Microsoft Stream :ノイズ抑制機能( New Stream の方)

ここ最近は Microsoft Stream の話をするには Classic Stream と New Stream の話をしなきゃいけないのがややこしいですね。検索で本記事に辿り着く人が大半なので、この説明は毎回入れるようにしています。従来の Azure ベースの方が今は Classic Stream となりそのうち終わりになり、変わって OneDrive / SharePoint ベースの方が New Stream になり、今は置き換え期間中です。 New Stream の方は [ Stream ( built on SharePoint ) ] や [ Stream ( on SharePoint ) ] なども呼ばれていたりしますが、以下の Docs ページを参照してください。

Stream (SharePoint 上に構築)、Microsoft Stream の新しいバージョン
https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/streamnew/new-stream

Microsoft Stream (クラシック) とは?
https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/overview

で、置き換えの最初の頃は、クラシックの方に実装されていた機能がニューの方では今後実装予定という大幅な機能落ちした感があったけど、ここ1年くらいでだいぶニューの方も機能が追加されて便利になりました。加えて OneDrive / SharePoint ベースの恩恵から、クラシックの方では大きな課題だった日本語の検索のヒドさもニューの方では大幅に解消されるし、外部共有など機能面でもメリットがありますが、このように Microsoft 365 のデータが、Exchange / OneDrive / SharePoint に寄せられてきている事により、管理面でもメリットが出てきますね。詳しい解説は上の Docs を読んでください。

さて、そんな OneDrive / SharePoint ベースの New Stream に、また Classic の方に実装されていた機能が追加されました。それが「ノイズ抑制機能」です。クラシックの方では2020年6月あたりで展開されていたようです。

Microsoft Stream :ノイズ抑制機能が展開されたので早速試してみた!

New Stream の方はというと、2022/03/03 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されていました。

▼(更新)Microsoft Stream: Stream のノイズ抑制によるオーディオ品質の向上 (SharePoint 上)

という事でそこから延期に延期を重ね、ようやく先週後半あたりに僕の環境でも展開されたので、チェックしてみます。

■ノイズ抑制機能をチェック

▼ OneDrive の Microsoft Teams の非チャネル会議の録画ファイルを開きます

▼再生プレイヤーが表示されます

この右下ですね。

▼ノイズ抑制機能のアイコン

▼オンにするとアイコンの下に線が表示されます

▼もう一度クリックするとオフになります

という、操作としてはいたって簡単ですね。実際にチェックしてみましたが、クラシックの時と同様に雑音が消えて声がクリアに聞こえます。声も若干劣化した感じにはなるけど、雑音が入るよりは全然聞きやすいです。

念のため SharePoint の方もチェックします。

▼チャネル会議の録画ファイルを開きます

▼ちゃんとノイズ抑制機能のアイコンがありオンにできました。

■既定でノイズ抑制をオンにする設定

動画によっては誰が視聴してもノイズが邪魔であろう動画もあろうと思います。その場合、視聴者側が毎回ノイズ抑制のアイコンをオンにしなくても、動画の設定で既定値でオンにできる設定があります。

▼再生プレイヤーの右上の「ビデオの設定」をクリック

▼パネルが展開されます

ここ、半月前とUI変わりましたね。で、一番下の「ノイズ抑制」をクリックします。

▼展開されました

▼「このファイルの既定値として設定する」のチェックをします

これで既定でノイズ抑制がオンになって再生されるようになりました。説明文の通り、視聴者がオフにする事は可能です。固定設定ではありません。


という事で、New Stream と言っても結局は OneDrive や SharePoint のライブラリに動画ファイルをアップロードしただけでしょ
?という声も聞こえてきそうですが、逆にあらためて専用スペースに保存されずに Microsoft 365 のデータはなるべく集約され、管理面でも他のファイルと同等に制約事項もなくなり、検索もしやすくなり、かつファイルをクリックすれば従来通りの便利な機能がある再生プレイヤーで再生される。良い事かと思います。また現在はまだ Office ホームなどにあるアプリランチャー内の Microsoft Stream をクリックすると、クラシックの方の Stream ホーム画面が開きますが、こちらももう少しで New Stream のホーム画面に変わる予定です。この新しい方のホームは言ってしまえば OneDrive や SharePoint から動画ファイルだけフィルターをかけた状態です。過渡期にあたる今、ユーザーはなかなか混乱しがちですが、日々試行錯誤しながら進化するクラウドサービスの宿命みたいなものです。スマホのアップデートの時に機能やUIが変わるのと同じ!?とにかく楽しみながら触ってみましょう。

良いところだけ言ってもアレなので1つ New Stream になって残念な点を挙げると、 Classic Stream の方は Azure の専用ストレージに、1テナントあたり500GB + ユーザー × 0.5GB だったかな?容量が割り当てられていたけど、 New Stream は OneDrive / SharePoint ベースになるので、単純に「その容量分が損をする」と言うと語弊があるけど、まぁそう思っちゃいますよね。

最後に、Docs にある Microsoft Stream の今後のロードマップを紹介します。

Microsoft Streamの現在の機能と今後のロードマップ (SharePoint)
https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/streamnew/features-new-version-stream