SharePoint :「画像」「テキスト」Webパーツの画像を図形の形にあわせて切り抜く機能

■当ブログ定番の冒頭から脱線話: SharePoint の単体利用と昔話

※脱線話に興味がない方は本章を読み飛ばしてください。でも皆さんもこういうの好きでしょ?(笑)

SharePoint を単体で活用している企業って Microsoft 365 導入企業の中のどのくらいの割合なんですかね。特にコロナ禍以降に Microsoft 365 を導入もしくは本格利用開始してきた企業の中には、いわゆる社内ポータルサイトとしての「発信」の部分は、 Microsoft Teams で十分役割を果たしているので不要だという意見も割と少なくない印象です。そういう場合は、 Microsoft Teams のチームの裏側で実は使われているという程度で、 SharePoint 単体での利用はほぼない場合もあり、つまり SharePoint を共有ファイルストレージの側面でしか利用していないという感じです。 SharePoint と言えば、昔から「ライブラリ」「リスト」「ページ」が3大機能だったけど、リストは Microsoft Lists としても身体半分独立したような状態で、昔の「お知らせリスト」みたいに社内ポータルサイトの一方向の掲示板、通達・連絡などに利用される時代は終わっていますよね(いや、多くの企業はまだまだこの使われ方をしていますが)。そしてライブラリに関しては前述の通り Microsoft Teams などで裏側で利用されがち。残るは「ページ」。これが「ニュース・ページ」となり、実は SharePoint 単体で利用して社内に向けて情報発信する際のキーとなる機能だと僕は思っています。通常、リストの情報はサイトを越えられないので、昔から複数サイト内のリストを社内ポータルサイトのホームに集約して表示させる方法に苦労していたと思います。あ、ここで言う「サイト」は昔の言い方だと「サイトコレクション」の事です。そして昔から大きな壁となっていたサイトを越えた情報のやりとりができない事はいわゆる「サイトコレクション跨ぎ」なんて言われていたように思います。これを越えるために「コンテンツ クエリ Webパーツ」なんて懐かしいWebパーツがあったけど、これをカスタマイズするのがなかなか難儀だったり、場合によっては高負荷でポータルサイトがダウンしがち…などなど。僕も色々と苦労したし苦い経験もしました。そして現在。ニュースは例えばニュースWebパーツではサイト(コレクション)跨ぎとか気にする事なく他サイトのニュースを表示させられるし、複数サイトをハブ構成にしていても情報をハブサイトに集約しやすいですね。そもそも SharePoint スタートページを開けば、自分にアクセス権のあるサイトのニュースを表示してくれるし、 SharePoint のニュースでも公開されつつ同じ内容がメールでも送信されるメールテンプレートの機能もあったり。いわゆる通達連絡あたりの一方向の情報発信は SharePoint のニュースが良いと思うんですよね。

■ようやく本題

と冒頭から長い脱線話をしたのは、今回のアップデートはそのニュース・ページで利用するWebパーツのアップデート情報だからです。そしてアップデート内容自体はシンプルだし僕個人的にはあまり食いつく要素のない機能だったり(笑)

2024/06/06 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。

▼ Microsoft SharePoint Online: 画像に図形を適用する

これは言葉よりもメッセージ内のスクショを見れば一目瞭然ですね。画像を図形に合わせて切り抜く機能です。

…うんうん、「ふ~ん」って思ったのは僕だけじゃないと思います。

珍しいのはメッセージの公開日とアップデートの展開時期。大抵のアップデート情報は早めに出てくるものですが、今回は標準リリース環境でもアップデートが終わりを迎える時期にメッセージが公開されてるんですよね。なので、僕の標準リリース環境でもすでに実装されていました。おそらく皆さんの多くがすでに利用できると思います。では、試してみます。

▼左はテキストWebパーツ、右は画像Webパーツを配置

左のテキストWebパーツ内にはあらかじめ画像を挿入しています。

▼テキストWebパーツ内に挿入した画像

このように挿入した画像をクリックすると左上にコマンドバーが現れ、「図形」アイコンをクリックすると色々な図形を選択できます。

▼「涙形」という図形を選択した結果

このように選択した図形に合わせて画像が切り取られます。

▼画像Webパーツも同じ

なんか「正方形」の左の四角の右側の線が切れていますが、こういう細かいところは気にしたら負けですね(笑)

と、以上です。

さて、これ…どんな使い道ありますか?

▼△〇□□で棒を書いたらおでん

う~ん…。

強いて言えば、顔写真を掲載する際には良いかもしれないですね。

▼こうしたり、

▼こうしたり、

簡単にできますね。事前に画像加工しなくても良いし、気に入らなかったら元に戻す事も簡単な事が良いですね。ただ、正方形だとかはトリミングでもできるので…まぁ、なくても困らないけどあっても困らない機能という感じに僕は思いました。でも、それはあくまでも僕個人の感想に過ぎず、使い方によってはうれしく思う人もいると思います。是非、ここぞという時があったら試してみましょう。

TAICHI