SharePoint では情報の一元管理を徹底しよう!

※長文の文章のみとなります…。

■例えば

「部門ポータルの掲示板(リスト)に掲載したアノ情報だけど、全従業員にも見てもらいたいから社内ポータルの掲示板にも掲載しておいて!」
上司からそう命じられて、部門ポータルのリストに投稿したアイテムと全く同じ情報を、コピペで社内ポータルのリストにも投稿しました。

よくある話だと思いますが、実際にトラブルにつながる可能性があります。

■トラブル事例

「掲示板に掲載されていた自社製品情報をお客様にお伝えしたところ、後日、それが古い情報で損害が出たとのクレームを受けた。」
信頼に関わるトラブルですね。調べてみると、部門ポータルと社内ポータルに両方に同一タイトルのアイテムが投稿され、その後情報が変更された際に、部門ポータルのアイテムは更新されていたが、社内ポータルは更新されていなかった。投稿者に話を聞くと、両方に掲載した事を失念しており、部門ポータルのみを更新したとの話。

十分ありえる話ですよね。

■問題は?

ここでの問題は社内ポータルの更新を失念した更新者…もありますが、投稿を多数行っている人にその問題を押し付けるのはかわいそうですね。運営面から考えると、同一情報を複数個所に掲載しているという点です。これはメンテナンスが大変だし、トラブル事例のようにヒューマンエラーの可能性が上がります。特に、投稿者が退職などすると余計ありえますね。

■どうしたら?

※以下は、あくまでも解決のための一例です。

ここでタイトルの通り、情報の一元管理が大事です。ただし、部門ポータルに掲示した情報を社内ポータルにも掲示するな!という事は言いません。

まず考えるべきはその情報をどこに保管するのが一番ふさわしいか?です。
今回はまず部門ポータルに掲載されたことからも、またその部門発信という事からも、またその部門がサイトを所有しているということからも、部門ポータル内に情報を掲載する事で良いと思います。

次に一元管理しつつ全従業員にも見てもらうには?
社内ポータルの掲示板を利用しても良いと思いますが、大事なのは掲載方法です。ここでコピペで同じ情報を掲載すると二重になってしまいます。ただ、Webの醍醐味は「リンク」なので有意義に使いましょう。つまり、社内ポータルに掲示する本文には詳細内容を記載せず、概要のみと部門ポータルに掲示したアイテムのURLのリンクを起きましょう。そうすれば、リンク先の部門ポータルの掲示したアイテムのみをメンテナンスすればOKなので、更新し忘れはなくなります。

■リンクを活用するデメリットは?

例で考えると、社内ポータルの掲示板のアイテムにアクセスしたユーザーには、更にワンクリックを強要してしまう事になります。Webサイトの場合、ユーザーアクションをいかに減らす事を考慮しますが、ただし SharePoint に関してはWebサイトの考えがそのまま当てはまるわけではありません。つまりユーザーにとって本当に重要な情報であれば、離脱せずにワンクリックするからです。クリックされないならそのユーザーにとってはその程度の情報なのです。そういう意味でも大きなデメリットとは思えません。

次に、情報源であるリンク先のアイテムを移動したり削除されたら?
たしかにリンク元からはデッドリンクになり情報にたどり着きません。ただ、しつこいようですが本当に必要な情報であれば、リンク元アイテムの投稿者に連絡するなりします。更新し忘れて誤情報を元にトラブルになるリスクを考えれば、デッドリンクになった方がまだリスクは低いと考えます。もちろん、ユーザーからデッドリンクになっている連絡が来たら、投稿者がリンク先を更新すれば良いだけですし。

■リンクを利用して情報を一元管理する副産物

ユーザー目線で考えてみましょう。社内ポータルの掲示板を従業員が読んだとして、その情報が自分にとって必要と判断すれば読むでしょう。そこにリンクがついていればリンク先に行きます。例えばそこで「こんな部門ポータルもあったんだ!」と気づく場合もあります。自分に関連する情報であれば他の情報も気になる可能性もあります。そうすると初めて訪れたその部門ポータルの別のコンテンツも見る可能性もあります。つまり、利用者が増える可能性があがるわけです。

 

情報の一元管理が適切にでき、本来保管すべき場所に情報が鮮度を保たれて保管され、更に自分のサイトのPRにもなれる。
このような運営方針を投稿者レベルまで落とし込んで啓蒙しクセをつけてもらう事により、より安全な運営ができるのではないでしょうか。投稿者が多ければ多いほど、徹底させるのはなかなか難しいですけどね。

SharePoint アンケートリストの詳細設定で注意すべきポイント

前回の記事を含め、数回にわたりアンケートリストについて取り上げてきました。

とはいえ、なんだかんだ言っても気軽にアンケートをとるには良いんですよね。今回はアンケートリストの詳細設定で、初期設定の状態で注意すべきポイントを挙げます。必ずしもトラブルになるわけではなく、一つ一つのアンケート内容次第かと思います。
サクっとアンケートの質問を作成していきなりアンケートをスタートさせずに、一度設定をしっかり確認すると良いと思います。

■アイテムごとの権限

  • 読み取りアクセス権:すべての回答
  • 作成/編集のアクセス権:ユーザー本人の回答

「作成/編集のアクセス権」に関しては、アンケートの回答を共同作業する想定はほぼないと思いますので、初期設定の状態で問題ないかと思います。ちなみにここを「なし」にすると作成すらできない、つまり回答ができなくなります。
「読み取りアクセス権」に関しては、初期設定が「すべての回答」となっているので、アンケート内容次第では変更した方がよさそうです。他人の回答を見なければいけない・見せたいアンケートってあまりないような気がするので、基本は「ユーザー本人が作成した回答」に変更し、ニーズ次第で「すべての回答」で良い気がします。

■検索

  • このアンケートのアイテムを検索結果に表示する:はい

普段サイトを利用していて検索をした際に、結果にアンケートの回答が表示されるのはどうなんでしょうね。回答者も検索結果に表示されるなんてあまり想定していないと思います。アンケートとはいえ、例えば製品の有益な技術情報を含むようなアンケートであれば、回答を検索対象にしても良いと思いますが。これも基本は「いいえ」に変更し、ニーズ次第で「はい」で良い気がします。

総合すると、読み取りアクセス権がすべての回答で、検索結果に表示される初期設定のままだと、そのアンケートリストに権限のあるユーザーは、検索結果に自分も含めて他人のアンケートの回答が表示されるわけで、ちょっと気をつけたい設定かと思います。

SharePoint 社内ポータルサイトの運営部門は「権力に屈しない!」「例外を認めない!」

社内ポータルサイトトップページのレイアウトは大事

「例外を認めない!」マイクロソフト社のイベントに参加するとセキュリティに関してよく聞くセリフですが、僕も昔から社内ポータルサイト運営においてこれが大事だと思っていました。

今回の例は社内ポータルサイトのトップページについて。ココは社内向け情報発信の一等地です。一等地は当然人気物件です。と同時にココは基本的には全就労者に向けた情報を発信すべきで、特定部門の特定チームに向けての情報発信をすべき場所ではありません。そういうのは部門サイトやチームサイトでおこなうべきです。

▼社内ポータルサイトのトップページに良く表示されるコンテンツ

  • 全社向け通達・連絡の新着情報
  • 福利厚生の新着情報
  • 規程集・社内Webシステム・部門サイトなどへのリンク集
  • 全社スケジュール
  • 社長・役員ブログ

などなど。
中には完全にリンク集のみに徹しているような社内ポータルサイトトップページもありますが、基本的には発信したい情報を盛りだくさんに掲載している会社が多いと思います。その際にトップページのレイアウトが非常に重要になってきます。盛りだくさんの情報から更に優先順位を検討して配置を考慮します。視線移動の法則でよくある「Fの法則」「Zの法則」などありますが、他にも「ブラウザの見開き1ページ内にスクロールなく全ての情報が表示されるのが理想」だとか「スクロールを発生しない事にこだわってWebパーツ内でスクロールさせる方法もあるけど、それってユーザーにとって本当に便利?」とか。
レイアウトというよりデザインにかかってきますが、多くの情報を掲載したい気持ちはわかるが、可読性を損なわないフォントサイズや余白の調整、など、それぞれこだわってレイアウトを決めると思います。ここをしっかり検討せずにレイアウトをおろそかにしてしまうと、利活用低下や発信した情報が読まれないなどがありますので、IA・UXに精通したメンバーがいると良いと思います。
ただそれだけでは失敗するケースが多いです。

たった一回例外を認めただけで…

いくら検討に検討を重ね優れたレイアウトを固めても、例外を認めてしまい一つの例外で全てがダメになってしまうパターンもあります。その例外を認めてしまわざるをえない経緯は、運営部門が高い権力に屈してしまうという事が多いです。

例を挙げるなら、とある役員の一言で社内ポータルサイトトップページの最上部に特定部門に向けた情報発信スペースを大きく作れとの依頼が。抵抗はしたが運営部門の部門長でも逆らえず、結局スペースを作った。おかげで全社向け通達・連絡や福利厚生の新着情報がスクロールをしないと表示されなくなってしまい、各方面からクレームが殺到し、利用されなくなり、最終的にこれらの情報はメールで発信されるようになった。…なんて事が。
これ、一度でも例外を認めてしまうと、他部門からもお偉方を通して、ウチも!ウチも!となり、結局カオスで全就労者にとっては見るに値しない社内ポータルトップページになってしまいます。

じゃ、どうすれば良いか?
いくらその場で論理的に説明や議論をしたって権力には抗えない事が多いです。根本的に運営部門が「権力に屈しない」「例外を認めない」方針にすべきだと思います。いや、これ、言葉で言うのは簡単だけどかなり難しい事ですね。

過去にSharePoint ユーザー会に参加した際に、この議題で議論した際にも、なかなか白熱した覚えがあります。

  • IT部門が運営するのではなく運用に徹し、社内でも比較的発言権のある部門が運営をする。
  • 社長からお墨付きをもらい特別権限で運営をする。

など、権力に屈しない運営体制を整える事に注力すると、後々運営が楽になるかと思います。または、

  • 社内ポータルサイトトップページへ掲載する場合、1pxあたりでお金を取る。

なんてアイデアもありました。ただ、これでは売り上げをあげている部門なら何をしてもOKになってしまうので、結局全就労者が利用するスペースからは離れてしまいますね。

っていうか、部門で情報共有をしたいなら部門サイトで行えば良いハズです。だいたいこういう場合でも、実際に部門サイトはあるんですよね。それでも社内ポータルトップページは狙われるんです。
権力を使って、社内ポータルサイトのトップページに、限られた人向けの情報を掲載させるなら、同じ権力を使うにも、トップダウンで部門内メンバーに部門サイトをしっかりチェックするように指示してもらった方が良いと思うんです。

また、どうしても社内ポータルサイトに!という救済措置としては、発信したい情報は部門サイト内で掲載してもらう事には変わりないが、そこへのリンクをバナーなどで社内ポータルサイトのトップページに表示させる方法はアリかと思います。ただ、そのバナーエリアも数が増えると場所をとってしまうので、掲載を申請制にして掲載期間を設けたり、数の上限を決めてランダム表示にさせたり、場合によっては権限やステータスによって表示制御をする方法もアリかと思います。

結局は、そのサイトは誰に向けての情報を発信するサイトなのか?をハッキリさせ、それに基づいて例外なくレイアウトを設計し、例外なく運営していくべきかと思います。

通常のWebサイト制作の時もそうでしたが、制作を依頼してくるクライアント企業の目線で制作をしてしまいがちですが、そのWebサイトを利用するのは訪問してくるユーザーなんですよね。どちらの目線で制作をすべきかは言わずもがなです。
社内ポータルサイトや部門サイトやチームサイトも同じです。それぞれ役割があり目的があり訪問者もある程度予測できます。なら、その利用ユーザーの目線で情報設計をしていかなければいけません。通常のWebサイトの利用ユーザーは不特定多数が対象ですが、社内ポータルなどは利用ユーザーは特定多数なので、設計しやすいですね。

権力に屈しない・例外を作らない運営。
難しいけど目指したいですね。

まぁ、そもそも社内ポータルサイトが、もはや不要という見解もあります。たしかにOffice 365 の製品を使っているとそんな感じもありますが、まだまだそういう流れが主流になっていくには時間がかかるのではと思っています。

SharePoint 運用・運営部門は自ら積極的に利用しなきゃダメ!

結構多いと思います。SharePoint に限らず全従業員が利用するような社内システムをリリースしたとして、提供元の運用・運営部門がぜんぜん使っていないなんて事。
一応、最初は部門チームサイトを作るんですよね。でも中身は利用されていなく、テストで作成したアプリやWebパーツの残骸があるだけで放置。お知らせリストに「○○部門のチームサイトをオープンしました!」なんて数年前のアイテムが未だ表示されていたり。更にサブサイトにメンバーのテストサイトなんかが作成されたまま放置されていたり。
これどうなんですかね?リリースして利用を促している部署がこの有様で、果たして利用を促された人々はどう思うでしょうか?

別の例に置き換えてみると…

  • 「これ美味しいから食べなよ!僕は食べないけどね。」なんて言われて怪しい。
  • セールスマンが「利用しなきゃ絶対に損ですよ」と推してきた商品について「アナタは利用していますか?」と逆に聞いたら利用していないと言われた。
  • 風邪をひいて病院に行ったらお医者さんが風邪をひいていて不安に思った。
  • ダイエットサプリを開発した博士がデブだった。
  • ハゲの特効薬を開発した博士がハゲだった。

なかなか信用できないし利用したいと思えないですよね。そういう事なんじゃないかと思うんです。実際に利用して活用してそこからメリットがある事を、自らを事例として積極的にアピールするくらいじゃなきゃ説得力が全くないんですよね。
これ、SharePoint を売っていたり、開発をしていたりする会社も同じですよね。自社で利活用していないとお客様への説得力がないですよね。実際に営業に行くとお客さんから「御社ではどのような活用をされていますか?御社の社内ポータルサイトを拝見させてください。」などの質問や要望はあると思います。上のセールスマンの例と同じです。自信を持って説明しなければ信用してもらえませんよね。

Office 365 は色々な製品が追加されたり大幅な機能追加されたりしていますが、例えば、Yammer とSkype とTeams の使い分けは?SharePoint のライブラリとOneDrive はどうなの?Planner って何? Power BI って何? Sway って何? PowerApps って何? Flow って何?…などなど、ユーザーやお客様から問い合わせがあった場合、答えられますか?(恥ずかしながら僕も自信を持って答えられないので、自戒の念を込めた記事でもあります…。)
で、そういう問い合わせやトラブルを恐れて、もしくは面倒で、折角価格は変わらずに利用できる製品やサービスを、設定で使えないように封じ込めてしまったり、「これはここだけの話しオススメしませんよ。」なんて適当な言い逃れをしてしまいがちですが、これにより様々な人々の様々な可能性を潰してしまいかねません。

使い倒してはじめて特徴やメリット・デメリットがわかるものなので、とにかくまずは使ってみる事が大事かと思います。

まぁ、そうは言ってもねぇ…ですよね。偉そうな事を言ったけど、僕も仕事は目の前の事が忙しいし、帰宅したら家族と過ごしたいし、趣味もたくさんあるので、結局よくわからないままな事が多いです。
このブログをやっていけるのも奇跡なのですが、今は過去に貯めた大量のテキストのストックからチマチマと軽く校閲しているので、ストックが尽きたら更新はどうなることやら。

ぐはっ…。

と、若干ネガティブな締めくくりでしたが、まぁ、がんばりすぎずにがんばっていきましょう!新しいオモチャを買い与えられた子供のように、新しい製品・サービスが出たらワクワクと楽しんで使えるようになれると最高ですね。

SharePoint 運営において画像(著作物)の扱いについても検討すべき

※こういう切り口で SharePoint 運営について気付きを与えるブログはなかったのかなと思ったので記事にします。

「著作権侵害」という言葉はよく聞く言葉ですが、多くの人は実際にはあまり意識をしないと思います。僕も恥ずかしながらあまり詳しくはないです。今や Twitter などの SNS で個々人が気軽に情報発信ができる時代になりましたが、例えばプロフィール画像に他人の著作物を利用しているユーザーは非常に多いです。その感覚で組織内で利用している SharePoint 内でも、著作物を無断利用し、著作権を侵害しているケースは相当あると思っています。
「イントラ内だから」「閉ざされた空間だから」対象外ではありません。逆にそのような空間でもユーザーに注意喚起を行う事により、組織内の意識を高めるべきであるかと思います。具体的にはガイドラインを設けたり、地道に個別に指摘したり、規程があるのであれば一定の期間で全社掲示板などに掲載するなど。

これは SharePoint に限らず、例えばお客様向け資料や社外向けセミナーの資料などに利用している画像や引用文などを、著作権を侵害する利用をしているケースも多々見られます。実際に様々なセミナーを受講すると怪しいスライドを見かけますし。
しっかりした企業であれば、企業で購入した画像を従業員に利用させるような手段があったりもしますが、あまり意識をしていない企業が多いかと思います。
また、Office 製品でも以前のバージョンでは画像を挿入する際に、製品内に利用できる画像がありましたが、今では「オンライン画像」でオンラインから入手するようになっており、これも Microsoft 社が自由に利用して良い画像をオンライン上で提供しているわけではなく、単に Bing イメージ検索で、クリエイティブ コモンズ ライセンスのタグが付いた画像を検索しているに過ぎず、利用する上で何の保証もしているわけでもないんですよね。検索結果に注意喚起の文章が記載されていますが、おそらく利用者は読まないかと…。また、クリエイティブ コモンズも正しく理解しなければ、なんでもOKというわけではなく、それぞれ条件があったりするんですよね。

ネット上の画像をダウンロードして、SharePoint 上にアップロードして利用するケースは想定できますが、他にも、ネット上の画像をリッチテキストエディタ上などで直リンクさせて表示しているような、管理者としてはなかなか想定外のトリッキーな利用をする事もあったりします。

何か問題が起きたら組織の信用問題にもなりかねません。問題が起きた時にあらかじめ策を講じていたのか、何もしていなかったのかでも印象は違います。著作権について明るくない場合は、組織内のコンプライアンスを扱う部門に相談するのも良いかと思います。

過去に調べた時の記憶ですが、フリー素材サイトの画像だから著作権フリーだと思って使用したら、著作者から訴えられて損害賠償を支払う事になった実例もあるようです。運営を始めたら、もしくは始める前に、SharePoint の技術を磨いたり知見を深めるのも大事ですが、このような視点でも検討していく項目は色々とありますよね。

この記事が何かの気付きになれたら幸いです。

社内サポート業務の効率化にもつながる、SharePoint運用・運営部門の積極的な社内向け情報発信

企業でSharePoint (に限らず)を導入すると、少なからずIT部門に使い方や操作トラブルの問い合わせが入ると思います。利活用促進の一歩だと思えば問い合わせが入る事は喜ばしいこととは思いますが、多くの企業ではサポート業務専任スタッフはおろか、SharePoint 専任スタッフもおらず、だいたい他業務と兼任していることが多く、これらのサポート業務に忙殺され、他業務に影響が出ててしまう事もあります。

IT部門がサポート業務を担う、いや、渋々担わされている企業にありがちなのが、以下の状況。

  • 問い合わせは主に電話で受け答え。
  • 問い合わせ内容(質問・調査・回答)を保存していない。
  • 問い合わせ内容を個人で保存しているがチーム内で共有されていない。

つまり、悪い言い方をすれば「行き当たりばったり」。問い合わせが電話で、それを保存していない場合、実は過去に何度も同じ内容で問い合わせが来ているのに、受けたIT部門のメンバーが違う事で、各自毎回調査をして回答をするという、かなり非効率な状況になっていたりするんですよね。
以前にも書いたとは思いますが、IT部門はサーバー管理など運用面には関心があっても、運営面では無関心な事が意外と多いんです。また、ありがちなのがIT部門自体がSharePoint をあまり活用していないケースもあります。IT部門が主導で各種グループウェアなどを比較検討した結果選んだ製品を導入し、技術面でも詳しいのであれば、その段階では一番積極的に有効活用できる部門だと思うんです。でもそのIT部門が相変わらずメールやファイルサーバーを使っていて、導入したSharePoint を利活用していない。これじゃ社内展開がうまくいかないですよね。

そこでIT部門が積極的にSharePoint を利活用しつつ、社内サポート業務の効率化を図る、一石二鳥な方法があるんですよね。それが社内向けにSharePoint に関する情報発信をすることです。

  • 自発的にTips的な情報をブログなどで発信する。
  • ユーザーからの問い合わせはIT部門内で蓄積する。(IT部門内公開)
  • 問い合わせから良質な問い合わせを抽出しFAQとして社内公開する。

別に目新しいことではないんです。これだけでも十分なんです。

先にブログなどでTipsなどを発信する事で利用者のSharePoint スキルの底上げを図れます(読まれているかどうかは置いといてですよ)。
ユーザーからの問い合わせをIT部門内で共有する事で、チームメンバーのスキル底上げにもつながるし、同類の問い合わせに関しての調査・回答工程を省けます。
FAQとして公開する事により、ブログと同じくユーザーが自発的に問い合わせる前に自己解決できる可能性が出てきます。また、既出で解決済みの問い合わせを新規で受けたとして、該当するブログ記事やFAQを参照してもらうだけで済むので対応の時間効率化にもなります。これが1年2年…とコツコツ増える事によりナレッジは蓄積されます。

これもありがちですが、中小企業でIT部門のメンバーも少なく、SharePoint 担当者が一人で対応していた場合、この方が急に退職されたりして残されたIT部門のメンバーが途方に暮れる…みたいな。属人化させないためにも、日々ナレッジは蓄積し、できる限り共有されている仕組みは大事ですよね。

私は実際に運営で問い合わせを受けるサポート業務も兼任していたのですが、まぁ問い合わせ内容もピンキリで、時にはマイクロソフト社に助けを求める事もありますが、多くの場合は簡単な説明で解決できる内容でした。

このように実際にSharePoint を有効活用している事例を自然と見せる事により、少なからず社内全体の利活用促進に貢献できるのではと考えます。

一石二鳥どころかそれ以上だとは思いませんか?

このような提案を上長や組織内にする際に、自ら情報発信をするのに抵抗を感じる人がいたり、そもそも業務を増やしたくないと思われたり、抵抗勢力があるので厳しかったりもしますが、大事な事だと思うんですよね。もう一度言いますが、別に画期的な方法でもなく、誰でも思いつく事。だけどそれを実現できていない企業も少なくはないはず。

SharePoint の利活用促進を本気で考えるなら閲覧者投稿者レベルでの教育が必要(だと思う)

※今回の記事は長文です。

サーバー管理者レベルでの参考書や無料セミナーなどはよくありますが、閲覧・投稿者レベルでのそれはほとんどないと思います。マイクロソフトからエンドユーザー基本操作マニュアルなるものもダウンロードできますが、あれもサイト管理者レベルなのかなと思います。(探せていないだけ?)

つまり、サーバー構築からアプリ(リスト・ライブラリなど)の作成・設定レベルはすぐに勉強できるけど、投稿方法や閲覧方法などは使いながら覚えて!的な感じです。しかしながら、SharePoint は直感的に全ての操作を把握するにはほど遠いUIでして、SharePoint に詳しい人には常識的な操作であっても、利活用の主役である閲覧・投稿者にとっては直感的に操作をするには厳しい部分もあります。

運営に長年携わっていて多かったユーザーに知られにくい機能の一例

  • ビュー内で列でソートやフィルターができる事。
    (例えばマウスオーバーしないと列名の横に「▼」が出ないなど、直感的には機能に気がつかないUI)
  • 個人ビューの存在
  • 通知機能

これを教えるだけでもSharePoint の印象が大きく変わるであろう機能も、意外と教えないと存在すら気がつかないまま何年もSharePoint を利用しているユーザーは少なくはありません。

ただ、これらSharePoint の機能紹介的な教育よりも大事であると思う事があります。

情報共有とは情報発信だけでは意味がなく、発信された情報が受信され活用されて意味を成します。つまり、発信した情報が読まれなければ意味がありません。言い換えると、投稿者は可読性を意識する事がポイントかと思います。

サーバー管理者やサイト管理者がいくらUIを気にしてデザインのカスタマイズをしたところでそれはあくまでも枠の部分。そこより大事なのは枠の中身です。その中身を作るのは投稿者。その教育が必要だとは思いませんか?
軽く例を挙げると…

  • 背景と文字とのコントラスト
  • 文章をカラフルにすれば良いというものではない
  • フォントサイズと行間の重要性
  • テキストリンクが装飾に埋もれてリンクと気づかれずクリックされない

などなど。実際アイテムの中身を見ると、受験生のようにテキストをカラフルにして、白背景に黄色文字を使ってチカチカしたり、リンク色と同じ色をつけているテキストがあって、クリックできるのかと思ったらクリックできなかったりイラっとするものもあったりします。思ってもいないような使い方をするんですよね。これはSharePoint に限らずプレゼン資料など人に見せる資料を作成する人全員に必要な教育でもあるんですけどね。

また、Webのマナーなども重要です。
例を挙げると…

  • 引用についてのマナー
  • 著作権について

こういう部分も閉ざされた空間だからといって自由であるわけではなく、社内のモラル・マナー向上においても教育は大事だと思います。

ちなみにこの記事を読んでこれらを常識だと思われている人は、すでに自身のスキルや知識に悪い意味で侵されています。非IT企業はもちろん、IT企業であっても必ずしも全従業員がITリテラシーやモラルが高いとは断定できません(従業員を信じたいですけどね。)。

また、なんでも「○○は禁止」といったネガティブな教育をすると利活用促進とは間逆の結果になりがちです。「○○はこうした方が良いですよ」的なポジティブな教育が必要ですね。利用したい・便利だと思わせる事が重要なので。

「教育」というと大きな話に聞こえてきますが、それこそSharePoint のブログ機能やSNS機能を利用して発信しても良いかなと思います。ディスカッション掲示板を利用してユーザー間で解決させる仕組みを作るのもアリかと思います。

サイトコレクションおよびサイトを管理者に渡して「はい、ご自由に」というやり方で運営をしていて、利活用されなくて困っている企業のIT管理者がいらしたら、運営・教育の重要性を少しでも感じていただければと思います。

SharePoint 運営の心得

SharePoint の運営は、

「シンプルイズベスト!」

これに尽きると思います。

費用対効果はもちろん、手を加えるほど複雑になり、管理が行き届かなくなり、セキュリティやバージョンアップなどのリスクも高まります。運営ガイドラインもなく各サイトコレクションの管理者に自由に運営を任せてしまうと、中には仕様書などを全く残さずにカスタマイズしまくり、挙句の果てにはその本人はすでに退社…なんて事も。ブラックボックス化されたSharePoint をおそるおそる運営していくようになり、案の定、バージョンアップ時にトラブル続出…というシナリオは容易の想像できるかと思います。

業務上どうしても実装しなければいけない要件以外は極力実装しない方向に持っていくのも一つのテクニックかと思います。カスタマイズのスキルがあるほど陥りやすいのが、実は基本機能を工夫すれば実装できるようなものまで、すぐカスタマイズしてしまったり。

カスタマイズも開発も極力せず、SharePoint の基本機能で構築し、基本機能も極力機能を絞り、アクセス権限もシンプルに。

特に情報共有がメイン用途であれば、極端な話、1サイトに1リスト・1ライブラリさえあれば、十分かなぁとも思っています。

中長期的な運営を考慮するのであれば、SharePoint はシンプルイズベストなんだと思います。