Microsoft Teams :ゲスト招待された外部テナントの表示を消す方法

Microsoft Teams を社外の人と使ったり、検証用テナントでゲストユーザーの検証をしたりすると、PCだと画面右上のテナント一覧がズラっと表示されてしまいます。

▼こんな状態

別に気にしない人は気にしないと思うけど、中にはもう所属しているチームもなく交流していないテナントや自分が検証に使わないテナントも出てくると思います。それはこの一覧から消したいですよね。ただ、これがなかなか消えないんです。おそらく一般的なエンドユーザーとして Microsoft Teams を利用していたら、何も調べずに消す方法は思い浮かばないと思います。

これは以前 Twitter でやり方がわからずにツイートしたら以下のページを Microsoft の中の人に教えてもらったんですよね。

ゲスト ユーザーとして組織を脱退する
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/b2b/leave-the-organization

このページだけ見ると今回解決したい事がホントに解決するの?と思いますが、ゲスト招待された外部テナントを脱退をする事により、 Microsoft Teams のテナント一覧から表示が消えるとの事でした。それはわからん。

という事で、なんか面倒そうだから放っておいたんです(教えてくれた中の人ごめんなさい!)。でもせっかく教えてもらった事なので、それから数か月経った今、重い腰を上げてやってみたのですが、結構不安だったので、自分の備忘録としてやり方を残しておきます。


まず、 Microsoft Teams 上の設定ではないんです。そりゃわかりませんよね。

▼利用してるアカウントで Azure Portal にアクセスします

Azure Portal
https://portal.azure.com/

Office 365 を導入している会社がエンドユーザーである従業員にどこまで知ってもらうかにもよりますが、 Microsoft Teams が Office 365 のサービスの一つである認識はあっても、 「Azure AD ってのがあってだね、そこに…」というところまではエンドユーザーはなかなか知らないと思うんですよ(そんな事ない?)。なので、敷居が高いのかなと思いました。

ここでその仕組みの話をすると非常に長くなってしまうので割愛しますが、ザックリ言うと、ゲスト招待されると相手のテナントの Azure AD B2B のゲストユーザーとして登録されるんです。Office 365 の話なのに Azure ?って人もいると思いますが、説明が大変なので気になる方は別で調べてください。とにかく相手のテナントにゲストユーザーとして登録されるからこそ、相手のテナントで Microsoft Teams が利用できるわけです。なので、相手のテナントでチームから全て脱退したとしても、元となる Azure AD B2B のゲストユーザーの登録を削除、つまり脱退しないとキレイにはならないというわけですね。

とりあえず上述の Microsoft の Docs のページを見ながら進めます。

※以下、諸事情により、ボカシが多めです。ごめんなさい。

▼画面右上のアイコンをクリックし、出てきたカードの中の「アカウントを表示」をクリック

▼するとプロファイルページが表示されます

ん? Docs のスクショと違うぞ??

▼ Docs のスクショではプロファイルじゃなくて Apps ってページが開かれるとなっています…

で、実際の動きはプロファイルページに進んだわけですが、 Docs の次のスクショがプロファイルページなんですよね。つまり、 Docs では次の操作は Apps のページから右上のアイコンをクリックして歯車アイコンをクリックするとプロファイルページに行くよと書いてあるけど、すでにプロファイルページが開いたので、その操作は飛ばしても良さそうです。

で、プロファイルページの「組織」というところに自分のテナント以外にもゲスト招待された外部テナントも表示されています。外部テナントの表示を消すという事はそのテナントから脱退するという事ですね。

▼脱退したいテナントの「サインインして組織から脱退する」をクリック

▼すると脱退したい方のテナントに切り替わります(見た目がほぼ変わらないのでややこしい)

なんかこれが別の会社のテナントだと思うとドキドキしちゃいますね…。

▼また右上のアイコンをクリックし、カードの中の歯車アイコンをクリック

▼あれ?またさっきと同じプロファイルページに移動した

いやぁ、初見殺しといったところでしょうか。なんかダンジョンで同じところを何度もループしてるような感じです。しかし、さっきのプロファイルページは自分の所属組織のテナントでのプロファイル。今回のプロファイルページは招待された外部テナントにサインインしなおしたので、そっちのプロファイルページなんですよね。う~ん、ややこしい。

良く見ると、「組織」の中でも脱退したい外部テナントの右はだけは「サインインして」がなく、「組織から脱退する」になっています。そうですよね、そこにサインインし直したんですから。これでようやく脱退できそうです。

▼切り替えたテナントのところだけ「組織から脱退する」になっています

▼「組織から脱退する」をクリックするとこんなダイアログボックスが表示されます

▼「終了」をクリックすると脱退されました

一安心…。よし、じゃ表示が消えてるか見てみよう!有効になるまで数分かかる事があると記載があるんで念のために30分ほど待って…

▼あるじゃん… orz

諸事情によりボカシが多めなのでピンとこないと思いますが、黄色い矢印の先のテナントがさっき脱退したテナントで、まだ表示されてるんですよ。

ダマされた~!って思って、ここまで書いたブログ記事の下書き原稿もボカシなどの加工までしたスクショも無駄になった…と思ったわけです。

ところが…

▼数時間後に確認したら消えていました

どうやら反映に結構時間がかかるようですね。上のダイアログボックスの「有効になるまでに数分…」というのはあくまでも組織から脱退した事が反映されるのが数分であって、 Microsoft Teams の右上のテナント一覧の表示に反映されるには数時間かかるというわけですね。

▼反映前後を並べたところ(1つテナントの表示が消えている事がわかります)


Docs のページを見ると、脱退したテナントでは、自分のゲストアカウントは30日間は復活できるようです。ただ、これだけの操作をしているので間違えて脱退してしまうという事はないだろうから、あまり知らなくても良い情報かもですね。しかも相手の会社のIT部門さんに復活を依頼するとかハードル高いし。なのでこの操作をするにあたっては慎重になった方が良さそうです。(自分がテナント管理者の検証環境なら気軽にやっちゃっても良いでしょうけど)

たった1行を消すのにこれだけの操作がかかるなら、いっそのことテナント一覧はそのまま放置しても良いかも…とさえ思ってしまいますが、キレイ好きな人は自己責任でおためしあれ。