Categories: その他

転職活動 2018-2019 を終えて

※いわゆる退職エントリーではないです。でも長文です。

前職で色々あって退職を本格的に検討したのは2018年10月末。前職を退職して新しい会社でスタートするのが本日2019年5月10日。そう思うとなんと半年もかけてようやく転職できたのですが、その間には無職期間が2ヶ月もあったりして家族・親族・友人にはだいぶ心配をかけました。またご尽力いただいた方々にも感謝です。そんな経緯からこの転職活動について雑多に書いてみようと思います。


■転職のキッカケなど

退職エントリーではないのと、こういうの書くと僕は正直者なので色々と角が立ちそうなので多くは書きませんが、とにかく色々あって転職したかった。

■コミュニティ活動は大きい

これまでの転職活動は転職支援サイトに登録して…という流れでしたが、今回は完全に紹介オンリーでした。自分の所属してる会社が嫌なら人に紹介しませんからね(そうとも限らない場合もありますが…)。中の人にざっくばらんに内情も聞けるので、入った後に「こんなハズじゃ…」というギャップが極力少ないのかなと思います。で、その紹介において大事なのは人脈です。普通に会社員として働いていた場合、同業他社との接点ってそんなにないと思います。コミュニティ活動で勉強会などに参加していれば、同業他社がたくさんいるので人脈も増えますね。

■ Microsoft MVP 受賞は大きな転機

僕は自分に自信がないです。またこれまでの経歴やスキルセットを見ると人とちょっと違うので、カッチリとハマりにくいんですよね。なので40歳越えての転職活動は躊躇しちゃいがちです。そんな時に Microsoft MVP の受賞は大きな転機となり、それで自信が付いたわけではないけど、確実に「ウチに来ない?」というお誘いが増えたのは事実です。そんな事実から転職活動に思いきれました。やはり社内価値より業界の中での自分の価値を高める取り組みの方が良いと思います(それが結果的に社内価値にもつながるし)。僕の場合はそういう事意識せずに趣味でコミュニティ活動していただけですが。

■反省点1:「 Microsoft MVP だから何?」でした

「ウチに来ない?」とお誘いをいただいたのはこの半年の活動の中で両手では数えきれないほどでした。ありがたい事です。でもここに一つ落とし穴があって、それは後述しますが、正直 Microsoft MVP 受賞と多くのお誘いで僕は慢心していた事は認めます。今回の転職活動の一番の反省点です。別にたいした事ないんです、僕の場合は。

■反省点2:やはりセオリー通り次の職場が決まってから退職届を出すべき

反省点1につながるところですが、こんなにお誘いが来ればすぐに次が決まるだろうと思って、次の職場が決まる前に退職届を出してしまいました。結果として事実2か月間の無職期間となりました。いや、元々は意図的に1か月間は無職期間を設ける予定だったので、誤算は1か月間の無職延長ですね。意図的に無職期間を設けるにしても、やはり次の職場が決まってから退職の意思を示した方が良いですね。ただ言い訳をするとしたら、3月開催の MVP Global Summit に参加したく前職で半年前から上長に相談していたけど、3月は繁忙期という事もあり、「有給消化でイイです!旅費も自分で払います!だから行かせてください!」と言っていたのに、無理っぽい事を言われていたので、絶対参加したいので2月末には退職したかったんです。で、引き継ぎも角が立たないようにと思い、3か月前の11月末に退職の意思を示したというところです。

■「ウチに来ない?」というお誘いの落とし穴

転職の意思を示す前から数社からスカウトいただいていた事が自信(慢心)につながり、次の会社が決まる前に前職で退職の意思を示したのですが、3か月前に言っていたので、まぁ3か月もあれば決まると思っていたんです。でもこの「お誘い」について僕は色々と勘違いをしていました。
「ウチに来ない?」は必ずしも「ウチで働かない?」ではなかったんですよね。お誘いいただく事は非常にありがたいのですが、お誘いいただいた人が必ずしも採用権があるわけじゃないんです。場合によってはお誘いいただいた人が所属している部署とは違う部署に誘っていただく事もありました。つまり「ウチに来ない?」=「ウチの面接受けない?」なんですよね。なのでお誘いが多いからって油断してはいけませんでした。結果的に誘ってくれた人と採用権のある面接官は別である場合が多く、結局面接官と話すとニーズが合わずに落とされてしまう事が多かったです。僕からすると「女性から『好きです!付き合ってください!』と言われたので、正式にこちらから告白されたら『やっぱごめんなさい!』とフラれた。」みたいな思いでした。
なので、非常にありがたい話ではありますが、転職を考えている人を自社に誘いたい場合は、話し方を注意した方が良いかもしれないです。「ウチの面接受けてみない?」という言い方が良いかも。また、転職活動もその人の人生がかかっています。その人の家族の人生もかかっています。不用意に調子の良い事は言わない方が良いですね。

■ Microsoft MVP は知名度が低い!?

Microsoft 系の勉強会では知名度抜群の Microsoft MVP ですが、正直そこから一歩出ると知名度低いです。なんですかそれ?というリアクションもあります。また知名度高くても逆に「コミュニティ活動ばかりして仕事しないんじゃない?」くらいに怪しまれるケースもありました。ちょうど Global Summit に参加した時に、海外のMVPにも翻訳ソフト使って「今無職で~す!」って言うと「え?MVPが無職?マジで?」というリアクションだったし、帰りの飛行機の中で隣だった外国人のエンジニアさんにも「え?MVPで職が見つからないとかありえない!」というリアクションでした。思えば Global Summit に参加している海外のMVPはリッチマンが多い気がしたし待遇も良い感じです。比べて日本は…別に Microsoft MVP になったところで特に…。

■僕の場合は特殊扱い

上でも少し触れましたが、僕は経歴やスキルセットがちょっと特異のようです。なので大抵の企業に面接に行くと、「是非弊社で力を発揮していただきたいのですが、中村さんのバリューを引き出せそうなカチっとハマる組織が今は弊社になく…」という話が多かったです(笑)前職でもそんな感じで浮いた存在になりつつあったので、逆に自分の居場所を自分で作ったわけで、ないなら自分で作れば良いと思っていますが、とはいえ、企業規模が大きくなるほどそう簡単にはいかないんでしょうか?それとも相手を気持ちよく断るテクだったのでしょうか?(笑)

■転職活動って時間かかりますよね

そうなんです。1ヶ月も無職期間が延びたのも、ありがたい事にどんどんお誘いが来るのですが、話を伺いに行くと最低でも2次面接まではあります。面接官も業務の傍らなのでスケジュール調整もあるのでトントン拍子に進むことはなかなかないです。1社受けるだけでも1ヶ月くらいかかると思った方が良いですね。

■焦っても妥協したらダメ

手持ちの駒がどんどん減って、あれ?なんかヤバくない?って思っても妥協したらまた早々に転職活動をするハメになると思うので妥協はしませんでした。転職はステップアップなので給与が落ちるとかありえません。いくら良さそうな会社さんでも前職よりも年収が落ちる提案は全てお断りさせていただきました。最終的に決めた次の会社は前職の年収から大幅アップしています。他の待遇ややりたい業務内容や職場の雰囲気なども大事な要素ですね。

■とはいえ…

いやぁ、焦りますよ。家庭を持っているという点は大きいです。独身時代だったらもっと気楽だった。無職って気軽に考えていても、その間収入がない状態で家族もいるから出ていくお金がハンパないです。しかも、息子が幼稚園に行きだした期間も重なってるから余計出費がぁぁ。そして健康保険は?とかそこらへんもすっかり忘れていました。アホなので(笑)なので無職期間を楽しく過ごしたい場合は少なくとも半年くらいは無収入でも生活できるくらいの貯蓄がある前提じゃないといけませんね。心の余裕もありません。僕の場合はこれまで貯蓄をしていなかったのと家を買って更に貯蓄がなかったのでデンジャラスでした。(いや、今もドキドキ!)

■相性が悪いと思ったら潔く諦めるのも手

面接やスケジュール調整などをやりとりしている中で色々違和感も出てきます。色々タイミング悪かったり。そういうところで違和感を覚えている場合は、おそらく入社してもよろしくない事が起きやすいと思うので、縁がなかったと思って断念しました。

■日本マイクロソフト株式会社という選択肢は?

僕の Office 365 愛は非常に強いのですが、やはり製品愛って大事だと思うんです。そういう意味でも日本マイクロソフト株式会社に入ればハッピーなのでは?とも思いましたし、周囲もそう思っていました。実際に受けてみない?と中の人から数名お誘いもありました。ただ僕が迷っていたのは一点だけ。「 Microsoft MVP に受賞されたてなので、まだもう少し MVP 気分を味わいたい!」だけ。MS社員になったらMVPはナシですからね。

■職務経歴書の赤ペン先生をしてもらった

転職活動の過程で職務経歴書について赤ペン先生をしてもらう機会があった。これは非常にありがたい話で普通お金払ってやってもらう事なのかもしれません。そもそも職務経歴書自体を書いたのが前職の面接時が初だったりしたのですが、ただ事実を書いただけで、採用に有利になるような自己アピールなんて考えた事なかったです。いや、そんな僕がアホなだけではあるんですが。

■僕なりの面接にあたってのポリシー

自然体で面接を受けます。自分を作っても入社後に疲れちゃうからね。自然体の僕を受け入れてくれなければそれまでだと思っています。ただ、質問には即答する事を心がけました。特に Office 365 についてや入社したらやってみたい事など。で、即答できるために準備する事はありません。だって、日々考えてる事だから。ただそれを即答すれば良いだけです。あまりにリラックスしすぎて、面接なのに Office 365 のデモをやっちゃったりもしています(笑)


と、ツラツラと書きなぐってきましたが、もし次回転職を考え始めた時には、この記事を読み返そうかと思います(笑)日本も転職しやすくはなってきましたが、もっと気軽に転職しやすくなると良いと思います。今の環境でうまくいかなくて心身ともに疲弊していくのなら、今の環境を変えてやるんだ!という心意気も大事ではありますが、なかなかそんなモチベーションを保てる人もそうそういなく、別の環境を探すという選択肢が気軽に選べると良いと思います。ただ、転職活動をしたからって良くなるわけじゃなく、下手したら今より悪い環境になってしまう可能性もある事も忘れないようにしないと。

TAICHI