SharePoint :新しい SharePoint 体験(ガラっと変わってビックリ?)

対象指定リリースであれば早い人だと数か月前から展開されていたと思いますが、アナウンスによると6月15日が一般公開との事です。それから数週間に渡り徐々に展開されているようで、僕の標準リリース環境にも昨日ようやく展開されたので記事にしました。

という事で、すでに新しくなって変化にビックリしている人もいるかもしれませんが、 2026/02/27 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに、以下のメッセージが公開されました。

▼(更新)新しいSharePoint体験の紹介

■実は気が付かないユーザーが多い説

ガラっと変わるんだけど、もしかしたら変化にあまり気が付いていない人もいるかもしれません。というのも SharePoint 全体のデザインもこれに合わせて変化していますが、気が付かないって言えば気が付かないかも。それよりもデザインではなく体験自体がガラっと変わるのが SharePoint スタートページから入る、実際にどこかのサイトに入る前までの体験です。

これは僕の単なる予想ですが、おそらく SharePoint スタートページは元々利用していない Microsoft 365 ユーザーは多いんじゃないかと思っています。まず業務で日常利用する Word / Excel / PowerPoint / Outlook / Microsoft Teams はデスクトップアプリを開いて利用していると思います。そもそもブラウザーから Microsoft 365 にサインインして Excel on the web などを利用していないという意味です。 M365 Copilot になって M365 Copilot Chat を利用するユーザーはブラウザーから利用する事で増えてきてはいると思いますが、あくまでも Copilot Chat を利用する事がメインで、そこから別アプリへアプリ起動ツールなどを使って遷移する人は少ないのかなと。つまり、現在は Microsoft 365 にサインインすると M365 Copilot Chat が開くようになりましたが、元々はサインインした後には Microsoft 365 ホームがありまして、それが Microsoft 365 の個人のポータルサイト的立ち位置でしたが、それこそあまり使われていなかったんじゃないかと思います。そして今でも M365 Copilot Chat に変わっても、ポータルサイト的意味で利用している人は変わらず少ないんじゃないかと。

そして SharePoint に関しては、大抵の企業は社内ポータルサイトがあり、それがブラウザーのホームページ(ブラウザーを起動すると最初に表示されるページ)に設定されてあったり、ユーザーがブラウザーにブックマークをしていたり、そして、社内ポータルサイトに手厚く他のイントラサイトへのリンク集があり、社内ポータルサイトから移動する導線なんじゃないかと。およそ15年以上 SharePoint に関わってきた経験則から、そういう使い方が多いと思っています。

そうすると、 Microsoft 365 にサインインして、 M365 Copilot Chat を表示し、アプリ起動ツールから SharePoint スタートページへ行くというユーザーは少ないと予想しているわけです。同じくそういう導線で SharePoint を利用している人は、アプリバーも使っていないのではと予想しているわけです。

今回の新しい SharePoint 体験のメインは、その SharePoint スタートページ(今はもうそういう呼び名ではなくなっているかも)とアプリバーの体験がアップデートのメインですからね。

■変更点を見てみる(アップデート前)

僕の環境でもまだ新しい SharePoint になっていないユーザーがいたので、まずは古い方を見てみます。

▼新しくなる前の SharePoint スタートページ

このようにフォローしているサイトへのリンクや、最近利用したサイトへのリンクが左のナビゲーションにあり、メインエリアには自分がアクセス権のあるサイト全体のニュースの更新情報などが表示されます。

▼新しくなる前の SharePoint のアプリバー

アプリバーはスタートページだけじゃなく SharePoint 全体で共通して表示されるもので、

▼「マイサイト」

例えばこのようにスタートページにもあった自分が良く利用するサイトを表示できたり、 SharePoint 内のニュースやファイルやリストにもすぐにアクセスできるし、

▼「作成」

何か作りはじめたいと思ったら、すぐにアプリバーから作成開始ができます。

■変更点を見てみる(アップデート後)

では、どう変わったのか?まずアップデート後の初回アクセス時には案内のボックスが表示されます。

▼アップデート後の初回アクセス時の案内ボックス①

▼アップデート後の初回アクセス時の案内ボックス②

▼アップデート後の初回アクセス時の案内ボックス③

▼アップデート後の初回アクセス時の案内ボックス④

はい、こういう案内は読まないで飛ばすんじゃないかと思います(笑) 仕事で忙しい中、「今じゃない!」みたいな感じで閉じて仕事に没頭をしていたら忘れるし、そもそも初回アクセス時の案内ボックスなのでそれ以降は表示されないし。読もうと思ってもいまいちよくわからなかったり、日本語がわかりづらかったり。

▼新しい SharePoint「検索」

そんなに以前と変わらないように見えてしまうかもしれませんが…。まずはこの「発見する」が最初に開きます。その人に関連するサイトやニュースやその他コンテンツを見つけるためのページです。

で、古い方はアプリバーとスタートページは特に関連性はなく、スタートページはあくまでもその人に関連するコンテンツを見つけるページ。アプリバーは SharePoint 内共通のナビゲーションでした。

しかし、新しい方はアプリバーとスタートページが連動しているというか、「検索」「公開」「ビルド」に関してはそれぞれページを持っています。あ、ちなみに僕の環境はホームサイトの設定とホームサイトのグローバルナビゲーションの設定をしているので、アプリバーの上部に「社内ポー」というボタンがありますが、その設定をしていない環境ではおそらく家のボタンはなく「検索」から始まる4つのボタンしかない(と思います)。そして「 OneDrive 」はその名の通り、クリックすると OneDrive for Business が開くので割愛します。なので実際は「検索」「公開」「ビルド」が、新しい SharePoint のアプリバーのメインでしょう。で、古い方のアプリバーでは、それぞれメニューが開くだけで、ページ内は変化はありませんでした。

▼古い SharePoint のアプリバー

このようにアプリバー内のボタンを押しても、メインコンテンツ部分は変化がなく、単にそのボタンのサブメニューが左ペインで表示されるだけでした。

新しい方に戻ると、アプリバーの「検索」をクリックすればさっき見せた「発見する」が表示されるし、「公開」をクリックすれば、

▼「公開」

アプリバーの「公開」をクリックすると公開ページが開きます。ここでは見る限りだと SharePoint のページ・ニュースの作成から公開までをまとめたページです。メッセージセンターのメッセージを読むとどうやら Viva Amplify が絡むようですが、僕の環境には Microsoft Viva のライセンスはないので確認ができず不明です。で、一つ便利だと思ったのがこの「元に戻る」という怪しい日本語のエリア。英語だと「 Jump back in 」でした。再び飛び込む…どういう意味かというと、公開していない下書き状態のページ・ニュースを表示してくれるエリアです。これまでは各サイト内でそれぞれ確認しないと書き途中のものは見つけられなかったけど、ここを見れば自分にアクセス権のある全サイトの書き途中のニュースが表示されるので、公開忘れが防げると思います。

▼「公開」の「ニュース投稿」

これも良いですね。投稿したニュース一覧が表示され、閲覧者数も表示されるので投稿したニュースがちゃんと読まれているかも簡単に確認ができます。

▼「ビルド」

「公開」がニュース・ページの管理でしたが、「ビルド」はそれ以外のサイト、リスト、ライブラリ、そしてエージェントをまとめて作成・管理するページですね。これも下の「自分が所有」の部分はサイトの場合はアクセス数なども簡易でわかるので良いですね。

このように大きく「検索」「公開」「ビルド」に分かれてアプリバーにボタンがあり、それぞれにサブメニューもあるしページも持っているという感じです。

なので、アプリバーは SharePoint 共通UIなので、どのサイトに行ってもどのページを開いても左側にアプリバーが表示され、サブメニューを開けるし、ボタンをクリックするとそれぞれのページに遷移します。(クラシックUIは除く)

▼ SharePoint のサイトを開いた状態でアプリバーの「ビルド」にマウスカーソルを当てたところ

新旧での挙動の違いとしては、古いアプリバーは、ボタンをクリックするとサブメニューが開きましたが、新しいアプリバーでは、ボタンにマウスカーソルを当てると1秒後くらいにサブメニューが開き、クリックをすると各ページに遷移するという点ですね。

■ SharePoint 自体のデザインの変化

メッセージセンターのメッセージの内容は、新しい SharePoint 体験についてはこのスタートページとアプリバーについての話しかありませんが、この変更のタイミング(だと思いますが)で、 SharePoint 自体のデザインも変わっています。

▼左が新、右が旧

はい、これじゃ全く違いがわからないですよね…。

▼左上にフォーカス(左が新、右が旧)

アプリバーの横幅が大きくなりましたね。面白いなと思うのが、2か月前には Microsoft Teams の方はアプリバーのアプリ名のテキスト表示が非表示になりました。

Microsoft Teams :アプリバー内のアプリ名のテキスト表示が消えた&その他アプリバーをシンプルに

なのに SharePoint は逆にアプリ名が表示されました。大きな組織なので製品チームによって思想が違うのかな?なんて思いました。

また、コンテンツエリアが角丸になって浮いて表示されているようなデザインになっています。

今更になってしまいますが、ここ1年くらい?で徐々に変わってきていますよね。アイコンもそうだし、フォントもなんかちょっと以前より違うんじゃないかと。

■その他

今まで「フォロー」と言っていたものが「お気に入り」になったので、サイトをフォローしていたら、フォローしたサイトをどうやって見るかというと「発見」の「お気に入り」です。

▼サイト側も表記が変わっています(左が新、右が旧)

右の旧画面では「フォロー」ですが、左の新画面では「お気に入り」になっています。

▼ニュース下部のソーシャルバー(左が新、右が旧)

ニュース下部にあるソーシャルバー内の表記も「後で見る」から「お気に入りに追加」に変わっています。

これら全体的にバラバラなネーミングを体験ごと統一させたようです。

また、旧スタートページの「おすすめのリンク」というエリアは、この変更と同じくしてリタイヤになります。かろうじて表示されているユーザーを見つけたのでスクショを貼っておきますが。

▼「おすすめのリンク」はリタイヤ

■ Microsoft 365 Copilot ライセンスを持っているとまた違う景色が

さぁ、もう何でもかんでも Copilot の時代です。もちろん新しい SharePoint 体験は、ここにAIが入り込む事を視野に考えられています。今までは M365 Copilot ライセンスを持っていないユーザーで確認しました。

なので勘のイイ方なら、

▼「ビルド」ページ内の「ビルドを開始」

これを見た時に M365 Copilot ライセンスがないユーザーなのに右側に「エージェント」があるのに違和感を覚えたかもしれません。 SharePoint エージェントはライセンスないと作れないし使えないので。でもそこは…

▼ M365 Copilot ライセンスがないと使えない

クリックできません。利用できないなら非表示にすれば良いのに、表示してクリックできないとは、いやらしいですね(笑)いや、そうやって本当は使える事を知ってもらう事で、エンドユーザーからライセンスの追加をボトムアップで申請してもらいたいんだとは思いますが。

という事で、 M365 Copilot ライセンスがあると、 Copilot in SharePoint が利用できるようになるんですよね。これまではオプトインプレビューと言って管理者が PowerShell で意図的にオンにしないとプレビュー利用できなかったのが、6月中旬からオプトアウトプレビューと言って管理者が意図的にオフにしない限りは自動的にプレビュー利用できるというロードマップ上の話があり、一部ではもう展開されています。僕の環境ではまだ展開されていないので、それはまた別の機会に記事を書くかもしれませんが、展開されるとなんと「ビルド」のところの上部にメッセージ欄が表示され、そこで「こういうサイトが作りたいんです。」ってお願いするとサイト構築をしてもらえるんです。ただサイトだけ作るんじゃなくて、必要なリストやライブラリも作られるし、それぞれのリストやライブラリに必要な列やビューも作ってくれるんです。おそろしいですよね。もちろんライセンスがあれば、ビルドのエージェントからエージェント作成もできます。

という事で、単なる SharePoint の見た目に関しては正直、ちょっと角丸になった箇所があったり、ちょっと浮き出て見えるようになった程度なのでインパクトはありませんが、 SharePoint アプリバーを含めた「検索」「公開」「ビルド」の体験全体が新しい体験になったというわけです。

僕個人的には SharePoint 2007 から SharePoint に関わってきて、当時はやはり社内ポータルサイトをポータル(玄関)とし、そこに情報が集約され、リンク集で部門サイトやプロジェクトサイトなどのイントラサイトをつなげていき、社内ポータルサイトはブラウザーのホームページとして設定し、出社してPC開いてブラウザー開いたら社内ポータルサイトから仕事を始める…というイメージでやってきましたが、それもバージョンアップするごとにユーザー一人一人が自分に必要な情報を自ら収集していく流れになっていき、 特に Office 365 が出てきて SharePoint Online になってから SharePoint スタートページが出てきた事で、より一層 Microsoft 側の思想が変わってきている中、(世界は知りませんが)日本企業は、変わらずIT部門が全部配慮して設計をして社内ポータルサイトに情報を集約させ、ユーザーが自立的に情報収集するマインドにはなっていないと思っています。

そこで今回の新しい SharePoint 体験。よりユーザーが情報を収集しやすいように、管理しやすいように、発信しやすいようになっていますが、しっかりとそのマインドをユーザーが理解して利用されるのか?という点は、気になるところですね。未だにエンドユーザーの作成・操作・管理をガチガチに固めて自由に利用させないようにしている企業も少なくはないですからね。