SharePoint / OneDrive for Business :360度画像ビューアを試してみた ( 360-degree Image Viewer )

今月頭に Microsoft 365 管理センターにこんなメッセージがありました。

▼新機能:SharePointの360度画像ビューアとビジネス向けOneDrive

少し前から展開されていたのですが、ようやく試してみようと思います。とはいえ、360度の写真がないので、とりあえず iPhone で撮ったパノラマ写真を使います。

▼準備した画像

これは去年家族でマザー牧場に行った時の写真です。イベントでペチュニアの広大な花畑があってキレイでした。ではまずこの写真を SharePoint のライブラリにアップロードします。

▼アップロードしましたので開きます

▼ん?ただの画像ビューアだぞ?

そうなんです。普通に写真をアップロードしただけでは普通の画像ビューアなんです。360度画像ビューアにするには2種類方法があります。

【1】Equirectangular形式の画像をアップロードすれば自動で360度画像ビューアになる

メッセージセンターには「basically ones marked with a projection type of “Equirectangular”」と英語で記載されているんだけど、「Equirectangular形式」というのを知りませんでした。「Equirectangular」とは日本語で「正距円筒図」というらしいのですが、そちらの説明は割愛するので検索してみてください。今回はオリジナルでEquirectangular形式の画像が用意できなかったので試していません。なので憶測ですが、この形式の画像には何かしら識別できるメタ情報が画像ファイルに埋め込まれていて、そのメタ情報があると SharePoint 側が360度画像であると認識するので、自動で360度画像ビューアが利用できるというところでしょうか。もしくは正距円筒図は意味がわかると一見して判別できるので、AIで自動判別させているのでしょうか。あまり深追いすると時間がいくらあっても足りなくなりそうなので、申し訳ないですが割愛します。(ここら辺は特に知見のある方がいらしたら、何か間違いなどがあったらご指摘お願いします。)

【2】手動で360度画像ビューアで表示させるようにする

自動で360度画像ビューアにならない場合は手動で強制的にアクティブにさせる事ができるようです。やり方は画像ファイルのファイル名を「 .360.jpg 」または「 .360.jpeg 」で終わらせる事だそうです。つまり…

hogehoge.jpg

hogehoge.360.jpg

という事ですね。そしてJPGファイルしか対応されないようです。今回はこちらの方法で試してみます。

▼画像ファイルのファイル名を「***.360.jpg」に変更

▼変更後に画像ファイルをクリックして画像ビューアを開くと、なんか歪んだ感じで開きます

これが360度画像ビューアですね。画像をドラッグしながらマウスを動かすとグリグリと動きます。これは言葉では表現が難しいので実際に操作している動画を撮りました。

▼360度ビューアでグリグリしている動画

スゴイんだかどうだかも360度画像に関してあまり関心がなかったのでよくわからないです。おそらくすでに過去に発表があった、 SharePoint + MR という流れがある中で、 HoloLens を使うと360度画像ビューアなら顔を動かすだけであたかもそこにいるような感じに見えるという事になるという事でしょうか。もしくはそういう風になるという事でしょうか。いずれにせよこの360度画像ビューアはそんな未来の第一歩な気がします。

あ、あと、画像ファイルをアップロードすると、ライブラリのビューに各アイテムの左にアイコンが表示されますが、たしかこの機能が展開された直後に試してみたら、このアイコンが通常画像と360度画像でアイコンが違った気がするんです。でも今見てみると同じアイコンなんですよね。しかし、ファイル名にマウスホバーさせたら表示されるダイアログ内ではアイコンが違いました。

▼通常画像ファイルのアイコン

▼360度画像ファイルのアイコン

パノラマっぽいアイコンになっていますよね。マウスホバーさせないと識別できないのは微妙なので、そのうちビューの左のアイコンも種類によって違いが出ると思います。

また、念のため OneDrive for Business でも同じことを試しましたが、SharePoint のライブラリと同じ挙動でした。

それと、念のためモバイルアプリで確認しましたが、残念ながら今のところはモバイルアプリでは特に対応されておらず、通常の画像ファイルと同じ挙動でした。

▼ SharePoint モバイルアプリで開いたところ

▼ OneDrive for Business モバイルアプリで開いたところ


という事で、Equirectangular形式の画像で自動で360度画像ビューアになるかどうかを試すことができなかったのが残念ですが、皆さんも気軽に試したい場合は、お手持ちのスマートフォンでパノラマ画像を撮って、それをアップロードしてファイル名を変更して手動で360度画像ビューアを試してみると良いと思います。 SharePoint + MR …、今後どんな未来になるんでしょうね。ワクワクします。