Copilot for Microsoft 365 が購入・利用しやすくなった(だからこそ要注意) & Copilot Pro の発表

※発表されたての情報なので不明瞭な点もあり、いつもに増して正確性は自信ありません。

※ 記事内では「 Copilot for Microsoft 365 」と表記していますが、本当に正しくは「 Microsoft Copilot for Microsoft 365 」だという話もあります(それが本当に正しいかも、もはやわからない…)。


なんか事前に今日発表するよってアナウンスありましたっけ?急に今朝起きてSNSを見たら「 Copilot 」に関する大きな発表があってビックリしましたよ。今必死に情報を漁っていますが。

本記事は主に以下の Microsoft からの発表に基づいています。

Bringing the full power of Copilot to more people and businesses
https://blogs.microsoft.com/blog/2024/01/15/bringing-the-full-power-of-copilot-to-more-people-and-businesses/

また、おそらくこの発表をわかりやすく日本語訳してくれたとは思うけど、吉田大貴くんが以下の記事を公開しています。

Microsoft Copilot をより多くの人に、個人向けで利用可能な「Copilot Pro」の発表
https://memo.tyoshida.me/office-365/microsoft-copilot-for-more-copilot-pro-announcement/

あとから以下の記事も発見しました。

Expanding Copilot for Microsoft 365 to businesses of all sizes
https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2024/01/15/expanding-copilot-for-microsoft-365-to-businesses-of-all-sizes/

また、中小企業向けのページもすでにありましたね。

Copilot Microsoft 365 中小企業向け
https://adoption.microsoft.com/ja-jp/copilot/smb/

最初の記事の日本語版も出ましたね。

Copilot の力をより多くの人々とビジネスに
https://news.microsoft.com/ja-jp/2024/01/16/240116-bringing-the-full-power-of-copilot-to-more-people-and-businesses/

先に結論をザックリと書くなら「この発表で、より多くの人が Copilot を利用できるようになる」です。おそらくこの記事の記載順からしても「 Copilot Pro 」の発表がメインっぽいけど、僕の中ではやはり Copilot for Microsoft 365 が今までは実質大企業のみが購入・利用できたのが、中小企業などより広く購入・利用できるようになる事の方が大きいです。そしてより広く購入・利用できるようになったからこそ、あらためて注意しなければいけない事があります。それを気にせずに試験運用として数ライセンス購入しパイロット運用を開始してしまうと、逆に Copilot にマイナス印象を持たれてスケールせずに試験運用の数ライセンスも解約…というストーリーになりかねないです。ここら辺もあとで触れていきたいと思います。

まずは今回の発表でインパクト大きかった点は以下。(順不同)

  • 個人向けの「 Copilot Pro 」の発表。
  • Copilot for Microsoft 365 が Microsoft 365 Business Premium / Business Standard など中小企業向けに一般提供。
  • 今までの Copilot for Microsoft 365 の最低購入ライセンス数300ライセンスを撤廃し、1ライセンスから購入可能。
  • Office 365 E3 / E5 の顧客も Copilot for Microsoft 365 を購入・利用可能に。
  • CSP(クラウド ソリューション プロバイダー)経由での購入可能に。

他にも発表内容はありますが、とりあえず僕が気になったのはここらへん。

ここら辺を一つずつ触れていきます。

■個人向けの「 Copilot Pro 」の発表

今回の発表は大きく「 Copilot Pro の発表」と「 Copilot for Microsoft 365 がより広い層に購入・利用してもらえるようになった」の2点ですが、記事を読むと先に Copilot Pro の発表がありました。

記事の冒頭には去年2023年を通してフィードバックが数々あり、その中でも以下の2点の例があったそうです。1つ目は最新機能を迅速に利用したいと考えている Copilot パワーユーザーの存在。2つ目は Microsoft 365 の顧客は、個人利用で Microsoft 365 アプリで Copilot を利用したいという事。

▼該当記事の日本語訳から抜粋引用

こうなった時に真っ先に思いつくのが「自分の会社のアカウントで Copilot が使えるんだから(業務とは関係ないけど)そっちを使えばイイよね」。だけど当然ですが社会人的にダメですよね。なので抜粋引用している中で「 Microsoft 365 の顧客は、個人使用のために Microsoft 365 アプリの Copilot へのアクセスを望んでいます。」というのはこの日本語訳をそのまま読むと「会社の Microsoft 365 アカウントで Copilot を個人使用したい。」という風にも捉えられそうな言い回しだけど違いますよね。「会社で使っている Copilot が便利なので、プライベートで契約している Microsoft 365 アプリでも Copilot を利用したい」という事ですよね。 Copilot Pro は Microsoft 365 Personal / Family を対象に1ユーザーあたり月額20ドルで購入・利用できるそうです。なので個人向けですね。記事内では Word , Excel , PowerPoint , Outlook , OneNote で Copilot が利用できるようです。そして例えば「本日より OpenAI の GPT-4 Turbo にアクセスできる」というように最新モデルが利用できる事。AIの画像生成ができる Disigner の強化、そして Copilot を独自でカスタマイズできる Copilot GPT Builder なる機能を利用できるそうです。 Copilot for Microsoft 365 で言うところの Copilot Studio に当たるものですかね。もちろん機能差はあるでしょうが。なので個人利用でも Microsoft アカウントがあれば Copilot は利用できますが、更に個人利用で Copilot を便利に使いたい・使いこなしたいという人向けですかね。

■ Copilot for Microsoft 365 が中小企業向けに一般提供

さて、仕事で Microsoft 365 を利用している人にとってはここからが注目の発表ですね。その前に Copilot for Microsoft 365 についておさらいをすると、去年2023年5月あたりに早期アクセスプログラムなるものが発表され、選ばれし企業(たしか世界で600社)が先行利用できました。そして2023年11月に一般提供開始されたけど、実質大企業向けの一般提供でしたね。これは大いにガッカリされた人も多いハズです。でも、これは後でも書きますが、 Copilot for Microsoft 365 を有用に利用するには Microsoft 365 にデータが蓄積されていればいるほど良いんですよね。僕もここ1年で実感していますが、いわゆる中小企業の多くは Microsoft 365 を全然活用しきれていません。活用していないという事はデータが蓄積されていないんです。その点、大企業は比較的多くのデータが Microsoft 365 に蓄積されている傾向にあるらしいので、大企業から先行して利用できるようになるのは自然な事かとは思います。

そんなこんながあって、まずは大企業が先行して利用してもらい、中小企業は悶々としながら待っていましたが、ようやく更なる発表があったというわけです。元々は Microsoft 365 E3 / E5 (教育プランは A3 / A5 だったかな)のライセンスが必要だったのが、追加して Microsoft 365 Business Premium / Business Standard でもOKとなりました。つまりこれで中小企業向けにも一般提供開始されたという事になります。なので今まではお金を払う気マンマンでも購入できなかった方々も多くいたと思いますが、それがお金さえ払えばより多くの人が利用できるようになるという事ですね。

■最低購入ライセンス数300ライセンスを撤廃

2023年11月の一般提供開始では最低購入ライセンス数が300ライセンスからという条件がありました。これがまた敷居が高いんですよね。まぁ当時購入できた大企業レベルではもしかしたら大したことない費用なのかもしれませんが、とにかく特に中小企業でも購入できるようになったとして、この最低購入ライセンス数はどうなるんだ?と思いました。さすがに300ライセンスからは落としてくると思ったけど、はたして100ライセンスなのか?50なのか?10なのか?はわかりませんでした。それが今回の発表でその制限が撤廃されたとの事です。つまり1ライセンスからでも購入可能という事です。これはうれしいですね。なので中小企業でも数ライセンスをまずは購入して試験的に導入してみるという方法が可能になりましたね。

■ Office 365 系のライセンスも対象に

ここ最近は色々なサービスや機能の対象ライセンスに Office 365 系のライセンスは対象外という流れがありました。 Copilot for Microsoft 365 も同じく、今までは Office 365 E3 / E5 なども対象外でした。それが今回の発表で対象になるという事です。これも今までそこがネックだった企業にとってはうれしいですね。

■CSP(クラウド ソリューション プロバイダー)経由での購入可能に

僕は苦手なところだけど、EAとかCSPとかなんかそういうのがあるんですよ(雑!)。それが今まではEA契約の顧客が対象だったのが、CSP契約の顧客も対象になったという事です。特に一般の Microsoft 365 ユーザーにとってはよくわからないけど、とにかく「更に広く購入できるようになった」「自分の会社も購入できるかも」と思っていただければ良いかと思います。

■この記事を読んでできる事

発表記事を参考に、たいした話をしていませんが、ここまで読んでくれたアナタがIT部門であれば購入検討をする立場である可能性がありますが、そうじゃない一般の Microsoft 365 ユーザーであった場合は、会社が Copilot for Microsoft 365 を購入検討するのを待つしかないのか?おそらく意欲的な方は先に紹介した Copilot Pro の購入を検討するでしょうね。個人向けなので。次に、ただの従業員だとしても、まずは自分の会社で使えるのか?という確認は少しはできると思います。まずは自分が付与されているライセンスの確認。

Microsoft 365 :自分のライセンスや使えるアプリを確認する方法

この方法で自分が付与されているライセンスを確認してみましょう。それが Copilot for Microsoft 365 を購入・利用できるライセンスだった場合は、例えば同僚や周囲を巻き込んでIT部門に購入の検討をしてもらうようにお願いはできますね。または社内コミュニティがあるなら、その中で話題に挙げるだけでも色々な人を巻き込めるかもしれない。そして大多数の企業はいきなり全社導入するわけじゃないと思うので、限られたメンバーで試験運用してみると思うので、そのメンバーに選ばれるように自己アピールすると良いかもしれないですね。誤解された状態で試験運用して「こりゃ使いものにならないや!」と判断されたら導入はスケールされません。この読むのがダルい本記事をココまで読んでくれたアナタは、是非試験運用のメンバーにしてもらうべきですね!

■広く購入・利用できるからこそ、気を付けるべき点

という事で大企業のみならず中小企業でも1ライセンスから Copilot for Microsoft 365 を購入・利用できるようになった(なる)わけですが、そこで気を付けるべき点があります。すでに少し話していますが「 Microsoft 365 にデータが蓄積されている」が大前提なんですよね。普通の生成AI、Microsoft なら単なる「 Copilot 」は、Web上のデータを元にしますよね。Web上のデータにプラスして業務データを元にしたい場合は、商用データ保護されている事を確認した上で、生成AIにデータを「食わせる」必要があります。しかし Copilot for Microsoft 365 の凄い点はデータを都度食わせる必要がない点。つまり食べさせなくても Microsoft 365 内のデータを対象にしてくれるという点です。裏を返すと、 Microsoft 365 内にデータがなければ、その凄さは味わえないわけです。それはドキュメントだけじゃないです。 Outlook のメールや予定、 Microsoft Teams の会話や会議、 OneNote のメモ、などなど。広く Microsoft 365 を活用されてこそ力を発揮できるわけです。そしてそれが数人のユーザーだけじゃなく、活用しているユーザー数が多ければ多いほど、そしてデータが適切に共有されていれば共有されているほど、真価を発揮するわけです。それが何もない状態、つまり Microsoft 365 をそもそも活用できていない状態で Copilot for Microsoft 365 を試験導入したところで「使えないね」と1カ月くらいしたら全く使わなくなり…試験導入の結果、採用されない…なんて事になります。新しい技術に着目するのも大事ですが、その前に「 Microsoft 365 を使えてないなら使い倒しましょうよ。」です。
また他にも単にデータが蓄積されているだけじゃなく「正しいデータが蓄積されている」状態が大事です。ドキュメントがゴミの山のように溜まり、不要で古くて誤情報のデータが溜まっていれば「 Copilot にウソつかれた!」なんて印象にもなりかねないけど、それは Copilot がウソをついたんじゃなくて、人間がウソのデータを蓄積している可能性も高く、 Copilot にしてみれば濡れ衣を着せられているようなもの。正しいデータの蓄積が大事なので、データのライフサイクル管理が大事になってきます。
また、セキュリティ事故にもつながりかねない「過剰共有」の配慮も大事ですね。共有してはいけない人にも共有されている状態も気を付けないといけません。

などなど、 Microsoft 365 を正しく利活用されていない状態で Copilot for Microsoft 365 を試験導入したら、あまり幸せなストーリーにはならないと思います。その前にしっかり地に足を付けるところからスタートな企業も多いんじゃないかと思います。導入検討はその後かもしれないです。

■ Microsoft の中の Copilot がわかりにくい問題

Microsoft の多くの製品・サービス・機能の中に Copilot が入り込んでいくので、すでに今「 Copilot for **」「 Copilot in **」などが氾濫しています。俯瞰した図も特に Microsoft から提供がないので全容が把握しづらいです(たしか非公式に誰かが俯瞰した図を作っていたのがSNS上に出回っていたけど、それはそれで情報が正しくないなどもあったような)。僕の場合は Microsoft 365 に関わる Copilot に絞って色々情報を見ていますが、それだけでもややこしいです。例えば旧 Bing Chat / Bing Chat Enterprise は単に「 Copilot 」と名前を変えたけど、これがまたわかりにくいですよね。ここで 2023/09/21 に掲載された Microsoft の記事内に表示されていた図を紹介します。

▼2023/09/21 に掲載された時点の Microsoft Copilot commercial SKU line-up

これは以下の記事から引用しました。

Announcing Microsoft 365 Copilot general availability and Microsoft 365 Chat
https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2023/09/21/announcing-microsoft-365-copilot-general-availability-and-microsoft-365-chat/

でも、今この記事にアクセスすると該当する表は差し替えられています。

▼差し替えられた Microsoft Copilot commercial SKU line-up

そして更に今回の発表に合わせて似たような表が公開されていました。

▼今回公開された表を引用

ややこしいですよね。名称変更が繰り返されたからこそややこしさに拍車がかかっています。正直僕も自信ないですよ。単に以前見覚えのある表だと思って以前のと比較して見てしまうと、一番左の「 Copilot 」にも「 Commercial Data Protection 」に●が付いているので、しかも上には「 For individuals 」って書いてあるから、個人向けの Microsoft アカウントの無料の Copilot (旧 Bing Chat )にも商用データ保護されるのか?と思ってしまいます。しかし下の注意書きに「Commercial Data Protection applies when users are signed into their work account using their organization’s Entra ID.」という記載があります。日本語訳すると「商用データ保護は、ユーザーが所属組織のEntra IDを使用して業務用アカウントにサインインしている場合に適用されます。」です。つまり、この Copilot は Entra ID で業務用アカウントにサインインした時のみ●という事です。上に「 For individuals 」って書いてあるからややこしいんですよね。そもそも上の表で「 Commercial Data Protection 」と今まで見かけなかった「 Enterprise-Grade Data Protection 」という項目があり、この違いが何なのか?あたりも特に説明がないように思います。これは未だに僕もよくわかりません。なのでここは変わらず Copilot の利用時には商用データ保護版 Copilot である「保護済み」という緑の表記がされていることを確認してから業務利用で業務データを食わせる必要がありますね。

▼ Copilot を利用する前に確認したい「保護済み」の表記

僕もこの混乱は色々なところから聞いていますが、そもそもやはり単に「 Copilot 」という漠然とした生成AIに対しての認識しかなくて、 Microsoft 365 の中では「商用データ保護版 Copilot 」と「 Copilot for Microsoft 365 」は別である事、また Copilot は無料の Microsoft アカウントさえあれば使えるけど商用データは保護されていないという事、ここら辺を全く理解できていない方が多くて、 Copilot について商談や営業をしている時に話がなかなか嚙み合わないという事です。仕方ないですよね。僕も自信ないもん。そして販売側もしっかり説明できないんじゃないかと思います。このカオスな状態はまだまだ続きそうですね。

※くどいようですが僕も自信持って把握できているわけじゃないので、もし間違いなどがあったらご指摘お願いします。また Copilot の購入検討をしていて正確な情報を求めたい場合は Microsoft にお問い合わせください。


[ 2024/01/17 追記 ]
さらに以下の記事を発見しました。

副操縦士 Microsoft 365: パートナーの機会の拡大
https://blogs.partner.microsoft.com/ja/partner/announcing-copilot-in-csp/

これ Microsoft のパートナー向けブログを、このブログの機能を利用して言語を日本語に変更していますが、タイトルからして日本語訳が微妙なので、一旦原文の英語にした方が良さそう。

Copilot for Microsoft 365: expanded partner opportunity
https://blogs.partner.microsoft.com/partner/announcing-copilot-in-csp/

この状態で Chrome の Google 翻訳でページを翻訳させたら、

▼ Google 翻訳の方がしっかり Microsoft の製品名として認識してるんかい!

というツッコミは置いといて…この状態で読みました。このブログ記事では、よりライセンス周りの詳細な情報が記載されていました。

▼該当部分を抜粋引用

TAICHI