Outlook : Outlook on the web で勤務時間と場所を設定できるようになった

「もしコロナ禍にならなかったら?」なんて色々なシーンで考える事ありますよね。今回ももしコロナ禍にならなかったらこんな機能追加されなかったんじゃないか?なんて思ったりしました。それが Outlook on the web で勤務時間と場所を設定できるようになる機能です。

■前段

※いつものことだけど前置きが長いです。興味ない方は飛ばしてください。

「在宅勤務」「リモートワーク」「テレワーク」という言葉はコロナ禍前からもあったけど、なんか遠い話というかレアケースだった気がします。自分がそんな働き方ができるなんて思ったこともなかったです。一つ思い出したエピソードがあります。東京オリンピックが決まった頃に、とある企業の偉い人が「東京都庁からオリンピック開催期間中は交通機関の混雑が予想されるので、都内にオフィスのある企業でテレワークできる会社はなるべくテレワークしてほしく、テレワークについて相談があった」と。そのとある企業の偉い人は面白おかしく「オリンピック開催期間中は仕事如きで都内に出勤するな」みたいな言い回しをしていたのが印象的でした。そしてその少し後に当時勤務していた会社の社長さんと会食をする機会があったので、「IT企業としてウチも率先してオリンピック期間中はテレワークを推奨して社内外にアピールしましょう!」なんて僕は提案したっけな。ちょうどその企業ではリモートワークに適したコミュニケーションサービスを提供していた事もあったので。で、冗談交じりで「オリンピック期間中は仕事如きで…」のエピソードを話したんだけど、あからさまに社長にドン引きされた記憶があります(笑) 結果的に全く詳しくないけどオリンピックはコロナで延期になって結局コロナ禍で開催したんでしたっけね。もしコロナ禍がなかったらオリンピック開催期間中の都内の交通機関はどうなっていたんでしょうね?
というエピソードからもそうだけど、あの頃はまさか自分が在宅勤務ができるようになるとは思ってもいませんでした。 Microsoft としてはコロナ禍が過ぎても「ハイブリッドワーク」として従業員が働く場所など働き方を選べる時代を想定して色々とロードマップが敷かれています。僕は幸い某弊社もこのままハイブリッドワークでいてくれるのでうれしいけど、中にはコロナが落ち着いた頃から出社義務に戻った会社もあるようですね。僕なら転職活動しそうです。

さて、話を戻します(笑)


2023/05/10 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。

▼ ウェブ上の見通し – 勤務時間と場所

「ウェブ上の見通し」は過剰翻訳で「 Outlook on the web 」の事ですね。せめて製品名くらいはしっかり表示してもらいたいところですが。で、わざわざ「 on the web 」がついているくらいなのでブラウザー利用の Outlook on the web に追加される機能です。今後デスクトップアプリに追加されるかはわかりません。

■1週間の設定

まず「毎週〇曜日は出社」みたいなのが決まっている人にとっては、あらかじめ設定する事ができます。

▼ Outlook on the web の右上の歯車をクリックし「 Outlook のすべての設定を表示」をクリック

このボタン、以前なかったですよね。たしかこの右パネルの最下部あたりにテキストリンクがあったと思います。それは置いといて、

▼設定

「予定表」の最下部に「勤務時間と場所」というメニューが追加されています。ここで勤務日、勤務時間、勤務場所の設定をします。

▼たとえばこんな感じに

勤務時間もフレックス制であれば在宅勤務日は通勤がないから早めに勤務開始し、出社日は通勤があるから1時間遅くに勤務開始…みたいな設定もできます。また、午前はリモートだけど午後は出社みたいな日があるとしたら、

▼その曜日の右の「+」をクリックし、

▼こんな設定もできますね

という感じで、毎週の働き方がある程度決まっている人は、ここで設定すると良いです。この設定で保存をします。

▼すると予定表に反映されます

ちょっと小さいので大きく表示させると、

▼こんな感じ

設定をした今日以前は6日のように未設定のアイコン、出社に設定した曜日は7日のようにビルのアイコン、リモートに設定した曜日は8日のように家のアイコン、午前リモートで午後出社に設定した曜日は9日のようにビルと家のアイコン。といった感じで予定表を見るといつリモートでいつ出社か確認ができます。

■個別の設定

とはいえ、スポットで「この日は出社する」って日がある場合。予定表から、

▼変更したい日の右上のアイコンをクリックし、リモートと職場を切り替える

という感じで決まった予定を設定画面から設定し、スポットで変更したい場合は予定表から個別に変更という感じです。

■スケジュールを追加する際に良い

これはもちろん自分だけが設定するだけじゃあまり意味がなく、職場で関わるメンバー全員が設定している事が好ましいです。どういうシーンで便利かと言うと会議などスケジュールを設定する際。

▼予定を追加する時にスケジュールアシスタントを見ると

このようにスケジュールアシスタントで出席者を追加すると名前の右にリモートか出社か確認できます。「怒り ます代」さんは設定していないから何も表示されていませんね。ここが全員設定されていれば、「対面で会議をしたい」という時は全員が出社予定の日を探す事もできますね。いちいちメンバーにチャットなどで聞く必要もありません。なのであくまでも「関わる全員が設定してくれていたら」が前提になるけど、便利ですね。

■気になる点

去年の Microsoft Ignite で発表された「 Microsoft Places 」にもメンバーの勤務場所を設定できるデモがあったような気がします。まだ全然 Ignite 以降、特に追加発表がない(僕は知らない)ところですが、それとの関りも今後気になります。

また、メッセージセンターのメッセージ内をよく読むと、

▼気になる部分を抜粋引用

「 Teams を使用していて、ユーザーが WHL を設定した場合、その場所も Teams プロファイル カードに表示されます。」との事。「WHL」とは「Work Hours and Location」の略でこのメッセージ内でそう略されていました。 Teams のプロファイルカードにも表示されるそうです。でも僕が確認したところ、現時点では見つかりませんでした。今回は触れませんが、 Microsoft Teams にも同じ設定が追加されるロードマップがあり、すでに一部では展開が開始されています。僕の環境ではまだ来てないけど。それが展開された後に確認できるんでしょうね。たしかに毎日良く使う Microsoft Teams 上から「この人は今日出社かな?」って確認が簡単にできると良いですよね。

という事で、 Outlook on the web 派の方でハイブリッドワークしている方は、設定してみましょう。そして仲間に広めて全員で設定し合ってみると良いですね。