SharePoint :ドキュメントライブラリ にもテンプレート

こちらも標準リリース環境でも11月中旬に展開されたので少し遅い情報になるけど、色々忙しかったのでゴメンナサイ!

という事で、 SharePoint と言えば、「ページ・ニュース」「ライブラリ」「リスト」が3大要素ですよね。この中でも「リスト」は今や Microsoft Lists として独立したサービスとなり、「ライブラリ」は SharePoint 単体で利用せずとも例えば Microsoft Teams のチームでメッセージにファイルを添付すれば SharePoint のライブラリに保存されていたりと意識せずとも利用しており、 SharePoint オリジナルというか SharePoint 単体として利用するのは「ページ・ニュース」くらいですよね。

そんな中から「ライブラリ」に関するアップデートですが、特に Microsoft Teams のチームのファイルタブ内の実態として利用されているドキュメントライブラリだと、本当にただのファイル保存先としかライブラリは活用されないです。でも本来のライブラリのメリットの中でも上位に食い込むのが、ライブラリでも列を追加できるという点。メタデータを付けられるという点。これはおそらく SharePoint を単体で利用するには今後はドキュメント管理という側面が非常に大事になってくるので、メタデータという観点は非常に重要になってくるかと思います。特に Microsoft Teams で間接的にしかライブラリを利用していないユーザーは実は知らない人も多いと思います。また、ライブラリに保存するファイルは多種多様だと思います。なので目的用途に合った形でライブラリをカスタマイズした方が良い場合もあります。このように本来のライブラリのポテンシャルが全然活かされていなかった事を考慮してか、ドキュメントライブラリ作成時にテンプレートが追加されました。テンプレートがジャストフィットする目的用途であればそのまま使えば良いし、類似したものであればテンプレートから作成後にカスタマイズすれば良いし、そうじゃなくても一度テンプレートから作成してみて、ライブラリの色々な機能を知る事もできるかと思います。

2023/10/31 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。

▼ (更新済み)SharePoint: すぐに使用できるドキュメント ライブラリ テンプレート

という事でほとんどのユーザーがすでに利用できると思います。では試してみます。

▼サイトのホームのコマンドバー「+新規」→「ドキュメントライブラリ」をクリック

▼新規作成のボックスが

あれ?以前がどういう挙動だったかもう忘れちゃった。確認する術もないけどそこは重要じゃないので置いときます。このようにアップデート後には新規作成のボックスが開き、従来のように真っ新のライブラリを作成するなら左上の「空のライブラリ」、すでに利用しているライブラリと同じ箱を作るならその隣の「既存のライブラリ」から作成しますが、今回、その下にあるテンプレートのゾーンが追加されたわけです。 Microsoft Lists の新規リスト作成と同じようなUX(ユーザー体験)ですね。

▼テンプレートの種類

「メディアライブラリ」「請求書」「学習」ですね。どんなテンプレートなのか、一つずつ作ってみます。

…いや、違うんですよね。 Microsoft Lists のテンプレートもそうだけど、作成前にプレビューや説明があるので、イチイチ検証で作成してイジらずとも大体はわかるのが便利ですよね。

▼メディアライブラリ

これは右のサマリーや機能を読む限り、マーケティングチームあたりが社外に公開する動画を管理する用途っぽいですね。社内の動画編集チームもしくは外注している場合、仕上がった動画をこのメディアライブラリに保存し、それを社外に公開するまでの進捗やステータスを管理するためのライブラリのような感じですね。もしそのような用途もしくは類似する用途でライブラリを利用する場合はこのテンプレートが良さそうです。

▼請求書

請求書を管理するライブラリっぽいです。これメディアライブラリの機能にも書かれていたけど、通知をする機能は「フロー」という言葉があるので、 Power Automate が利用されると思いますが、自分で作るとなると敷居が高いのを Power Automate のフロー自体もテンプレートから作ってくれると思うので、そういう機能も含めて非常に作成の敷居が下がるテンプレートですね。チーム内の請求書に関して個別に上長に確認を取って…とやるより、チーム内で全てオープンに管理されていると便利かもしれませんね。僕は万年平社員なので請求書をレビューしたり承認する立場になった事もないし、おそらく請求書をレビューしてもらうような事も今までほぼないのでピンと来ないです(笑)

▼学習

これはサマリーを読むと、授業計画という言葉があるので教育現場の教材を管理するためのライブラリという想定でしょうか。一般企業で利用するとしたら社内学習の教材なんですかね。ちょっとピンとこないテンプレートでした。

という感じで3つのテンプレートです。もしかしたら今後増えていくのかもしれないですね。

では、実際にメディアライブラリのテンプレートからライブラリを作成してみます。

▼「テンプレートを使用」をクリック

▼名前や説明を入力し「作成」をクリック

▼ライブラリ自体の作成は完了したけど、自動化部分の設定についてボックス表示

▼やはり Power Autoamte のフローを作成するようです

ここらへんも Microsoft Lists のリストをテンプレートから作成する際と同じ挙動ですね。後からフローを追加する事もできるけど、 Power Autoamte 初心者であれば、この時点で設定しちゃった方が良いかも。「次へ」をクリック。

▼フロー作成時の必要なコネクタの接続の確認をし「次へ」をクリック、

▼完了

▼こんな感じ


という事で、自分の目的にドンピシャなテンプレートがあるかどうかというと、もしかしたら多くの人が微妙かもしれません。そもそもテンプレートという存在自体が僕個人的には懐疑的です。古くは SharePoint 2007 から関わってきましたが、 Microsoft が準備した色々なテンプレート、組織で従業員に使ってもらうために準備したテンプレート、それらが有効的かつ友好的に利用されてた現場を見たためしがありません。大体は個別で要件が違うので「これ使えないよ!」とか「テンプレートから作っても結局邪魔な列や設定を削除したり変更しなきゃいけないから、それならゼロから作った方が早い!」という意見が非常に多いです。あ、ちなみに Microsoft Lists は組織でテンプレートを用意できるけど(やったことないけど難しいっぽい話を聞いたことが)、ライブラリのテンプレートは今のところ組織でテンプレートを用意する事はできないようです。

このライブラリのテンプレートもどうなんでしょうね。ただ、今までライブラリをただのファイルサーバー代わりみたいに使っていた人にとっては、色々な機能がある気付きになるのかな?あとはライブラリの機能を知るサンプルみたいな。そういう意味で試しにテンプレートから作ってみて実用せずに色々参考にする用途としてもアリかもしれないですね。