先日 Outlook on the web で「リモート」or「職場」といった勤務場所と時間を設定できるようになって、ハイブリッドワークな会社だとうれしい機能が展開された記事を書きました。
この記事の最後にも Microsoft Teams にも同様の機能が展開される予定があるという事を書きましたが、ついに展開されました。
※本記事で確認した環境は「標準リリース」です。つまり一般展開が開始されています。
2023/05/26 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。
▼ Microsoft Teams: 勤務時間と場所を設定する
実は今この記事をこのタイミングで書くか非常に迷いました。というのもちょっと挙動が怪しい部分を発見しているからです。でも書きます。理由はすでに一般展開されはじめているからです。もう触って違和感おぼえている方のためにも「違和感おぼえているのはアナタだけじゃないんだ!」も伝えたく(笑) そのうち意図した動作になってくれるであろうという期待を込めて。
という事で触っていきたいと思います。
※前提として Outlook on the web の方で勤務場所と時間の設定が済んでいるユーザーアカウントで確認しています。
▼ Microsoft Teams の右上のプロファイル画像をクリックしたところ
このようにステータスの右にアイコンが表示されていたら機能展開されている証拠です。この場合は家のアイコンなので「リモート」という事です。これは Outlook on the web の方で、この時間はリモートで働くと先に設定してあるので、そこと設定が同期されているという事です。
▼ Outlook on the web の方で先にリモートと設定している
▼ Microsoft Teams の方でも勤務場所を変更できます
▼こちらの方で勤務場所を「リモート」から「オフィス」に変更すると、
▼ Outlook on the web 側も変わりました
ただし、これにはちょっとしたトラップがあります。それは後半に書きます。
さて、自分からの見え方や勤務場所の変更の方法はわかったとして、今までの話だとこの機能がどういう時に便利なのか?はわかりませんよね。自分自身の勤務場所や時間は自分は知っているので。この機能の大事な点は、自分が勤務場所や時間を共有した事で、他者が役立つ事。そして他者が役立つ事が結果自分が役立つ事になります。もっと具体的に言えば、 Microsoft Teams のこの機能の場合だと、例えば、自分が今出社している事をこの機能を使って共有する事により、他者が「あ、あの人、今出社してるんだ!」と気付いてもらう事。それによりその人が「今日出社していますか?これから出社する予定ありますか?」という質問をされなくて済むので、それに回答する時間も奪われずに済むという点では、結果自分が役立つ事にもなるという事です。
つまり大事なのは他者にどう見られるか?です。その大事な点を今から見て行きます。
▼プロファイルカード内にアイコンが表示されます
という事で、例えばチャットをしている相手が今どこで働いているのか?を確認する際には、ユーザーのアイコンにマウスを置くと出てくるプロファイルカード内に勤務場所がアイコンで表示されているのがわかります。ここで確認ができるという感じです。
次に気になるのが、 Outlook on the web の場合は、予定表からスケジュールする時のスケジュールアシスタントを見ると、全員の勤務場所が名前の右にアイコンでわかるので便利でした。それでは Microsoft Teams から会議を作成する場合はどうでしょうか?
▼表示されないんかい!
残念ながら Microsoft Teams で新しい会議を作成する際のスケジュールアシスタントには勤務場所のアイコンは表示されませんでした。これは今後表示される事を願います。
という事で、僕が触った限りだと、他者の勤務場所をチェックするにはプロファイルカードを見るしかありませんでした。
さて、ここからはザックリ触った時に気になった点を挙げていきます。
1つ目は Microsoft Teams を立ち上げた際に Outlook on the web の勤務場所の設定と同期されるのにだいぶ時間がかかるケースが結構ある点です。
▼例えばコレ
このユーザーは Outlook on the web の方では「オフィス」で設定済なのに Microsoft Teams を開いてすぐ確認したらこのように未設定状態になっていました。複数ユーザーで確認したところ開いた時にはすでに同期されている場合もあれば、同期されるのに1時間ほどかかるケースもありました。ここら辺は今後改善されていくと思うけど、現時点でも結果的には時間がかかってもそのうち同期されると思います。
▼およそ1時間後同期されていました
2つ目は、予告しておいたけど、 Microsoft Teams 側から勤務先を変更する際の挙動が非常に微妙です。というのも変更する操作をしてから変更が反映されるまでに結構タイムラグがある点です。これはマジで微妙ですよ。
▼この動画を見てみてください(15秒程度です)
このように Microsoft Teams 側から勤務場所をリモートからオフィスに変更しようとしてるのにオフィスをクリックしても全然変わってくれないんです。不具合かなんかで動作しないと思うじゃないですか。でも数分待つと…
▼オフィスに変わってた
操作してから反映されるのにタイムラグがあるんです。しかも僕の場合は数分も。これよろしくないですよね。たぶん Outlook on the web 側との同期を取るまでに時間がかかってしまうからなんだろうけど。これもそのうち改善されるとは思うけど、今のところはこのようにタイムラグが発生するので、勤務場所の変更は Outlook on the web 側からやった方が良いかもしれないですね。 Outlook on the web で変更した時はタイムラグを全く感じなかったので。
3つ目はプロファイルカードに勤務場所が表示されない場合がある点。
▼勤務場所が表示されないケース
このようにこのユーザーは勤務場所が設定されているけどプロファイルカード内には勤務場所のアイコンが表示されない場合もありました。これはおそらくだけど…プロファイルカードに勤務場所が表示される機能がプロファイルカードを表示した側のユーザーに展開されていないのではと思います。理由は表示されている場合とされていない場合でUIが違うからです。なのでそのうち全員表示されるんじゃないかと。
4つ目は Outlook on the web 側で例えば午前中はリモートで午後はオフィスという設定をした時に Microsoft Teams 側からどう見えるのか?
▼ Outlook on the web 側の設定
このような設定をしている場合、 Outlook on the web のカレンダーを見れば、
▼リモートとオフィスの両方のアイコンが表示される
では、 Microsoft Teams 側からは?
▼現時点の勤務場所が表示される
このように Outlook on the web の場合は「今どこ?」だけではなく、今日はどこ?昨日はどこ?明日はどこ?明後日は?と、まさにカレンダー上で勤務場所を共有する場なのに対し、 Microsoft Teams については「今どこ?」を確認する感じですね。プレゼンスもそうですよね。今の状況の確認。それと同じ考えですね。
という事で利用シーンとしてすぐ思いつくとしたら、チャットしている相手は今どこなのか?を確認して、自分も出社していて相手も出社していたら「あ、今お互い出社してるから会って話そうか?」みたいな事ができるかと思います。小さな会社なら見渡せばわかると思うけど、自社ビルでフロアが別れてるような規模になると見渡して把握できませんからね。
あとは Outlook on the web の時も書いたけど、自分だけじゃなく関わる人たち全員が勤務場所をしっかり入力してメンテしている事が前提ですよね。メンテし忘れて出社してると思ってたらリモートだったとかあると逆に信用できないデータになってしまいますからね。