Microsoft 365 ライセンスのみの範囲で利用できる Copilot が増えている

Microsoft 365 Copilot ライセンスは安いのか?高いのか?あたりは何とも言えません。決して安くはないけど費用対効果を考えると使う人次第だったりするし。いずれにせよ Microsoft 365 ユーザーを母数とすると、 Microsoft 365 Copilot ライセンスが割当たっている人はまだまだ少ないんじゃないかと思います。だから「ライセンスないから関係ないや。」という方も少なくはないのではと思います。

しかし、今年2025年1月にライセンスとは別にアプリ名として「 Microsoft 365 」が「 Microsoft 365 Copilot 」に変わりました。

Microsoft 365 アプリが Microsoft 365 Copilot アプリに変わった

このアプリ名変更により、同じ「 M365 Copilot 」という言葉を発しても「ライセンスの意味の M365 Copilot 」と「アプリの意味の M365 Copilot 」で意味合いが全然変わってしまうのでややこしくなってしまった側面もありますが、それだけ Microsoft の Copilot に対する意気込みを感じ、実際に今年2025年の動向を見ると行動に移している気がします。それが Microsoft 365 ライセンスのみでも利用できる Copilot の機能というか幅が広がってきた事です。特に今年の後半ですね。これ単に書く暇がなくて当ブログでは全然取り上げてこなかったんですが、8月あたりからそれが顕著に出てきました。それらを振り返りながら今どうなっているのか?と今後どうなるのか?あたりを書いていきたいと思います。

もう Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターからは消えてしまってスクショが出せませんが、メッセージID「MC1096218」にて2025/06/17付けでこれについてアナウンスがありました(メッセージIDで探せばネット上に出てきます)。それが、 Microsoft 365 Copilot ライセンスがないユーザーであっても、 Outlook , Word , Excel , PowerPoint , OneNote で Copilot Chat を開くことができますよ、という内容です。つまりこれまでは M365 ライセンスのみのユーザーは M365 Copilot Chat でしかエンタープライズデータ保護された状態の Copilot を利用できませんでしたが(あ、 Edge のサイドバーで出せる Copilot もあるか…)、結局 Microsoft 365 Copilot の大きなウリの1つが「日常業務で利用しているアプリから Copilot が利用できる」という点があります。なので、 Microsoft 365 ライセンスのみのユーザーだと、例えば業務でよく使う Excel を使っている時に「あ、 Copilot に助けてほしいな!」って思ったら、Excel から一旦離れて Microsoft 365 Copilot Chat の画面を開いて助けてもらう…という感じで使い慣れたアプリから離れなければいけません。しかし Microsoft 365 Copilot ライセンスもあれば、 Excel を開いた状態で Copilot Chat を右側に表示させてアプリから離れず使えます。この「 Microsoft 365 の中ならいつでも Copilot をすぐに開ける」という状態がウリの1つだという事です。それが Microsoft 365 ライセンスのみでも Excel などで離れずに Copilot Chat が使えるようになるというわけです。


【2025/11/26追記】
該当メッセージ「MC1096218」のスクショの一部を発掘したので貼り付けておきます。


■ Outlook の Copilot Chat

まず8月頃に Outlook に先行して Copilot が登場しました。

▼ Outlook ( on the web )

もちろん Microsoft 365 ライセンスのみで Microsoft 365 Copilot ライセンスは持っていないユーザーです。見ると右上に Copilot ボタンがありますね。クリックしてみると、

▼右側に Copilot Chat が表示されます

もう Outlook から離れずに Copilot に助けてもらえます。そして今開いているメールに関してアシストしてもらう事もできるので、

▼表示している受信メールの返信の下書きを考えてくれた

これ、今までだとメール本文をコピーして、画面切り替えて M365 Copilot Chat に貼り付けて…という面倒くさい事をしていましたが、右側に Copilot Chat を表示できる事で非常に楽になりました。

少し経過した10月あたりには受信メールに「要約する」ボタンが登場しました。

▼メールタイトルの右側にある「要約する」ボタン

これで1クリックで表示している受信メールを要約してくれます。これも今までは M365 Copilot ライセンスがないと利用できませんでした。クリックすると、

▼要約してくれ…ま…す…

挙動としては「要約するボタン」をクリックすると右側に Copilot Chat が開いて、「このメールを要約して」というメッセージを自動入力・送信してくれます。ただ、2週間前くらいからなぜか英語になってしまっていて、英語で要約されちゃうんですけどね。そのうち直ると思います。もしくは僕の設定が何か悪いのか(心当たりはない)。

小さなトラブルはそのうち直ると思うので置いといて…。さて、こうなると「 M365 Copilot ライセンス必要なくない?」という声が聞こえそうです。たしかにメール本文を要約してほしかったりメールの返信の下書きを考えてほしい、くらいの要望であれば必要ないかもしれないです。目的達成としては変わりなさそう。でも仕組みが違います。

▼ M365 Copilot ライセンスがある状態の Outlook ( on the web )

全部は機能比較しませんが、このように M365 Copilot ライセンスがあれば、開いたメールの要約ボタンを押すと Copilot Chat に要約が表示されるわけじゃなく、本文上部の専用スペースに要約が表示されます。また下書きも返信の本文入力欄に直接下書きを書いてくれます。つまりライセンスがないと右側の Copilot Chat で下書きを書いてもらったらそれを結局コピペしなければいけませんが、ライセンスがあればコピペすら必要ないです。

そして一番大きな違いは…それは最後に書きます。

■ Word の Copilot

Outlook に Copilot が入ってから1か月後くらいの9月に続々と Copilot が入ってきます。

▼ Word の Copilot Chat

このように同じく右上に Copilot ボタンが表示され、クリックすると Copilot Chat が表示されます。ここでは開いているドキュメントに対して助けてもらう事ができます。

■ Excel の Copilot

同じく9月頃に Excel にも Copilot が入ってきました。

▼ Excel の Copilot Chat

同様に Copilot ボタンで右側に Copilot Chat が表示されます。

■ PowerPoint の Copilot

何故か PowerPoint だけ遅れて10月頃に Copilot が入ってきました。

▼ PowerPoint の Copilot Chat

■ OneNote の Copilot Chat

OneNote にも9月頃に Copilot が入ってきました。

▼ OneNote の Copilot Chat

■まとめ

このように Microsoft 365 ライセンスのみでも Copilot の範囲が広がってきています。この流れは今後もロードマップ上には示されています。例えば Word / Excel / PowerPoint のエージェントモードも M365 ライセンスのみでも利用できるようになるとの事。このように Microsoft もユーザーにまずは Copilot を身近に息を吸うように使ってもらいたいという思いもあるでしょう。

そうするとやはり「 Microsoft 365 Copilot ライセンス必要ないのでは?」になってしまいまいそうです。でも全然違います。 Microsoft も非営利団体ではないですからね。高いライセンス料を払うに値する差があります。 Outlook では少し違いの部分を書きましたが、 Microsoft 365 ライセンスのみの場合は、現時点ではちょっとネガティブな言い方をしてしまえば「単にアプリに Copilot Chat を組み込んだだけ」という乱暴な表現をします。 Microsoft 365 Copilot ライセンスが入っていると Copilot Chat も組み込まれている上に、更にアプリの随所に Copilot の機能を引き出せるボタンがあったり、それぞれのアプリに特化した機能がたくさんあります。そして Microsoft 365 Copilot ライセンスの有無で大きな違いはやはり「 Microsoft Graph グラウンディング」ができるかどうかが最大の違いでしょう。専門用語でピンと来ない方のためにもっとわかりやすく言い換えると「 Microsoft 365 内のデータを利用できるかどうか」です。これが(ライセンスの) Microsoft 365 Copilot を入れる最大のウリだと思っています。なので逆を言ってしまうと、 Microsoft 365 の利活用が全然進んでいなくて Microsoft 365 内にデータが全然蓄積されていない環境の場合は、 Microsoft 365 Copilot ライセンスを追加してもなかなか恩恵を感じる事はできないし、なかなか費用対効果が取れないと思います。またライセンスの有無で利用できるエージェントの違いもありますし、生成AIの最新モデルを利用できる優先度にも差があるし、今後はガバナンスやセキュリティといった運用面でもライセンスの有無で大きく変わってくるでしょう。特に商用利用の場合は「いかに安心安全につかえるか」が非常に大事ですからね。


【2025/11/26 追記】
パート2の記事も書きました。ここまで読んで力尽きそうですが、合わせて読んでください。

Microsoft 365 ライセンスのみの範囲で利用できる Copilot が増えている Part.2

TAICHI