Microsoft Teams :「イマーシブ スペース」一般提供開始( Mesh on Microsoft Teams )

Microsoft Teams の会議をアバターを使って3Dの仮想空間に没入し体験できる「イマーシブスペース」。去年2023年10月からパブリックプレビュー開始されはじめて僕も触ってスクショを撮っていたけど、ウッカリ記事にするのを忘れたまま…気が付けば一般提供開始されていました。会議にアバターで参加だけでも懐疑的な人もいる中で、イマーシブスペースはどうなんでしょうね。

■ 過去の Microsoft Ignite での発表で振り返る Microsoft Mesh 、アバター、イマーシブスペース などなどの歴史

※歴史など興味ない人は読み飛ばしてください。

正直僕もしっかり把握していないので間違っていたらゴメンナサイですが、今色々読み返す限りだと、2021年の Microsoft Ignite で「 Mesh for Microsoft Teams 」として発表があった感じです。

▼ Microsoft Ignite 2021 のサティア・ナデラさんのキーノートから抜粋引用

また、当時の Microsoft の記事で詳細が掲載されていました。

Mesh for Microsoft Teams が目指す、「メタバース」空間でのより楽しく、よりパーソナルなコラボレーション
https://news.microsoft.com/ja-jp/2021/11/04/211104-mesh-for-microsoft-teams/

この当時は「 Microsoft Mesh 」なる発表もあれば「 Mesh for Microsoft Teams 」もあってよくわからなかったけど、この記事内にも一部記載がありますが、そもそも Microsoft Teams 関わらず、ホログラフィックエクスペリエンスを通して共同作業に参加できる Microsoft Mesh の Mixed Reality(複合現実)機能があり、それとオンライン会議の機能のある Microsoft Teams を融合させたものが Mesh for Microsoft Teams との事です。つまり「 Microsoft Teams × Microsoft Mesh = Mesh for Microsoft Teams 」という理解で良いかと思います。2021年の発表では翌年2022年にパブリックプレビュー開始なんて事を言っていたような気がしますが、結構長引いた感じで2023年10月にようやくパブリックプレビュー開始です。
その前に Microsoft Teams にアバターが2023年5月あたりに一般展開されましたよね。

Microsoft Teams :アバターアプリが一般展開されはじめた!けど…

Microsoft Teams :一般の環境でもアバターを会議で利用できるようになった

このアバターも Mesh for Microsoft Teams の一環で、 Microsoft Ignite 2022 内では「 Mesh avatars for Microsoft Teams 」という紹介もありました。

Introducing Mesh avatars for Microsoft Teams in Private Preview
https://techcommunity.microsoft.com/t5/microsoft-teams-blog/introducing-mesh-avatars-for-microsoft-teams-in-private-preview/ba-p/3646444

Microsoft Ignite 2022 ではこの時点ではまだ「生成AI」「 ChatGPT 」「 Copilot 」あたりはまだ言葉すら登場していなかったけど、翌年2023年には生成AIがフィーバーした年なので、 Mesh for Microsoft Teams の世界はどうなるんだろう?という事を気にはしていました。

そんな中、 Microsoft Ignite 2023 は Copilot 一色な中、キーノートでサティア・ナデラさんからこういう発表がありました。

▼ Microsoft Ignite 2023 キーノートから抜粋引用

「 Generally available in January 」つまり2024年1月より一般提供開始という事です。 Microsoft Ignite 2021 で発表され、2年かけて Microsoft Ignite 2023 で一般提供開始のアナウンスです。そして良く見ると「 Mesh for Microsoft Teams 」から「 Mesh on Microsoft Teams 」に変わっていますね。英語ニガテマンなので for から on に変わった事の意味はよくわかりませんが、そういえば Copilot に関しても「 Copilot in **** 」「 Copilot on **** 」「 Copilot for **** 」があってよくわからないですよね。英語ニガテマン泣かせです。で、この中で「 Immersive spaces 」という名前もあります。つまり「 Microsoft Mesh × Microsoft Teams = Mesh on Microsoft Teams 」であり、その Mesh on Microsoft Teams の機能の一部としてアバターがありイマーシブスペースがあるという関係ですね。たぶん。
で、 Mesh on Microsoft Teams の中にも Copilot は入り込んでいて、例えばすでに一般提供開始されているアバターも、アバター作成は細かく設定ができるから奥が深いけど、 Copilot の力を借りてたしか顔写真を撮ると自動的に似せたアバターを作ってくれる機能がそのうち出るとか。またイマーシブスペースも既定のスペースもあれば以前の発表では Unity を使って3D空間をカスタマイズできるという話もありましたが、ここでは「 No-code editor 」と記載されており、ノーコードで3D空間をカスタマイズできるようです。また「 Copilot and 3D space 」という記載もあり、たしか Copilot と一緒に3D空間のカスタマイズができるようになるという事でした。あ、ちなみに3D空間をカスタマイズするには、たしか Teams Premium のライセンスが必要だったと思います。

これら現在4つの機能を総合して「 Mesh on Microsoft Teams 」というわけですね。発表からおよそ2年間で色々ありましたね。

■試してみる

2023/12/22 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。

▼一般提供可能なイマーシブ スペース

標準リリースでは1月上旬~1月下旬が展開期間なのでまだ展開されていない人もいるかとは思います。PCのスペック的には「4コアと8GB RAM」が必要だそうです。また必要ライセンスも記載があり、最近では珍しく Office 365 系のライセンスも対象になっていますね(日本語訳では「 Teams の要点」って記載されているのは「 Teams Essentials 」の事ですね)。また気を付けたい点は、 Teams Classic ( Teams 1.0) はサポートされないようです。新しい Teams を使用する必要があるとの事。これパブリックプレビュー開始当初は逆に Teams Classic しか使えなかったんですけどね。今は逆になっていますが妥当なところでしょう。それでは標準リリースのユーザーで試してみます。ただしVRデバイスは持っていないのでPCでの利用です。

※事前にアバターアプリを追加しアバター作成済です。

▼会議に参加し会議バーの「表示」を開いたところ

このように「イマーシブ スペース」がメニューに加わっています。

▼このようにおそらく初回時は少し待たされたあと、

▼使用許諾契約への同意が出てきたと思ったら更にデバイスへのアクセス許可の確認が

これは「許可」をしないと正しく使えないと思うので「許可」を。

▼よく読んで「同意して続行」をクリック

▼アバターやデバイスの確認画面

アバターの変更・カスタマイズ・作成もここからできるみたいですね。あとはデバイスの選択などもここで行って「今すぐ入る」をクリック

▼キタ~~~~!

▼環境とレイアウト

▼マウス操作で視点の移動ができる

▼テレポート!

▼回転!

▼移動はやったことある人ならわかるけどマインクラフトっぽい

▼これらのチュートリアルを参考に自由に行動あるのみ!BGM流れます

ここから後は文章では説明しづらいのでやめておきます。いずれか YouTube で使っている動画を公開する予定です。会議はもちろん、会議スペースを出て立ち話もできたり、ゲームをしたりマシュマロを焼いたりする事もできます。

▼マシュマロを焦がしてしまった…

「今日は Microsoft Teams でマシュマロを焼いて焦がしてしまいました!」なんて言ったら気がおかしくなってしまったと思われてしまうでしょうね。

要注意としては、VRデバイスはもちろんPC利用でも3D酔いしてしまう人は酔ってしまう可能性があります。


という事で、 Mesh on Microsoft Teams のイマーシブスペースが一般提供開始されたので試してみました。アバターですら懐疑的な人もいれば使っている人に苦言を呈する人もいるという話を聞く中で、更に一歩踏み込んだイマーシブスペースという世界観はどう受け入れられるんでしょうね。もしくは受け入れられないのか。いかにも海外産というイラストも含めた世界観も含めて日本人にとってどうなのか?そしてビジネスの世界でこれらの機能をどう活かせるのか?色々と今後も興味深くウォッチしていこうと思います。