SharePoint :SharePoint Online の SharePoint 2010 ワークフローが使えなくなるとのことです

すでに界隈でも色々な人が昨日の時点でブログを書いているのでこの黒いブログで取り上げるのはイイかなと思ったけど、複数人が速報的に流すくらい大事な事だと思い「大事な情報を拡散」という意味で、僕の方でも取り上げたいと思いました。

七夕の日にビックリするメッセージが Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに掲載されました。

▼ SharePoint 2010 ワークフローの廃止

「オンプレミスではなく」 SharePoint Online の「 SharePoint 2010 ワークフロー 」がリタイアし、サポート終了されるとの事です。それだけ聞いても SharePoint Online を古くから利用されている人ほど、顔を青ざめる人達もいると思います…。

■気になるデッドラインは?急過ぎ!?

▼「 SharePoint 2010 のワークフローのサポート終了 – Office サポート 」より

2020/08/01から、新規作成されたテナントはすでに SharePoint 2010 ワークフローがオフであるようです。あまりないとは思いますが、それ以降にテナント作成するスケジュールで SharePoint 2010 ワークフローをガンガン利用する前提の会社がもしあるとしたら、見直さなきゃいけませんね。

それよりヤバイと思うのが2020/11/01です。既存のテナントから SharePoint 2010 ワークフローサービスが削除されるとの事です。つまり、新しくワークフローが作れなくなるだけじゃなく、今動いてるワークフローも動かなくなるという事です。これは相当ヤバイ会社もあるんじゃないでしょうか?

僕も過去に様々な SharePoint 構築プロジェクトに参画してきましたが、ワークフローのニーズ多くて、大多数が「承認」が絡むワークフローでした。今は直接プロジェクトに参画する立場じゃないけど、それでもほんの1年ちょい前でも SharePoint Designer を利用したワークフロー構築のトレーニングをとある大企業にした覚えがあります。その時も「 Microsoft Flow (現 Power Automate )でやれるならそっちにした方が良いですよ。」って伝えはしたんですけどね…。

影響大の企業が多いのではと思います。これまでの似たようなケースから考えて、スケジュールが延びる場合もありそうですが、それを期待していてもダメなのと、仮に延命されたとしてもいつかデッドラインは来るので、これを機に早急に対策を講じた方が良さそうです。憶測ついでに、こんなに強気に急なスケジュールでリタイアがアナウンスされたとなると、なんか理由があるんじゃないか?と邪推してしまいます。なんせ10年前からの技術ですからね。いずれにせよ、今後のアナウンスにも敏感でいた方が良さそうですね。

■ SharePoint 2013 ワークフローは?

こちらは継続してサポートはされるものの、「非推奨」となるようです。おそらくそのうち 2010 ワークフローと同じような運命を辿ると思いますが。

■どうすべきか?

Office サポートの該当ページを観ると、「SharePoint 近代化スキャナー( SharePoint Modernization Scanner )」なるツールを使ってまずはテナント内をスキャンする事を勧めています。現状把握ですね。そしてやはり「 Power Automate 」の使用を勧めています。

僕個人的には、デッドラインまでの期間が短いのが厄介ですが…現状の洗い出しをしたら、これを機会にまずはそのワークフローが本当に必要なのか?という点だけでも考えると良いかと思います。これは過去に従業員数数千名の企業で数年間 SharePoint の運営をしていた経験上ですが、実際は必要がなさそうなワークフローが結構ありました。機能があるから実装してみたけど実際は業務的に重要じゃないのでワークフローを削除するのも面倒だから機能だけ残していたり、実装した当時の担当者が退職して後任以降はそのワークフローを不必要だと思っていたり、承認行為の必要性を考えず儀式的に行われていたり。そのようにすでに承認行為が形骸化されている場合もあると思います。もしかしたら必要・不必要を見直すだけで、だいぶ状況は変わるかもしれないです。次に必要なワークフローの場合はできるかぎり業務フローを見直してシンプルにすることを考えてみてはいかがでしょうか。例えば、多段階承認。承認者が多いほど「他の人がちゃんとチェックしてくれるだろう…」という気持ちでスルー承認をしてしまい、承認者全員がそういう考えだから結果的に万全なチェック体制で承認したもので事故やトラブルが起きる…という事も往々にしてあります。他にも見直す事で、もしかしたら Power Automate で実装しなおす時の手間が大きく削減されるかもしれません。「言うは易く行うは難し」なので、あくまでも自分が実行する立場ではない僕の意見ですが。

■その他については

ここまで書いて、他にも大事な事を色々書こうと思ったけど、それすでに Office サポートのページや他の有識者の方々が丁寧にブログで書かれているので、改めて新しい僕の見解もなさそうだし、それぞれリンクを貼る事でおしまいにさせていただきます。

SharePoint 2010 のワークフローのサポート終了 – Office サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/1ca3fff8-9985-410a-85aa-8120f626965f

Microsoft 365 SharePoint 2010 ワークフローが廃止されることになったようです – ()のブログ
https://mitomoha.hatenablog.com/entry/2020/07/08/022248

Microsoft 365 SharePoint Modernization Scanner を動かしてみました – ()のブログ
https://mitomoha.hatenablog.com/entry/2020/07/09/012941

SharePoint Online の SharePoint 2010 ワークフローがリタイアするらしい – idea.toString();
https://idea.tostring.jp/?p=5417

[注意] SharePoint 2010 ワークフローエンジンが利用できなくなる – SharePoint Technical Notes
https://shanqiai.weblogs.jp/sharepoint_technical_note/2020/07/sharepoint-2010-workflows-retired.html