これまで Microsoft Loop の Loop コンポーネントは Microsoft Teams 上ではチャットのメッセージからしか利用できませんでした。でもやはりチームのチャネルでも利用したいですよね。
2023/10/13 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。
▼ チャネルのループコンポーネントとTeamsのループ埋め込みモード
チャネルで Loop コンポーネントが使えますよって事ですね。標準リリース環境でさっき確認したら展開されていたので試してみます。
※新しい Teams アプリで試します。
▼チャネルのメッセージ(新規スレッド)
おっ、メッセージ欄下部に Loop コンポーネントのアイコンありますね!
▼作ってみます
▼イイですねぇ
では投稿してみます。
▼投稿されました
色々試してみましたが、 現時点ではブラウザー版ではコンポーネントが表示されないパターンもありました。
▼ブラウザー版のクラシック
でも、別のアカウントではブラウザー版のクラシックであってもコンポーネントが表示されました。
▼ブラウザー版のクラシック(別のユーザー)
なので、ここら辺もまだ展開途中なのでユーザーによって差が出てくるとは思いますが、最終的にはブラウザー版であっても、クラシックであっても貼り付けられたコンポーネントは利用できそうです。ただし、チャネルのメッセージで Loop コンポーネントを「追加」できるのは New Teams だけのようです。
▼クラシックだとチャネルのメッセージで Loop コンポーネントは表示はされるけど、追加はできない(アイコンがない)
そういう意味でもやはり Microsoft Teams はすでに New Teams の方を常用すべきかなと思います(必要な時にクラシックに切り替える程度で)。
あ、新規スレッドのメッセージだけじゃなく、返信からも作成できますよ。
▼返信メッセージ下部にも Loop コンポーネント作成のアイコンあります
僕は業務のコミュニケーションやコラボレーションはチャットじゃなくチームでやりましょう派なので、チャットじゃなくチームのチャネルから Loop コンポーネントを利用できる事は非常に歓迎します。
チャネルで Loop コンポーネントが作成できることがわかると確認したいのが「会議のメモ」。会議のメモは Loop コンポーネントです。
この記事でも下の方に書いてるけど、会議のメモはチャネルと紐づけたチャネル会議では利用できません。だけど、チャネルで Loop コンポーネントが利用できるようになったんだからチャネル会議でも会議のメモは使えるようになったんじゃないか?
▼新規スケジュールではチャネルを指定していない非チャネル会議であれば下部に会議のメモの表示があらわれます
ではチャネルを指定してチャネル会議にしてみます
▼ダメでした…(消えちゃいましたよね)
という事で、現時点でもまだチャネル会議に会議のメモは利用できませんでした。でもロードマップ上ではチャネル会議でも会議のメモは使えるようになるようなので、待ちましょうね。会議もできればチャネル会議にしたいですからね。
Microsoft Teams のチャットから追加した Loop コンポーネントのファイルは追加したユーザーの OneDrive for Business に保存されます。じゃ、チームのチャネルに追加された Loop コンポーネントのファイルは?
▼「ファイル」タブ内に保存されていました
▼つまりチームの裏側の SharePoint のチームサイト内
ここが大きな違いですね。ユーザーに依存しない SharePoint 内に保存されるので、メッセージの添付ファイルがどこに保存されるのか?と同じなので、その違いで使い分けが必要ですね。
データの保存のされ方がメッセージへの添付ファイルと同じ挙動だったので、アクセス権的にはどうなのか?
おさらいになりますが、チャットから作成した Loop コンポーネントのアクセス権を確認すると、
▼ ここにはユーザーが表示され、
▼アクセス許可を調べると共有リンクが作成される仕様
じゃ、チャネルのメッセージから作成された Loop コンポーネントは?
▼グループに権限が付いています
▼ SharePoint の方で見ると共有リンクはついてなく、
▼そもそも親サイトの権限を継承した状態
やはりここらへんもメッセージにファイルを添付した時と同じ挙動ですね。
じゃ、この状態でチャネルのメッセージから作成した Loop コンポーネントをコピーして、チャットに貼り付けたら?
▼チャットに貼り付けたところ
おっ、この時点でなんか違うぞ。上部に「このチャット内の一部のユーザーには、この Loop コンポーネントへのアクセス権がありません。」という警告メッセージが。一旦このまま送信をしてみます。
▼さらに警告のボックスが表示される
ボタンの色を見ると「アクセス権を付与して送信する」が推奨という事ですね。あえて無視して「そのまま送信」をクリック。
▼チャットに貼り付けました
ただし、チャネルが属するチームのメンバーじゃないけどこのグループチャットのメンバーである人は、
▼このように Loop コンポーネントは表示されません
案内に従って上記リンクをクリックしても、
▼アクセス権がないので表示されません
想定の挙動ですね。
では、今度はアクセス権を付与してみたらどうでしょう?
▼警告メッセージ右の「アクセス権を付与する」をクリックすると、
▼警告メッセージは消えたので送信
▼先ほどアクセス権がないので表示されなかったユーザーの画面
このようにさっき表示されなかったものも含めて権限が追加されたので利用できるようになりました。
では、この場合のアクセス権はどのような形で付与されているでしょうか。
▼やはり
ということで、直接アクセスはそのままで、別途共有リンクが追加されたという事ですね。
ここら辺も Microsoft Teams のチーム内や SharePoint のサイト内のファイルの共有方法と同じく、直接アクセスとはまた別で共有リンクが発生するので、管理面ではややこしくなるので注意が必要な部分でもありますね。
これ、 Microsoft Loop アプリも同じですからね。
▼ Microsoft Loop アプリにペーストした状態
Microsoft Teams のチャネルのメッセージから作成した Loop コンポーネントを Microsoft Loop アプリの Loop ページ上に貼り付けても同じですね。
そういう意味でも僕は Microsoft Loop の要望として、 Loop ワークスペースのアクセス権で既存の Microsoft 365 グループを追加できるようにしてほしいですね。つまり例えば Microsoft Teams のチーム単位で Loop ワークスペースが作れるようにもなってほしいという事です。たしか海外のユーザーからも同じ要望があったのを以前見た事があるので、ニーズが高まれば今後実装される可能性はありそうです。
今のところ Microsoft Loop のデータの保存場所として、 OneDrive for Business 、 Syntex Repository Services(あれ?そういえばこれも名称が変わるんでしたっけ?)、そして SharePoint と複雑ではありますね。
他に確認していないけどメッセージセンターのメッセージを読む限りは、チャネルの種類は標準チャネルに限らずプライベートチャネルや共有チャネルでも利用ができるとの事。ゲストなど組織外のユーザーは表示・編集はできないとの事。 iOS や iPadOS ではモバイルアプリはサポートされているが、 Android ではサポートされていないとの事(リンクが表示されブラウザーで開ける)。その代わりモバイルアプリから Loop コンポーネントを作成はできないとの事。