リストやライブラリ内でアイテムが追加・変更があると指定したアクションをしてくれる機能が「ルール」です。今のところは指定したアクションは通知メールを飛ばすしかないので、実質は通知機能ですね(今後別のアクションが加わるかはわかりません)。 Power Automate でもフローを作れますが、ルールの方が簡単に実装可能です。機能自体は2021年1月あたりに展開されたのでもう2年目ですね。
このルールに関して、2023/02/17と週末前の金曜日に Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のアナウンスが公開されていました。
▼[SharePoint] リストとライブラリのルールの電子メール通知の更新
SharePoint と書いてありますが、リストも対象なので Microsoft Lists でもありますが、そのルールで設定した際の通知メールの送信元が変わりますよという話です。今までは SharePoint Online のメールアドレスから送信されたのが、ルール設定をしたユーザーのメールアドレスが送信元になるようです。「ルール機能のセキュリティを向上させるため」との事です。
■気になる点:事後報告?
気になる記載があります。
▼メッセージより該当部分を抜粋引用
「このお知らせのご連絡が遅れ…」「この更新プログラムが利用可能になりました」…つまり事前アナウンスじゃなく事後報告っぽいです。これ、送信元が急に変わるって困る人は困るんじゃないかと思います。
■試してみる
では僕の環境で試してみます。事後報告だったのか?
そもそも上で紹介した2021年1月の僕の記事内のスクショを見ると、通知メールの送信元は?
▼スクショ撮っておいてよかった
このように以前は「 SharePoint Online 」が送信元になっていました。
では、この当時検証した同じリストで試してみます。
▼該当リストにアイテムを投稿しました
アイテムが追加されると通知メールが飛ぶルールを設定しているので、メールを確認すると、
▼あ、送信元が変わってる
SharePoint Online から僕に送信元が変わっているのが確認できました。
という事で少なくとも僕の環境で確認した限りは事後報告だったようです。
■勘違いしそうなところ
メッセージセンターのメッセージを読むと気になる箇所がありました。
▼該当部分を抜粋引用
「ルールを最後に変更したユーザーのメールアカウントからメール通知が送信されるようになりました。ルールが新しく作成された場合、これは作成者のメールアドレスになります。」という記載。
つまり、ルールを新規作成したらルール作成者のメールアドレスが送信元になるけど、ルールを別のユーザーが変更したら、その変更者のメールアドレスが送信元になると理解しました。
では、ルール作成者じゃないユーザーがルールを変更したら、そのユーザーのメールアドレスで通知メールが送信されるのか?も試してみます。
▼テスト太郎さんがルールを変更します
関係ないけど作成の日付が「1年1月1日」っておかしいよね…。
▼その後、アイテムを投稿
▼通知メール…あれ?
僕の理解では送信元が「テスト太郎」になる予定だったんだけど変化がないです。これいくら試しても変化なかったです。
そこで以下は僕の推測なので正確性は全く保証できませんが、その推測を盛り込んで説明してみると、
「本仕様変更前に設定したルールについてはルールの最終更新者のメールアカウントからメール通知が送信されるようになります。本仕様変更後に作成されたルールについてはルール作成者のメールアドレスになります。」
こういう事なんじゃないかと推測します。つまり、仕様変更後についてはルールを誰が更新しても通知メールの送信元はルール作成者。ただ、仕様変更前から存在していたルールに関しては、ルール作成者とルール最終更新者が別ユーザーの場合は、ルール最終更新者を送信元とする。という意味。
メッセージセンターのメッセージが少し言葉足らずなので誤解しそう。
ただ、これもくどいようですが僕の推測なので、皆さんは実際に自分の環境で試してみてください。仕様変更前に作成されたルールが存在していれば。
という事で、珍しく事後報告っぽいメッセージだったのと、送信元のメールアドレスが急に変わってしまうという仕様変更の性質上、困る人は困ると思うので早めに記事にしてみました。