択のメニューを展開させても「ビューの作成」はなく…「ビューの保存」をクリック。

▼ダイアログ内に名前を入力して保存

▼再度ビュー選択のメニューを展開させ「現在のビューの編集」をクリック。

ここから先は新しい表示もクラシック表示も同じです。

▼ビューを好きに設定しましょう。

パブリック ビューと同じ設定が可能なので、リストやライブラリの作成経験者が近くにいたら教えてもらうのも良いし、じっくり読めば色々わかってくるので、自分にしか表示されないビューだから好き勝手に試してみるのも良いかと思います。楽しんであれこれ試してみましょう。

▼このように個人用ビューが完成します。

先ほど投稿権限ユーザーで作成したビューが本当に他ユーザーに表示されないかどうか?実際にサイトコレクションの管理者でアクセスしてみました。

▼もちろんサイトコレクションの管理者でも表示はされていません。

このように自分だけのビューが作成できます。リストやライブラリを利用した際に、ビューの設定が自分の好みに合わず使い勝手が悪いと思ったら、自分好みの個人用ビューを作ってみると良いですね。

ちなみに…閲覧権限ユーザーの場合は、残念ながらデフォルトでは個人用ビューは作成できません。ただ、そういう機能があると知っているだけでも違います。というのも、「閲覧」アクセス許可レベルを編集し「個人用ビューの管理」にチェックすれば、閲覧権限ユーザーでも個人用ビューを利用する事が可能だからです。会社やサイト管理者のポリシー次第でもあるのですが、閲覧権限ユーザーでも個人用ビューを利用したい場合は、サイト管理者などに相談しても良いですね。

また、サイト管理者や利活用促進を目指す人達は、このような情報はユーザーに提供していくと良いと思います。

SharePoint 投稿・閲覧ユーザーに教えると喜ばれる機能:ビューでフォルダー階層を無視する設定

これは個人的な考えですが、SharePoint で情報共有目的でフォルダー管理するのはあまり好きではありません。他に SharePoint ならではの整理する手段があるからです。そこらへんの話をすると冒頭から話が大脱線してしまうので、また別の機会にします。

僕の好き嫌いは置いといて、一般的には SharePoint のライブラリでもフォルダーでファイル管理をしているケースは多いと思います。でもフォルダー関係なくライブラリ内の全てのファイルの新着情報や更新状況を知りたい場合もあると思います。

例えば…

Aさん「Bさん!○○ファイルをライブラリにアップしといたよ!」
Bさん「ん?○○ファイルってどのフォルダーでしたっけ?」
Aさん「えっと、まってね…Aフォルダー内のA-bフォルダー内のA-b-01フォルダー内!」
Bさん「早い早い!Aフォルダー内の??」
Aさん「A-bフォルダー内の…」

わずらわしいやりとりですよね。

この場合、SharePoint にはフォルダー階層を無視したビューを作成する事が可能です。この設定をはじめて知った時に SharePoint って便利だなぁと思ったし、他ユーザーに教えるとだいたい良い反応いただきます。 SharePoint に詳しい人にとってはよく知られている機能だけど、利用ユーザー全体で考えるとおそらく知らないユーザーの方が多いのかなと思いますので紹介します。

▼フォルダー階層のライブラリがあります。

フォルダーの更新日時はフォルダー内のファイルの更新日時ではなく、フォルダー自体の更新日時です。(この情報あまり必要ないですよね…。)なので、このビューだけではこのライブラリ内の各ファイルの更新状況は把握できません。

そこでフォルダー階層を無視するビューを作ってみましょう。

▼ビューの新規作成画面です。キモの部分は「フォルダー」。

ここで「フォルダーなしですべてのアイテムを表示する」にします。

▼ほかに「並べ替え」を更新日時で降順にします。

するとフォルダー階層を無視したライブラリ内の更新状況が把握できるビューが完成です。

▼このようにフォルダー階層を無視し全て並列でファイルが表示されます。

サイトのトップページにこのビューを配置し、ライブラリの新着情報にする…なんて使われ方が多いのかなと思います。

先ほどのわずらわしい例えだと…

Aさん「Bさん!○○ファイルをライブラリにアップしといたよ!」
Bさん「承知しました!」
(ライブラリの新着情報を見れば今Aさんがアップしたファイルが表示されている。)

こんな感じになります。

注意点があります。5000件問題です。ビューのしきい値の5000件問題はフォルダーにすれば回避できますが、この設定はそのフォルダーを無視する設定なので、ライブラリ内に5000件以上のファイルがある場合は、このビューは5000件問題に該当してしまいます。その場合は、フィルターを利用してビューの表示対象となるファイル数を制御しましょう。例えば更新日時が今日から7日前分しか表示させないような。

さて、この記事の「投稿・閲覧ユーザー」に喜ばれるというタイトルですが、「え?サイト管理者などリストの作成者が喜ぶんじゃなくて?投稿・閲覧権限ではビューは作成できないよ?」って思われる方もいるかもしれないです。それはおそらく「個人用ビュー」という存在を知らない人かもしれないです。「個人用ビュー」に関しては僕の経験則でも知らない人が多いです。また改めて紹介します。(宿題がたまるー)

SharePoint に詳しい方々なら知っていて当たり前のような機能でも、初心にかえって思い起こせば、その機能を知った時に「おっ、便利じゃん!」って思った機能があるかと思います。特にIT部門の担当者さんなんかはその感覚を忘れずに、利活用促進のためにユーザーに教えてあげれば良いと思いますね!

SharePoint Wikiページ ライブラリのアイコンに花がある理由を探ってみる

小ネタです。

Wikiページ ライブラリのアイコンに花があるけどなぜだか知っていますか?いや、作った人に聞いたわけじゃないので僕もMicorosoft社の正式な回答として知っているわけじゃないけど、調べれば推測できます。

Wikiの語源はハワイ語の「Wiki(ウィキ)」もしくは「WikiWiki(ウィキウィキ)」とされています。

そしてハワイ州の州花は「イエローハイビスカス」です。アロハシャツにはハイビスカス柄が多いですよね。

つまりあのお花はハイビスカスなんですね。

ビジネス色の強い SharePoint の中で一輪の花。和み…ますかどうかは人それぞれですが…。

以上、小ネタでした。