SharePoint でサイトを作成する際には SharePoint 管理者が SharePoint 管理センターから作成する方法と、ユーザーが作成する方法と大別すると2通りの方法があります。管理センターから作成する場合は作成時に細かくサイトの設定ができましたが、ユーザーが作成する方法は細かく設定できなかったんですよね。それが2018年9月頃に言語の設定ができるようになりました。
今や「サイトコレクション」という言葉自体が古い言葉になっているので古い記事だという事がタイトルからもわかると思いますが、この記事を見ると言語の設定項目の初期値が英語になっているので、日本語に選択し直してからサイト作成をするという感じでした。
それが、昨日SNS上でいつもお世話になっている太田さんが「あれ?初期値が日本語になってるぞ」と呟いていたんです。気になって僕の方でもチェックしたらたしかに初期値が日本語になっていました。なっていないテナントもあったので仕様変更が展開中なのでしょうか。特に Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターにはアナウンスは見つけられなかったので仕様変更された確証は全くありませんが、現時点での事実ベースでちょっと試してみたいと思います。
これはユーザーがサイト作成をする時の話なので、
▼ SharePoint スタートページの左上の「+サイトの作成」をクリック
ここから作成するサイトの話です。
■(脱線話)「+ サイトの作成」メニューが表示されていない
ここに「+ サイトの作成」メニューがない人は管理設定でユーザーがサイト作成できないように設定されているからですね。恒例の脱線タイムだけど、ここのメニューを非表示にするのは僕は反対です。今やそういう時代じゃないし Microsoft 365 自体がユーザーが自由に素早く行動できるように作られていますからね。働き方やマインドセットを変えていかなきゃ競争社会の世の中についていけないし、自社の従業員のITリテラシーはいつまで経っても向上しないと思います。また良く聞くのが Microsoft Teams のチームは自由に作成できるのに SharePoint のサイト作成は自由にできないという設定。これはたぶん SharePoint のサイト作成のメニューの非表示は比較的簡単に設定できるのに対して、 Microsoft Teams のチーム作成を制御するのは色々と影響範囲が広いので容易にできないから…あたりも関わってくるんだとは思うけど、そういう設定をしている企業の管理者さんは今一度良く考えてください。 SharePoint からサイト作成できなくても、 Microsoft Teams でチーム作成をしたら裏側で SharePoint のチームサイトができますよね。ユーザーがその仕様を知ればそのサイトを使えばイイじゃん!となります。現にそういう会社さんも確認しています。すると、本来のチームの用途の為にアクセス権(チーム所有者・チームメンバー・ゲスト)を設定したのに、 SharePoint 側では別の用途で利用開始するとそっちはそっちで別の用途の為に必要なアクセス権を与えがちです。するとチームとサイトで用途もアクセス権も整合性が取れないので健全な状態とも言えないしセキュアでもなくなりますよね。また、本来はコミュニケーションサイトを利用すべき用途を Microsoft Teams のチームの裏側のチームサイトを使う事になるという事にもなるし、 Microsoft Teams 側には不必要なチームができる原因だし、つまり Microsoft 365 グループが不必要にできる原因にもなります。厳しくすると抜け道を見つけ、抜け道を使ってイレギュラーな使い方が広まると厳しくした事が裏目に出る場合もあります。もちろん業種や会社特有の事情でそうしている場合は別として、なんとなく「勝手にやられては困る」でフタをしているのだとしたら今一度検討して欲しいと僕は思います。そしてこれも僕は色々なところで言っていますがユーザーにも「自由には責任が伴う」を自覚してもらいたいところです。はい、脱線はおしまい。
■仕様変更?前の状態の確認
仕様変更されたか確証がないので「仕様変更?」と書いていますが、つまり従来の挙動だと「+ サイトの作成」をクリックすると、
▼今回はコミュニケーションサイトを選択します(本件に関してはチームサイトも同じ挙動です)
▼一見「サイト名」「サイトの説明」しか設定項目がないように見えるけど、
▼サイト名を1文字でも入力すると言語の選択の項目が出現します
これが従来の状態です。言語の選択の初期値は「英語」になっています。そして説明文の通り、ここで選択した言語設定は後から変更する事ができません。用途に応じて慎重に選択する必要があります。
■仕様変更?後の状態の確認
それでは僕が利用できる別の環境で同じ工程を踏んでみます。
▼ここまでは一緒だけど、
▼サイト名を1文字でも入力した時
言語の選択の初期値が「日本語」になっていますね。今まで毎回ここを変更してから作成していた手間が省けます。
さて、ではこの初期値はどこの設定に引きずられるのか?それは正直わかりません(笑) おそらくサイト作成するユーザーの Microsoft 365 の言語設定に引きずられているとは思いますが、実際に試そうとすると地味に面倒なので試しません。
■この挙動になって困るのは?
これはSNSで太田さんとこの話をしていた時に出てきましたが、逆に日本人でも言語設定を英語でサイト作成をする機会のある人にとってはシレっと急に仕様変更されたので、逆にうれしくないかもね。という話をしました。なのでいずれにせよサイト作成前の設定項目の確認はしっかりした方が良いですね。
■そう、結局は確認は必要ですね
この項目は作成後に変更ができない項目なので、いくら初期値が変わってもしっかり確認をしてから次の操作をしましょう。サイト作成なんて頻繁にやる作業じゃないんでね。
■今回の確認をしている中で見つけた気になる点(現時点の話)
これ系の話だと大事な設定項目は「言語」の他に「タイムゾーン」があります。実は2018年2月あたりまではタイムゾーンが太平洋標準時で作成されるので、サイト作成後に必ず確認すべき項目でした。
それが2018年12月には SharePoint 管理センターでタイムゾーンの既定値の変更ができるようになったんです。
ここを管理者が設定すれば安心なんですよね。で、ここからが気になる点です。
▼管理センターの設定で既定のタイムゾーンはJSTになっています
▼この状態でサイト作成をします
作成されたサイトの設定を見てみましょう。
▼言語設定は「日本語」になっていますが、
▼タイムゾーンは太平洋標準時になってる!
これはイカンですねぇ…。おそらくそのうち修正されるとは思いますが。
■結局確認は必要ですね
このように一過性かもしれないけど想定通りの挙動じゃない事もあるので、結局は確認が必要そうです。ただタイムゾーンの変更は後からもできるので、使っていてタイムスタンプがおかしいぞ?などで気が付いた後に対応すれば良いですね。しかし、言語設定だけはサイト作成時に選択したらサイト作成後に変更ができないので、しっかり確認しましょう。