1ヶ月前くらいにモバイルアプリのアップデートで位置情報を常に利用するアップデートがあったので、そのうち位置情報を利用したトリガーやアクションが出てくるのでは?と思っていましたが、登場しましたね。
▼「場所」コネクタ
「場所」と翻訳されていますが、英語だと「 Location 」というコネクタのようです。「(プレビュー)」と書かれていますが、早速試してみます。
▼今のところはトリガーが1つだけ
翻訳が若干おかしいですね。「私が領域に入った時刻、または領域から出た時刻」だと誤解がありそうです。英語では「 When I enter or exit an area 」でした。つまり、指定した場所に入った時・出た時をトリガーとする感じです。
▼トリガーに追加してみました
UIも特殊な感じがしますね。とりあえず「トリガー リージョン の作成」をクリックすると、
▼これまた特殊な!
Bingマップが開きます。トリガーにしたい領域をこれで指定するわけです。
▼最高 9m まで絞れます
ただ、GPSの精度も昔に比べると良くなったとはいえ、誤差は出てくるし、屋内や地下で狂う時もあるので、あまり絞るのは良くなさそうですね。
設定はシンプルにこれだけです。
気になるのは、トリガーは発動するのは、場所に入った時と出た時との事。入った時だけとか出た時だけとか両方とかの選択はできないのかな?
▼後続のアクションで取れる項目もこれだけ
で、とりあえず検証したいのでこんなフローを作りました。
▼シンプルに通知されるだけ
▼そのシンプルなフローを自宅と最寄りの駅と品川駅と日本マイクロソフト株式会社の4つ作りました
で、実際に試してみようと思ったのですが、このフローはテスト実行できません。
▼こんな感じでエラー
なので、検証するも実際に自宅を場所に設定して、自宅近辺を怪しげに散歩する事にしました。良い運動になりました!
結果、たしかに指定領域に入った時や出た時にトリガーが発動して通知が来ましたが、結構不安定で体感的に50%くらいの発動率でした。これはプレビューなので今後のアップデートに期待ですね。
また、後続のアクションで取れる項目に関しても、現時点では全く取れませんでした。
他にも実行履歴でトリガーをクリックしても展開されず「入力」「出力」を見る事ができなかったり、モバイルアプリからは編集できなかったりもします。ここら辺もプレビューなのと色々と特殊そうなので仕方ないのかな。
で、入った時と出た時の両方で発動してしまうのは現時点の仕様なので仕方ない。でも、入った時だけ通知されるようにしたい場合、ちょっと思いついた方法でフローを作ってみました。
▼こんな感じ
SharePoint のカスタムリストを利用します。最新のアイテムを見て、Status列の値が[ in ]だったら [ out ]に値を変更しつつ通知をするなどの後続のアクションを。Status列の値が[ in ]じゃなかったら、新規アイテム作成でStatus列の値を[ in ]にするという方法です。このフローは想定通りに動きますが、このフローはトリガーが必ず動作する事が前提なので…上述の通り現時点ではこのトリガーの動作が安定していないからボツとなりました。
この「場所」コネクタは、 Microsoft Flow の可能性が広がるコネクタですが、現時点では様子見という感じですね。
最後におもしろい動画があったので紹介します。コーヒーのパシリをさせるフロー(笑)
この動画は Microsoft Flow のプログラムマネージャーの方の動画ですが、同僚?部下?が領域に入ると発動してコーヒー持って来て!っていうメールが送信されるフローのようですが、動画で作成されたフローのままだと領域から出る時もメールが送信されてしまうと思うんですけどね。この方、5/13に開催される「ローコーディングで可能性を加速する! Power Platform ユーザ会 2019」で来日して登壇されるようです。楽しみですね。
ローコーディングで可能性を加速する! Power Platform ユーザ会 2019
https://powerapps.connpass.com/event/129162/
[2019/04/30] 追記
Twitter にて Microsoft Flow のモバイルアプリが固まってしまうからトリガーが発動しないという話を聞いてチェックしました。たしかに Microsoft Flow のモバイルアプリを開くとロゴが表示されたまま固まっていて動きませんでした。たぶんこの「場所」コネクタのトリガーを発動させる際に固まってしまうのではと思います。