SharePoint でビューのURLを大文字←→小文字で変更できない!あ、解決

【結論】

  • 大文字小文字の違いは違いと認識されず変更されない。
  • 法則がわかれば変更可能。

アプリ名やビュー名など表示名は気にするけど、URLまでは気にしない場合はどうでも良い記事です。

列の内部名やアプリのURL(ディレクトリ名?)は作成後に変更はできませんが、ビューに関してはビュー名の他に「このビューのWebアドレス」という欄で、URLの変更が可能です。URLにこだわる場合、大文字小文字も含めて一貫した規則性に従って作成すると思います。複合語の場合は、キャメルケースだの色々な命名規則がありますが、例えば頭文字を小文字で書いていたら、後から大文字に直せと言われた場合。

例として「viewName」を「ViewName」に変更する際に事象が確認できます。

▼「このビューのWebアドレス」が「viewName」になっています。

▼「このビューのWebアドレス」を「ViewName」と先頭を大文字Vに修正します。

▼ところがブラウザのURLを確認すると修正されていません(小文字のまま)。

▼再度ビューの編集ページを開いても「viewName」に戻ってしまっていました。

検証してみた結果なのですが、ビューの編集ページの「このビューのWebアドレス」欄では、大文字から小文字、小文字から大文字の修正は、内部的には大文字小文字の違いは認識されず、変更がない項目としてスルーされてしまうようです。

【対策】

変更されない理由がわかれば対策は簡単です。一旦別の文字列に置き換えて再度変更すれば良いだけです。例の場合だと…

▼「このビューのWebアドレス」からvを削除し「iewName」で修正します。(一旦他の文字列にしたいだけなので、極端な話「a」で修正してもOK)

▼ブラウザのURLを確認すると当然「iewName」に変わっています。

▼再度ビューの編集を開くと「iewName」になっているので、「ViewName」に修正します。

▼ブラウザのURLを確認するとちゃんと大文字に変わっています。

マニアックなところですが、実際に質問されて自分でも知らなかった事象だったので記事にしました。

SharePoint の利活用促進を本気で考えるなら閲覧者投稿者レベルでの教育が必要(だと思う)

※今回の記事は長文です。

サーバー管理者レベルでの参考書や無料セミナーなどはよくありますが、閲覧・投稿者レベルでのそれはほとんどないと思います。マイクロソフトからエンドユーザー基本操作マニュアルなるものもダウンロードできますが、あれもサイト管理者レベルなのかなと思います。(探せていないだけ?)

つまり、サーバー構築からアプリ(リスト・ライブラリなど)の作成・設定レベルはすぐに勉強できるけど、投稿方法や閲覧方法などは使いながら覚えて!的な感じです。しかしながら、SharePoint は直感的に全ての操作を把握するにはほど遠いUIでして、SharePoint に詳しい人には常識的な操作であっても、利活用の主役である閲覧・投稿者にとっては直感的に操作をするには厳しい部分もあります。

運営に長年携わっていて多かったユーザーに知られにくい機能の一例

  • ビュー内で列でソートやフィルターができる事。
    (例えばマウスオーバーしないと列名の横に「▼」が出ないなど、直感的には機能に気がつかないUI)
  • 個人ビューの存在
  • 通知機能

これを教えるだけでもSharePoint の印象が大きく変わるであろう機能も、意外と教えないと存在すら気がつかないまま何年もSharePoint を利用しているユーザーは少なくはありません。

ただ、これらSharePoint の機能紹介的な教育よりも大事であると思う事があります。

情報共有とは情報発信だけでは意味がなく、発信された情報が受信され活用されて意味を成します。つまり、発信した情報が読まれなければ意味がありません。言い換えると、投稿者は可読性を意識する事がポイントかと思います。

サーバー管理者やサイト管理者がいくらUIを気にしてデザインのカスタマイズをしたところでそれはあくまでも枠の部分。そこより大事なのは枠の中身です。その中身を作るのは投稿者。その教育が必要だとは思いませんか?
軽く例を挙げると…

  • 背景と文字とのコントラスト
  • 文章をカラフルにすれば良いというものではない
  • フォントサイズと行間の重要性
  • テキストリンクが装飾に埋もれてリンクと気づかれずクリックされない

などなど。実際アイテムの中身を見ると、受験生のようにテキストをカラフルにして、白背景に黄色文字を使ってチカチカしたり、リンク色と同じ色をつけているテキストがあって、クリックできるのかと思ったらクリックできなかったりイラっとするものもあったりします。思ってもいないような使い方をするんですよね。これはSharePoint に限らずプレゼン資料など人に見せる資料を作成する人全員に必要な教育でもあるんですけどね。

また、Webのマナーなども重要です。
例を挙げると…

  • 引用についてのマナー
  • 著作権について

こういう部分も閉ざされた空間だからといって自由であるわけではなく、社内のモラル・マナー向上においても教育は大事だと思います。

ちなみにこの記事を読んでこれらを常識だと思われている人は、すでに自身のスキルや知識に悪い意味で侵されています。非IT企業はもちろん、IT企業であっても必ずしも全従業員がITリテラシーやモラルが高いとは断定できません(従業員を信じたいですけどね。)。

また、なんでも「○○は禁止」といったネガティブな教育をすると利活用促進とは間逆の結果になりがちです。「○○はこうした方が良いですよ」的なポジティブな教育が必要ですね。利用したい・便利だと思わせる事が重要なので。

「教育」というと大きな話に聞こえてきますが、それこそSharePoint のブログ機能やSNS機能を利用して発信しても良いかなと思います。ディスカッション掲示板を利用してユーザー間で解決させる仕組みを作るのもアリかと思います。

サイトコレクションおよびサイトを管理者に渡して「はい、ご自由に」というやり方で運営をしていて、利活用されなくて困っている企業のIT管理者がいらしたら、運営・教育の重要性を少しでも感じていただければと思います。