すでに対象指定リリース環境では少し前から確認できていたんだけど、今朝確認したら標準リリース環境でも展開を確認しました。
2023/08/24 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。
▼ OneDrive と SharePoint: Colored Folders
タイトルの一部が翻訳されていないけどフォルダーに色が付けられるよって事はわかると思います。読むと「OneDrive と SharePoint の全体的な “個人用設定と整理” ストーリーの一部です。」という壮大なストーリーの第一節であるかのような書かれ方がしていますね。
これは OneDrive for Business (以下 ODfB )と SharePoint が対象であるという事ですが、 Microsoft Teams にも影響が出るので、そこも含めて触ってみたいと思います。
■フォルダー新規作成
僕の手持ちの標準リリースで見てみます。
▼ ODfB
おっと、これも記事にしていなかったけど、 ODfB のUI変わりましたよね。今回だとフォルダーを作成する時のボタンの位置も変わっていて、左上の「+新規追加」をクリックして、
▼ここで「フォルダー」をクリックすると、
▼フォルダー名の他にフォルダーの色が指定できるようになりました
▼こんな感じに指定してフォルダーを作成すると?
▼色付きのフォルダーのできあがりです
▼ SharePoint の方もライブラリ内でフォルダーを作成すると色の指定ができ、
▼同じく色付きのフォルダーのできあがり
■既存フォルダーの色変え
すでに存在するフォルダーの色も変更できます。
▼ODfB
他アプリや機能が自動生成するフォルダーであっても色の変更ができるようです。フォルダーの「…」から「フォルダーの色」で変更可能。(対象フォルダーの列にマウスカーソルを当てて右クリックしてもこのメニューは出ます)
他にもコマンドバー内には直接色が変更できるメニューはないけど、
▼対象フォルダーを選択し、出現したコマンドバー内「名前の変更」をクリックすれば、
▼ここから変更可能です
▼ SharePoint のライブラリも同じ方法で既存フォルダーの色を変更可能
という事で、新規フォルダー作成時、既存フォルダー、両方とも、そして ODfB および SharePoint のライブラリで確認してみました。
■ SharePoint のライブラリの場合、権限は関係ある?
SharePoint だとアクセス権限で違うのか?という疑問がわいてきたので試してみます。ただし複雑なアクセス許可レベルで細々と試しませんよ。普通に「フルコントロール(サイト所有者)」「編集(サイトメンバ)」「読み取り(サイト閲覧者)」のみですよ。
まず今までフルコントロールで試していたので割愛です。ちゃんと色変えできていたことはこれまでのスクショで確認できましたよね。
▼「編集(サイトメンバ)」の場合は?
▼色変えられます(言語が英語になってて申し訳ない)
▼「読み取り(サイト閲覧者)」の場合は?
▼色変えられない
という事で権限は関係してきますね。これ記事を書きながらSNSでMVP仲間の太田さんとやりとりしていた時に知ったけど、フォルダーの色を変更すると更新者と更新日時が変わりました。なのでフォルダー名を変えるなどと同じ扱いですね。なので編集できる権限が絡んでくると思います。
■リストのフォルダーは?
SharePoint のリスト( Microsoft Lists のリストでもある)にもフォルダーは作成できます。既定でフォルダー作成のボタンが非表示にされているだけで、リストの設定で表示させるように変更します。そのフォルダーは色付けできるんでしょうか?
▼リストのフォルダーを作成してみると、
▼できないようです
▼既存フォルダーの色変更もできないようです
という事で、 ODfB や SharePoint のライブラリといったファイルを格納する機能が対象のようです。
■ Microsoft Teams は?
Microsoft Teams のチームのファイルタブの実体は SharePoint のチームサイトのドキュメントライブラリです。じゃ、フォルダーの色付けできるんじゃない?という事で試してみると、
▼ファイルタブ内で新規フォルダー作成でも色付け可能
▼既存フォルダーの色変更も可能
また、 Microsoft Teams の「ファイル」アプリも実体は ODfB なので、
▼ここから新規フォルダー作成でも色付け可能
▼既存フォルダーの色変更も可能
という事で、 Microsoft Teams から見たフォルダーもフォルダーの色付け・色変更は可能ですね。
■ただし チームの裏側のチームサイトのドキュメントライブラリは…
色々触っていて気が付きましたが、 Microsoft Teams のチームに紐づく SharePoint のチームサイトのドキュメントライブラリ。
▼新規フォルダー作成では色付けできるけど、
▼既存フォルダーの色変更はできません
ここのフォルダーはつまり Microsoft Teams のチームのチャネルと紐づいているフォルダーです。これは色変更ダメでした。だけど、このフォルダーをクリックして中に入ったら、
▼ここは色変更できます
つまり、チャネルに紐づくチャネル名のフォルダーのみ、少なくともこのUIからは色変更はできなそうです。でもここを色変更する必要性はあまりなさそうなので問題はないかなと。
■同期した Windows エクスプローラーでは?
PCの OneDrive アプリで同期させている場合は Windows のエクスプローラーで開くとどうなのか?
▼ ODfB 側ではフォルダーに色付けをしましたが、
▼エクスプローラー上では色は付いていませんでした
■フォルダーに色付けの機能が未展開のユーザーは?
現在、この機能は展開中なので展開済ユーザーと未展開のユーザーが同じテナントに同居している状態が続きます。その際、展開済ユーザーがフォルダーの色を変えた時に、未展開のユーザーにはどう見えるでしょうか?
▼左が展開済、右が未展開
このように未展開のユーザーは色が変わっていない状態で表示されます。なので口頭で「赤色のフォルダーあるでしょ」って言っても相手が未展開のユーザーだったら「そんなものないよ!」って言われちゃいます。全展開されるまでは要注意ですね。
■注意点
カラフルにできるという選択肢ができた事は良いけど、これは例えば文章作りでも良くあるけどテキストに色を付けられるとついついカラフルにしがちです。ほら、学生の頃に教科書や参考書にマーカーで色を付ける時も徐々に色を付ける部分が増えたりカラフルになって結局どこが重要な部分なのかがわからなくなってしまうパターン。これやりがちなんですよね。このフォルダーの色付けも同じだと思います。何か規則性をしっかり持たせないと色付けが意味なくなってしまいます。 ODfB だったら自分だけの規則性を持って色付けすれば良いけど、 SharePoint となると利用する全員が別々の規則性だとむしろ視認性が悪くなるおそれもあります。メンバー内でなるべくシンプルなルールを設けたりしても良いかもしれないです。
▼意味なくカラフルにしたところでね…