すでに3週間くらい経ってしまっていますが…2025/08/07に OpenAI から ChatGPT の新しいAIモデルである GPT-5 の発表がありました。そしてその数時間後には Microsoft が Copilot Chat でも GPT-5 が使えるというアナウンスを出しました。僕が知ったのは Microsoft 公式や中の人のSNSやブログでしたが、少し遅れて Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターでも、以下のメッセージが公開されていました。
▼ OpenAI の最新の生成 AI システムである GPT-5 が Microsoft 365 Copilot で利用可能になりました
これまでは ChatGPT の最新モデルが出てから結構遅れて Copilot でも使えるようになっていたのに、このスピード感はビックリしました。寝ている間に GPT-5 の発表があり、起きると Copilot でも使えるよというアナウンスを発見し、開いてみると…
▼ Microsoft 365 Copilot Chat の左上に「GPT-5 を試す」ボタンが
これをクリックすると、
▼GPT-5 がオンになる
では、そもそも GPT-5 とは?ですが、そこは GPT-5 をオンにした状態の Copilot に聞いてみましょう。
▼GPT-5 をオンにした Copilot に GPT-5 について聞いてみた
GPT-5 を一言で言うと、
**「高度な自然言語理解と推論能力を備えた最新世代の大規模言語モデル」**です。さらに簡単に言えば、文章を「読む・理解する・考える・作る」力が、これまで以上に人間に近づいた AI です。
という事です。これだけ読んでもオンにしない手はないと思います。現状はボタンをオンにしないといけない点が面倒ではありますが。
で、これは Microsoft 365 Copilot ライセンス保有ユーザーのみが恩恵を受けるのかというと違って、 Microsoft 365 ライセンスのみのユーザーが利用する Copilot Chat でも使えるんです。そうなるとかなり多くの人が該当者になりますよね。
8月8日当初は M365 ライセンスのみのユーザーは使えませんでした。
▼8月8日確認時
このように当時は近日中に提供される予定と記載されていてボタンがグレーアウトされていました。
ところが現在はすでに M365 ライセンスのみのユーザーでも利用できます。
▼現在の M365 ライセンスのみのユーザーの Copilot Chat
▼オンにしたところ
使えますが、やはりそれはお金を払っている方が優遇されるのは当然の事ですね。メッセージ入力欄の上部の説明書きが M365 Copilot ユーザーとは違います。「詳細情報をご確認ください。」がリンクになっていますが、以下のページに飛びます。
Standardと、Microsoft 365 Copilot Chatの機能への優先アクセス
https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/12c8d9f8-db32-4f99-8ebe-d8d85879137f
このページの翻訳の都合上表記揺れしていますが、 M365 Copilot ライセンス保有ユーザーは「優先アクセス」と呼ばれ、 M365 Copilot ライセンス未保有ユーザーは「標準アクセス」と呼ばれ、名前の通り優先アクセスの方が色々と優先されるという事です。ディズニーランドのファストパスみたいなものですかね?ファストパスを知らないので無責任な例えを出しましたが…。細かい違いに関しては上のページを参照ください。
「GPT-5 を試す」ボタンもそのうち消えるんだと思います。たぶん。上のページ内でも「 Copilot Chat は、主要なサポートLLMとして … CPT-5 モデルに移行中です。」という記述もありますからね。
▼該当部分抜粋参照
あ、 Microsoft アカウントで利用できるお金がかからない個人 Copilot でも GPT-5 は使えますね。
▼個人用の Copilot Chat
このようにメッセージ欄内の左下から選択できます。
僕は正直な話、 Copilot が出た頃も M365 Copilot が使えるようになった頃も、あまり生成AIは使っていませんでした。しかし今はインターネットで検索をする行動はほぼ100% Copilot に質問する行動に移行されています。いわゆる「ググる」という行為は日常で当たり前のようにやってきていた事ですが、今はそれが「コパる」という行為に置き換わっています。「生成AIはウソを言う!」という反応も生成AIが出てきた頃からよく聞く話ですが、ググったところで検索結果の情報の正誤を判断するのは人間ですからね。その点では生成AIになっても同じだと思えばネガティブポイントではないと思います。むしろ検索結果から複数ページを熟読しないと理解ができない事を、生成AIは要約してわかりやすく説明してくれるし、情報元も表示してくれるので正誤の判断もしやすいです。例えば業務上で不明点があった場合、社内に専門家がいたらカジュアルに「〇〇って何ですか?」って聞きがちですが、それは相手の時間をカジュアルに奪ってしまう行為です。自分が忙しい時にカジュアルな質問を複数されると嫌ですよね。そういう時に生成AIに助けてもらうと良いですね。ただ、質問内容に対して専門家ではない人が生成AIの回答だけで判断して理解するのもリスクがあります。なので僕が落としどころとしているのは、社内の専門家にカジュアルに聞く前に生成AIに質問をして、もしそれで理解できなかったり正誤の判断ができない場合は、社内の専門家に「生成AIはこう答えてくれたけどどう思います?」って聞くのが良いかなと思います。結果的に相手の時間を奪う事には変わりないけど、相手の奪う時間を短縮できる可能性は高いし、カジュアルに聞くよりも事前に自分で行動して調べてみたけど…という過程があった方が相手の印象も悪くないですからね。あくまでも僕の考えですが、皆さんも無理に生成AIを使う必要はありませんが、試しにググってみようと思った時に、コパってみてください。その後の判断は皆さん次第ですね。