アンケート結果発表「 Copilot for Microsoft 365 」について

今月の頭にこんなアンケートのご協力をお願いしました。

当ブログの読者さんへ質問! Copilot for Microsoft 365 について(ご協力お願いします!)

ブログの読者さんへ、と書いていますが、SNSなどでもお願いポストをしたので読者さんじゃない方にも協力してもらっています。3週間弱経過して100件近い回答をいただきましたのでアンケート回答結果の発表をしたいと思います。

【Q1】(所属組織で)そもそも Microsoft 365 は

Microsoft 365 ネタが多いブログなので導入されている人の方が圧倒的に多いですが、意外にも13%の方が導入されていませんでした。もしかしたらSNSからの流入の人達かな?以降の質問は「導入されていない」を選択した方には回答してもらっていないので、純粋に Microsoft 365 ユーザーの回答になります。

【Q2】(所属組織で)Copilot for Microsoft 365 について

これは僕は意外な結果でした。2024年1月以降から導入されて利用できる人が一番多くて35%。もちろん全社導入じゃなくて試験導入や一部導入がほとんどだとは思いますが、僕は2位の「利用できない(検討はされているようだ)」が一番多いのかと思いました。

このアンケートの設問で一つ失敗したのが「あなたの立場は?」を入れ忘れた事。IT部門が多ければこの結果は納得いくので。ただ当ブログの別のアンケートでは読者さんの立場の割合はエンドユーザーが若干多いくらいでエンドユーザーとIT部門の割合が半々なんですよね。そういう意味ではエンドユーザーにも一部利用してもらっている企業も割といるんじゃないかと思いました。

そしてこちらも意外だったのが「早期アクセスプログラムから利用できる」が13%もいる事。早期アクセスプログラムは2023年5月以降に世界中で600社(だったかな?)が有償で利用できる「選ばれし企業」の従業員なので、そんな方々が13%もいるって事がビックリでした。また「大企業向け一般提供から利用できる」も11%もいますね。こちらも導入には敷居が高い条件だったので、意外な多さでした。

そして結果的に利用できていない人は合計39%です。思ったよりも少なかった。もっと使えていない人が多いと思いました。もちろん本アンケートが偏った層にアプローチしている自覚はあるのであくまでも参考値ですけどね。だって、これ皆さんも「偏った層」に該当しますが、おそらく Microsoft 365 の多くのユーザーは Microsoft 365 自体には関心はないと思います。会社から与えられ仕事で使わざるをえないから使っているだけで、自分の主業務以外で関心を持って勉強をする人は非常に少ないですからね。そのような良い意味での偏った層が皆さんなので、結果的にそういう人たちに試験導入する時のテスターになってもらうのは当然な流れですからね。そういう意味では利用できない人は当ブログの読者層を考えると少ないというのは納得できるかもしれない。

この質問で分岐させて、 Copilot for M365 を利用できる人は以下の設問に答えてもらっています。

【Q3】(所属組織で)Copilot for Microsoft 365 を

ここからは更に興味深いですね。上述の僕の仮定が正しかった場合、通常よりも Microsoft 365 に興味関心が高い層が回答してくれていたとして、それでも Copilot for M365 の利用は「たまに利用している」が50%でした。「なくては困るくらい利用している」と「割と利用している」が合計で28%は少なめですね。とはいえ、まだ1年2年の技術ですからね。今はそうだけどまた1年後2年後に同じアンケートを取ったら、どういう変化があるのか?は楽しみですね。本当に1年先の未来も読めないです、僕は。

そして「最初ちょっと使って、その後利用していない」と、お高いライセンスが割り当てられているのに「全く利用していない」が合計20%というのはもったいないですね。中には使いたいのに使えない人もいるでしょうし。とはいえ無理して使えという事ではなく、おそらく業務内容や業種職種あたりで向き不向きがあると思うので、できれば試験運用をしている企業は利用状況をウォッチして、輪番制にしたり利用していないユーザーからはライセンスを外して別の興味のあるユーザーに割り当てるなどした方が良いですね。たしかそんなにコロコロとライセンスを外して別のユーザーに付ける事はライセンス規約上できないハズですが。

【Q4】Copilot for Microsoft 365 は使えないけど、商用データ保護版 Copilot は?

この質問はQ2で Copilot for M365 を利用できない人に答えてもらっています。

やはり「よく利用している」は21%と少なめですね。おそらくITサービスの業務利用に関心あるであろう当ブログの読者層であってもこのくらいなので、おそらく Microsoft 365 ユーザー全体や、ビジネスパーソン全体で統計を取ればかなり少ないんじゃないかと思います。SNSなどを見ていると使っていない人が少ないんじゃないか?と錯覚しそうな事もありますが、変なバイアスが入っちゃってる可能性があるので要注意ですね。SNSで発信しているビジネスパーソンが世界中のビジネスパーソンのどのくらいの割合か?もう相当狭い領域ですよね。

実は僕も商用データ保護版 Copilot の利用は非常に少ないです。いや、業務利用では皆無に近いです。今まで通りググったりビングったり検索で困る事ないですからね。僕が思う業務利用で大事な点は「社内データを食わせなくても良い」だと思います。つまり求めているのはただの生成AIじゃなくて Copilot for Microsoft 365 だと思います。

そしてここで注目したい点は「所属組織で利用できるかもわからない」が18%もいる事。会社として生成AIの利用について特にアナウンスしていないのかな?とも思いました。もしそうだとしたら良くないですね。これだけ注目されている生成AIなので、使おうとする人も多いでしょうが、商用データが保護されていない無償の生成AIを従業員が業務利用していては良くないですからね。もしライセンス的に全社で商用データ保護版 Copilot が使えるんだとしたら、しっかりそちらを利用してもらうようにアナウンスを徹底しないといけませんよね。シャドーITは無くしていきたいところです。


などと色々な事が考えられました。何度か書きましたがこのアンケートは偏っている可能性が大いにあります。なのであくまでも参考値ですが、それでも100件ほど回答していただいたので有益な情報になったんじゃないでしょうか。今後もこのようなアンケートは開催したいと思います。是非ご協力をよろしくおねがいします。

TAICHI