Microsoft 365 :最近話題になっている大事な今後に関するアレコレをまとめてみた( Microsoft Stream , Microsoft Teams の機能 )

※本記事は 2023/01/19 時点の情報を元にしています。

本記事は以下の点について書いています。

  1. Microsoft Stream ( Classic ) の廃止
  2. Microsoft Teams の会議のライブキャプションの自動翻訳機能が Premium 機能に
  3. Microsoft Teams の Wiki の廃止

当ブログの購読者さんならご存じと思いますが、僕の当ブログのポリシーの一つとして「自分の環境に展開された機能を実際に試してみる」というのがあります。これは裏返すと Microsoft が出しているロードマップやアナウンスを参考に今後出るであろうアプリや機能を展開前の情報と憶測や予想を元に紹介するのはブログではなるべく避けている、という事でもあります。ロードマップやアナウンスはコロコロと変わるものだから、情報が流れる SNS で紹介したり適当な予想をしたりしています。そのように僕なりにアウトプットの手段を使い分けています。

しかし、今回の記事は今後の話です。なので番外編みたいな位置付けです。じゃなんでいつもは避けている今後の話を書こうと思ったのか?それはすでに SNS で話題になっている「今後において大事そうなアレコレ」が最近色々あるからです。機能が使えなくなる系です。これは使えなくなってから考えては遅い場合がありますからね。特に企業規模が大きくなるほど、廃止までの計画を検討して動き出さなければいけない場合もあります。なのでここ最近気になった事を今回3点ほど紹介します。で、そこは僕なのでザックリと適当に紹介するので、本記事は皆さんの「気付き」にしてもらい、気になったら皆さんが利用者であれば自分の組織のテナント管理者へ問い合わせ・相談をしてもらいたいし、自分がテナント管理者であれば Microsoft のサポートや担当営業さんなどに相談してみると良いと思います。

■ Microsoft Stream ( Classic )の廃止

ややこしくて見て見ぬフリをしていた人も多かったんじゃないでしょうか。既存の Microsoft Stream が「 Microsoft Stream ( Classic )」と呼ばれ、そこから SharePoint や OneDrive for Business をベースとした Micrsoft Stream ( on SharePoint ) へ。当ブログでもこれまで Microsoft Stream に関する展開された機能紹介の記事を出してきたけど、ここ1年くらいはずっと「 Classic とは? on SharePoint とは?」を冒頭に書いてきました。なのでその説明は割愛しますが、とにかく既存の Microsoft Stream は Classic と呼ばれいつかは廃止されるロードマップの中で過渡期にありました。僕はまだ試していないけど、 Classic から on SharePoint へ動画を移行するツールもプレビューで使えます。 Microsoft Stream スタートページも Classic から on SharePoint に変わりました。

Microsoft Stream :アプリ起動ツールのタイルリンクが Stream ( Classic ) から Stream ( SharePoint ) に自動切換えされています

そして Classic の廃止日がとうとう Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターにアナウンスされましたね。

▼ ストリーム (クラシック) は、2024 年 2 月 15 日の廃止日を設定します

ついにXデーが発表されましたね。2024年2月15日。もう1年1ヶ月程度です。メッセージ内に記載されていますが、段階を経ての廃止になるようです。今のところは、

  • 2023/05/15 : Classic の方に動画のアップロードができなくなる
  • 2023/10/15 : Classic にアクセスできなくなる
  • 2024/02/15 : 廃止

最後の廃止以外はテナント管理者が延長措置を講じる事ができるようです。

これらは 2023/01/19 時点での情報なので変更される可能性は十分にあります。これまでも機能廃止系は延期されているケースはあって、おそらく Microsoft にとっても影響力のあるユーザー企業がゴネ…ゴホン…まぁ平民にはわからない大人の事情で延期される可能性は大いにあると思います。なのでメッセージ内にもリンクがありましたが、 Microsoft Learn (旧 Docs )の以下のページに Microsoft Stream の移行・廃止タイムラインがあるので、マメにチェックしておくと良いと思います。

移行の & 廃止タイムライン – 移行の概要 – Stream へのStream (クラシック) (SharePoint 上) – Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/stream/streamnew/stream-classic-to-new-migration-overview#timeline

また、我らが愛先生がブログに詳細に書いてくれているので、合わせて読んでおくと良いと思います(丸投げ)。

Microsoft Stream (クラシック) の廃止日決定 ⇒ 2024年2月15日 – SharePoint Technical Notes
https://shanqiai.lekumo.biz/sharepoint_technical_note/2023/01/2023113-microso-6175.html

僕も家庭用テナントでは Microsoft Stream を大いに活用しているので、移行ツールがプレビューじゃなく一般展開されたら使って移行したいと思っています。いずれにせよいつかは廃止されるので計画しておいた方が良いですね。

■ Microsoft Teams の会議のライブキャプションの翻訳機能が Premium の機能に

オンライン会議では話者の会話がリアルタイムに字幕表示されるライブキャプション機能があります。日本語を日本語字幕で表示される場合も耳の不自由な人や事情で音をオフにして参加しなければいけない人にとってはうれしい機能です。また英語を英語字幕で表示するのも、英語のヒアリングが苦手な人にとっては字幕で補完できるのもうれしいです。そしてライブキャプションについに自動翻訳機能が登場したのが去年2022年9月あたりです。

Microsoft Teams :ライブキャプションに自動翻訳機能が登場!

これは相当話題になっていました。そのくらい多言語のオンライン会議が多いんでしょうか?それとも実際に使わないけど興味本位で試したい人が多かったんでしょうか?それはわかりませんが、今でもこの記事は僕のブログの中でもアクセス数ランキングは上位です。そしてこの自動翻訳機能を有効活用している人に悲報があるんです。別途お金を払わないと使えなくなるんです。

去年の Microsoft Ignite で「 Microsoft Teams Premium 」の発表がありました。簡単に言えば別途お金を払えばもっと便利な機能が使えるようになりますよって事ですが、これまた Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターの以下のメッセージを見てみてください。

▼(更新済み)プレミアムMicrosoft Teams発表

この中にサラっと大事な事が書かれています。

▼該当部分を引用

「ライブキャプションの自動翻訳機能は Microsoft Teams Premium が一般提供を開始してから60日後までは全てのユーザーが利用できます。」という事です。これはつまり自動翻訳機能は Premium の機能になるので、 Premium のライセンスのないユーザーは Premium が一般提供されてから61日以降は利用できなくなるって事です。これは悲報ですよね。逆を言うと今使えているのはプレビュー段階の試用期間みたいなものですね。今のところ Premium は2月に一般提供開始されるようです。2月とザックリと書かれているけど、まぁつまり今年の4月~5月あたりで Premium じゃないユーザーは自動翻訳機能が利用できなくなるという事ですね。

ただし、自動翻訳機能が利用できなくなるという事なので、ライブキャプション自体は継続して利用できます。日本語は日本語字幕で、英語は英語字幕で、というところでも十分便利に利用している方は問題ないです。また、 Premium のライセンスに関しては全員持っていないとダメではないようです。

Microsoft Teamsにおけるキャプションのライブ翻訳を発表
https://www.microsoft.com/ja-jp/translator/blog/2022/10/13/announcing-live-translation-for-captions-in-microsoft-teams/

この Microsoft の公式ブログの記事によれば、

▼一部抜粋引用

会議の開催者1人が Premium のライセンスを持っていれば、その会議内では Premium のライセンスを持っていないユーザーであっても自動翻訳機能を利用できるようです。つまり極端な話 Premium のライセンスを1ライセンス購入して、そのユーザーが会議をスケジュールして開催者になればOKという事です。さすがに1ライセンスだけでは厳しいけど、全ユーザーに購入せずとも絞って購入するという事が検討できますね。(これもこの文章で僕が判断した事なので、ライセンスに関する正確な情報は Microsoft にお問い合わせください。)

■ Microsoft Teams の Wiki の廃止

次に予兆はありましたが、 Microsoft Teams の Wiki の廃止が決まったようです。これも Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージがありました。

▼ ウィキの廃止とチームチャネルでのメモ取りの将来

簡単に言えば Wiki は廃止されるので OneNote を使ってね!という事です。2月中旬には廃止されるようですね。Wiki と言えば、 Microsoft Teams が提供された当初からチームのチャネルを作ると自動で Wiki タブが作られていて、でも使い勝手が微妙で検索も微妙だったりで当時から不評でした。その頃から Wiki の代わりに OneNote を使っている人も多かったです。でも地味に Wiki を有効利用している人もいますよね。 OneNote を開くよりは軽量だったり、「このチャネルの歩き方」みたいなチームに追加されたメンバーが始めてチャネルを訪れた際にチェックする事を記載しておくと便利だったり。

でも、去年2022年9月にチャネル作成時に Wiki タブが自動作成されない仕様に変更されたんですよね。

Microsoft Teams :チャネル作成時に Wiki タブが自動作成されなくなった

これが予兆でした。なんとなくそのうちなくなるんじゃないかと思っていたらそうなりましたね。で、既存の Wiki は OneNote のノートブックにエクスポートする事ができるようになるそうです。また、廃止になった後も既存の Wiki タブは利用できるそうです。ただ、現時点ではチャネル作成時に Wiki タブが自動作成されなくなっても後から追加する事はできますが、廃止以降は追加もできなくなるという事です。


という事で、個人的に気になる今後の3点を紹介しました。特に Microsoft Stream に関しては要注意ですね。しつこいようですが本記事は皆さんに気付いてもらえれば!という主旨です。実際に今後起きる事は不確定です。なので気になった方は今後の動向に注目し、しっかりと Microsoft に問い合わせするなどをして正しい情報を元に計画をしていきましょう。