というか、実質 Microsoft Stream が「吸収され消滅」とか「廃止」だと僕は思っています。
2025/06/04 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに、以下のメッセージが公開されました。
▼ Microsoft Stream と Microsoft Clipchamp: Microsoft 365 ビデオのブランド統一の更新
一般提供が2024年12月中旬~2025年6月下旬という記載がありちょっと困惑しますね。もう半年も前から一般提供の期間がスタートしていたってアナウンスを2025/06/05に出しているって。いずれにせよ2025年6月下旬という事はもう1カ月もせずに Clipchamp に統一されてしまうという事ですね。
という事で、 Microsoft 365 での動画の扱いに関しては現在 Microsoft Stream と Clipchamp があり、 Clipchamp は動画作成・編集で Microsoft Stream は発見や共有となっているけど、なんだか複雑なのでユーザーにわかりやすいように統一させようというそんな感じです。
そもそも元々は10年以上前には Office 365 Video なんていうのがあって、結局は SharePoint に動画ファイルを保存する仕組みが動画の利用に特化したような感じです(正直その頃の記憶があまりなくてザックリと書いていますが)。そこから Microsoft Stream が出ていて、データの保存先も Azure の専用領域になって Microsoft 365 版 YouTube みたいな感じでアップロードすると基本全従業員が見えるような仕組みだったりそれはそれで面白かったです。しかし結局従来の Microsoft Stream が Microsoft Stream (Classic) と呼ばれ、データの保存場所が SharePoint / OneDrive for Business (以下 ODfB )になるような流れが長い移行期間をとりつつ、そして今があります。それはそれで検索だのセキュリティやコンプライアンス・ガバナンスなどの観点から良かったけど、だいぶわかりにくくなってきた感じはありました。だって Microsoft Stream だと言い張ってるけど結局は保存場所は SharePoint / ODfB だったので。更にカオスになってきたのが Clipchamp の登場です。 Microsoft が買収して個人向けPCの Windows に標準搭載された動画編集アプリですが、少し遅れて Microsoft 365 の仲間にもなりました。でも Clipchamp は動画編集アプリなので住み分けとしては明確だとは思いましたが、去年2024年8月あたりにこんなアップデートがありました。
この記事内で僕はすでに Microsoft Stream はそのうちなくなると予想していますが、多くの人も同じ予想をしていたでしょう。スタートページが Microsoft Stream も Clipchamp もほぼ一緒になり、しかも Microsoft Stream スタートページの色味が Stream カラーじゃなく Clipchamp の色になっていましたし、その時点ではすでに Microsoft Stream モバイルアプリのリタイヤも決まっていましたからね(現在はすでにリタイヤ済)。
Clipchamp スタートページから動画制作ができる以外にアップロードもできるし共有や検索もできるわけで、すでに保存先も SharePoint / ODfB になっている事からも Microsoft Stream の存在意義が見出せませんからね。逆に動画ファイルを開いた時だけ左上に「 Microsoft Stream 」ってロゴが表示されても、歴史的背景を知らないユーザーが理解するにはなかなか難しいです。
まだアナウンスされたばかりで具体的な部分は今後徐々にあきらかになると思いますが、すでに上のメッセージに記載されているとおり、新しくなる Clipchamp では「一貫した再生のための統一されたWebプレーヤー」なんて記載もあるので、やはり今動画ファイルをクリックすると左上に Microsoft Stream と記載されているのが、いずれは Clipchamp という記載に変わるんだとは思います。
いずれにせよ、 Microsoft Stream と Clipchamp が統合されるとは言いつつも、最終的には Clipchamp として統一されていくということは、実質的に Microsoft Stream がリタイヤとは言わずとも吸収されて消えていくという事には変わりありません。
時代の流れなので仕方ないにせよ Microsoft Stream が消えてしまうのは寂しいですね。でも、UX(ユーザー体験)としては複雑怪奇だった Microsoft 365 の動画体験が統合されてシンプルになるのは歓迎すべき事ですね。