Power Platform : Twitter コネクタが使えなくなる可能性(特に Power Automate が影響大きいかな?)

Power Platform の世界というかノーコード・ローコードの世界においては、市民開発者がコードを書くなど難しい事をしなくてもすぐに他サービスやデータベースと連携できる「コネクタ」が非常に重要な要素の一つだと思います。だからこそコネクタの数が多ければ多いほどできる選択肢が広がるし、逆を言うとコネクタがないと厳しいですよね。

今回は Twitter コネクタの話。特に Power Automate で Twitter コネクタを利用している人は多くはないと思うけどソコソコいるんじゃないかと思います。それは趣味で Power Automate を使って自動ツイートさせたりしてるだけじゃなく、仕事でも手軽にマーケティングツールとして使っていたり、自社や自社製品をエゴサーチする際の自動収集などで使えますよね。場合によっては Power Automate で上長の承認があったらツイートさせるみたいな仕組みもできるし。

そんな使い方をしている方々に悲報です。 Twitter コネクタが使えなくなる可能性が濃厚のようです。2023/02/15 に Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されていました。

▼ Microsoft Power Platform と Azure Logic Apps – Twitter コネクタの更新によるサービス中断の可能性

なんかこのメッセージ見落としていて今朝見つけました。以前から Twitter 界隈では イーロン・マスク さんがCEOになってから色々ありましたが、その中の一つに Twitter API が有償化されるという話とそれに付随して色々と混乱があるようですね。さほど関心がなかったのでこの程度の浅い情報しかありませんが、それを聞いていつか来ると思っていたのが、今回の件。 Power Platform と Ligic Apps で Twitter コネクタがそういう理由で使えなくなりますよって話です。

メッセージを読むと、 Microsoft としては Twitter にサービスを中断しない契約を模索してきたけど、現時点では厳しいようでサービス接続の中断が迫ってきているとの事。つまりこれでフローが動かなくなっても Microsoft は恨まないように、という感じですね。

次に、影響範囲としては Power Platform の中でも Power Apps と Power Automate と Power Virtual Agents あたり、そして Azure の Logic Apps で、すべてのアプリやフローやチャットボットが影響範囲との事。

Power Apps に関しては引っ張ってきたツイートを表示させる仕組みに関しては以前からおそらく Twitter 側の制限があって、(たしか)過去7日分くらいしか表示できないので、以前 Facebook の「過去の今日」みたいな事が Twitter でもできないか?と Power Apps で作ってみたら、その日数の壁があって無理でした。ただ、 Twitter 投稿アプリは以前作っていて、日本語と自動翻訳された英語を同時にツイートさせるアプリ。ここら辺も使えなくなりそうですね。

Power Automate に関しては Power Platform の中では一番 Twitter コネクタが使われていると思います。僕も過去には色々使いました。定期自動投稿的な動きをさせるのは僕自身が好きじゃないのであまり使ってなかったけど、何かアクションをしたら自動投稿する仕組みは何度か使っていました。例えば筋トレアプリと連動させて筋トレしたら「〇日連続筋トレ継続中」みたいなツイートをさせて、三日坊主にさせないように自分にプレッシャーを与える工夫など。まぁ、それは置いといても、仕事でも過去には会社名や製品名のツイートがあったら Microsoft Teams のチャネルに通知メッセージを送信するような仕組みを利用していました。エゴサーチして良い反応があれば社内に展開し、悪い反応や製品のフィードバックがあれば担当部署に流したり。これらも使えなくなりそうです。

じゃ、どうなるのか?どうすれば良いのか?そこらへんもメッセージセンターのメッセージに記載があります。

▼メッセージから該当部分を抜粋引用

とりあえず無料で使う事ができなくなるという点。それはもうあきらめるしかなさそうです。ただし、そもそもが Twitter API の有償化 という点なので、お金を払えば大丈夫そうですね。メッセージ内にオプションがどうのこうのって話が出てきています。これは何かというと、 Power Automate を例に挙げると、

▼「接続」から「 Twitter 」コネクタを選ぶと、

▼英語だけどダイアログボックスが

この「 Authentication Type 」ってのがそれっぽいです(実際に僕は試してないので確証はありません)。

選択肢の「 Use default shared application 」を使用したものは使えなくなるとの事。なので今後も使いたい場合は、 Twitter API が利用できるようにお金を払った上で、選択肢の「 Bring your own application 」の方を使ってくださいという感じのようです。

▼「 Bring your own application 」を選択したところ

なんだか Key などを聞かれるけどもうよくわからないです。もし、 Twitter コネクタが使えなくなると業務インパクトが大きい場合、またお金を払える場合は、これもメッセージ内に記載がありますが、以下のドキュメントを参考にしてくださいとの事。

Twitter – Connecters | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/ja-jp/connectors/twitter/

また、サポートが必要な場合は Microsoft のサポートにお問い合わせくださいとのことです。


まぁ、おそらく多くの人がお金を払わずに仕方ないとあきらめるとは思います。しかし残念ですね。ただそもそも Twitter API の有償化の理由が悪いボットの排除らしいので、仕方ないんですかね。たしかに Twitter で「 Power Automate 」って文字を入れてツイートするだけで、怪しげなアカウントから何十件もリツイートされますよね。そういうのもなくなりますね。一部の悪い人のせいでサービスが制限されるって話は残念ですが、僕らにはどうにもならないので早めに情報収集して次の一手を考えないとですね。

という事で、今のところはそういう事なので、まずは今 Twitter コネクタを利用している方は、そういう心づもりをしておいて、場合によっては代替手段などを検討しておきましょう。