僕は自分のテナントで Microsoft 365 + Power Platform を利用して実装した外食記録システムで外食を記録しています。いつ、どこで、どんなものを外食したのかがわかるので便利です。以前記事にしていました。
Office 365 : Microsoft Flow + SharePoint + Power BI で作る「外食記録」システム Ver.1.0
なんだかんだで3年間も記録しています。この頃はまだ Microsoft 365 が Office 365 と呼ばれていた時代。そして Power Automate が Microsoft Flow と呼ばれていた時代でしたね。懐かしい。
で、この外食記録システムの根幹となるのが Power Automate なんだけど、どのようにして記録するのかというと、
▼「手動でフローをトリガーします」トリガー
これはモバイルアプリにボタンが作成されてそれをタップしたりちょっとした情報を入力すると発火されるトリガーです(コネクタ名が「モバイルの Flow ボタン」って未だに Flow って…)。外食を記録したい時にボタンをタップして、お店の名前を入力して料理の写真を添付するだけでトリガーされるわけです。気軽にモバイルからデータ入力する時には非常に便利です。
で、このトリガーはモバイルならではのデータを取得でき、後続のアクションで利用できます。
▼「手動でフローをトリガーします」で取得できるデータ
モバイルアプリを利用しているという事はサインインされているので、そのユーザー名やメールアドレスも取得できるし、日付や時間も。これらを入力する手間が省けます。ただこれらは特にモバイルアプリならではという感じではないです。大事なのはこの他、
▼「手動でフローをトリガーします」で取得できるデータ
緯度経度や住所など、これらの情報こそモバイルデバイスからトリガーできるこのトリガーならではのデータじゃないかと思います。これができると急に業務用途も色々な利用シーンが考えられるかと思っています。現地での業務・作業報告系は場所の情報の手入力を最低限にするには適切です。現地で報告した証拠としても利用できます。管理者側も緯度経度情報から地図で可視化できるのでチェックもしやすいです。
そんな便利な「手動でフローをトリガーします」トリガーですが、外食記録システムを作成した当初に微妙な点がありました。
▼3年前の取得したデータ
緯度経度はしっかり取得して値として入力されていますが問題はその下の部分。「 Japan 」や「 Tokyo 」くらいは取得されているけど、住所としては使い物になりません。理由は場所にあります。日本がちゃんと対応されていないようです。なので、過去にアメリカに行って外食記録をした時は、
▼アメリカで利用した時に取得したデータ
このようにしっかり住所を取得して入力されていました。とりあえず緯度経度が正確なら地図にした時に問題なかったので、日本の住所が入力されていなかったのは大きな問題ではなかったけど、このままの状態で3年間使ってきました。
ところがつい数日前にふと過去のデータを見返すと様子が変わっていました。
▼様子が変わった境目
上の方は相変わらず都道府県のみですが、11月7日~11月14日の間に何かしらの仕様変更があったのか、その後は住所がしっかり入力されているようになっていました(行動範囲がわかると恥ずかしいからボカシを入れていますが)。気が付かずに10ヶ月くらい過ぎていました。
以前、佐野ラーメンが食べたくなって家族で行ったんだけど、
▼「麵屋ようすけ」(ラーメンも良かったけど餃子も美味しかった!)
この時に取得したデータを見てみると、
▼全て入力されています
しかも、麵屋ようすけの住所を調べると、
▼番地も一致
しっかりと取得されている事がわかります。残念ながら見ての通りローマ字の表記になっているけど、取得できるとできないとでは大きく違うんじゃないかと思います。
今回はたまたま3年前から実用して定期的にこれらの情報を取得していたのが外食記録システムだったので例に挙げましたが、特に外出先でのデータ入力業務では、 Power Automate や Power Apps のこのモバイルデバイス・モバイルアプリならではの取得できるデータを把握する事で、データ入力の大幅な効率化が狙えるんじゃないかと思います。