たしか去年2023年のイベント Microsoft Ignite で発表されたかな? Microsoft Planner が新しくなるという事で、まずは第1弾として Microsoft Teams の長ったらしい変な名前のアプリ「 Planner および To Do の Tasks 」というアプリが新しくなりますよ!という事でした。それが、僕が渡米している最中にすでに展開開始されたみたいです。ただし、展開期間が割と長くて5月上旬までらしいので、運が悪い人は首をずっと長くしている必要がありそうです。
2024/02/21 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターにも、以下のメッセージが公開されました。
▼ Microsoft Teams の新しい Microsoft Planner アプリ
結局今までのアプリも Microsoft Planner と Microsoft To Do を合わせて Microsoft 365 でのタスク管理が Microsoft Teams から離れずにできるので、変な名前の割に便利なアプリでした。この長ったらしいアプリ名になった当初からの歴史は以下の記事で書いているので、興味のある方はチェックしてみてください。
で、今回アプリが新しくなった事で、既存のアプリの機能は維持されるようです。
Microsoft Teams アプリとしてではなく、全体的な「 New Microsoft Planner 」構想としては、 Microsoft To Do のシンプルさ、Microsoft Planner のコラボレーション、 Microsoft Project の機能、そして Copilot for Microsoft 365 のインテリジェンスを、個人的なタスク管理からプロフェッショナルなプロジェクト管理まで、1つのシンプルなソリューションに統合するという事です。とはいえ、裏側の仕組みとしてガラっと変わるわけではなさそうなのが現時点の印象です。
通常の Microsoft 365 ユーザーは Microsoft To Do と Microsoft Planner は知っていても、 Microsoft Project は知らない、もしくは触った事がない人が多いと思います。実は僕も触った事はほぼないです。だって別料金ですから。そして今回統合されると言っても Microsoft Project の機能がタダで使えるわけじゃなく、まだ正確な情報は出ていないけど、今後 Microsoft Planner Premium という最近 Microsoft で流行っている Premium 商法が出てきて、 Premium ライセンスがないと Microsoft Project の機能は利用できないハズです。そして Copilot for Microsoft 365 のインテリジェンスな機能も同じく。つまり、雑な言い方をすれば、 Microsoft 365 のライセンスのみのユーザーにとっては、この新しい Planner アプリは、アプリ名がシンプルに「 Planner アプリ」になった事と、UIが変わったくらいしか恩恵がないような気もします。今後の事はわからないので現時点ではという言い方になりますが。なので、そういう意味だとこのプレビューで登場した新しい Planner アプリに関しては、現時点ではそこまでインパクトはないのかなとは思います。
とはいえ、UIがどう変わったのか?あたりも含めて、僕の方でアップデート前後の環境があるので比較しながら見ていきます。
▼アップデート前のアプリ
▼アップデート後のアプリ
別ユーザーなのプランやタスクの量に差がある点はご容赦いただきたいところですが、このように並べてみました。
まずようやく長ったらしい微妙なアプリ名が「 Planner 」になったのは歓迎すべき事ですね。そしてさりげなく「プレビュー」と書かれている点も気を付けたいところ。プレビューはあくまでもプレビューなので、それはこの表示があるうちは認識しておく必要がありますね。(実はこの記事を書く時に色々触っていて、ブラウザー版 Microsoft Teams で利用していましたが、徐々に動作が重くなったり反応しなくてタイムアウトになったりエラーを出す事がありました。)
次に大きなところではメニューが大きく変わっていますね。見た感じで分かる通り、ここで新しい Planner の特徴の一つである「シンプル」が垣間見れると思います。
▼アップデート前後の左メニューの比較
以前は明らかに Microsoft Planner と Microsoft To Do が合体している事を意識しているというか、言い方を変えると逆に両方別々にありますよという感じで2者のメニューが並んでいるだけでしたが、アップデート後は Planner とか To Do とか関係ないシンプルな表示になっていますね。とはいえ、上述の通り、現時点では裏側の仕組みが変わったわけではないので、この左メニュー内がシンプルになったとはいえ、実際はここが第一階層になり、それ以降の階層をこの中で表示していないからシンプルに見えるというカラクリがあったりもします。
ここからはアップデート後の方を見ていきます。
▼「自分のタスク」
これを見ると、右側の上部に「すべて」「プライベートタスク」「自分に割り当て済み」「フラグ付きメール」など、アップデート前のメニューに表示されている第二階層のようなメニューが表示されています。だから、左メニューがスッキリしたようで、実際はそこまで大きな変化がないけど、UIを変える事で心理的にシンプルになったように見えるという印象です。ただ心理的な効果は非常に大事なので悪い印象はないです。
▼「自分のプラン」
こちらでは Microsoft Planner の自分が属しているプラン、そして Microsoft To Do のリストが表示されています。こちらも上部に第二階層のようなメニューが表示されています。アップデート前後のUIの比較という観点で便宜上「第二階層のようなメニュー」と表現してきましたが、実際の振る舞いを見るとメニューというよりはフィルターの役割ではあります。
一つ気になるのが「マイ Teams 」というよくわからないフィルター。
▼自分のプランの「マイ Teams 」
なるほど、 Microsoft Teams のチームに紐づいたプランが表示され、1つのチームに複数プランがあった時に、チーム単位でグループ化されてプランが表示されていますね。これはこれで便利かも。
これまで見てきた限り、アップデート前に比べて Planner と To Do を意識しないUIになってきているように思います。もしかしたらそれが Microsoft 側の狙いかもしれないですね。 Microsoft 365 内でタスク管理をする際に、今までも同じタスク管理なのに Planner と To Do で何が違うの?どう使い分けるの?というユーザー側の混乱はありました。それが、この新しい Planner アプリを見ると「シンプル」「統合」あたりが意識されているような感じを見受けます。
次に、新しいプランの作成も大きく変わっています。
▼「+新しいプラン」をクリックすると、
▼新しい計画(プランの過剰翻訳ですね…)
テンプレートが登場しましたね。そして気になるのが「 Premium 」という文字とダイヤモンドのマーク。
▼テンプレートのサンプル
Microsoft Lists や SharePoint のライブラリのテンプレートみたいに、サンプルを表示してくれますが、随所に Premium じゃないと利用できないテンプレートがありますね。
という感じでまだプレビューですが、新しい Planner の第一歩として、 Microsoft Teams の Planner アプリが新しくなりました。今後更にどういう展開になるのか注目していきたいところです。 Microsoft Project を利用している人がいたらこの記事は Project の統合部分は触れていないのでちょっと物足りないと思いますが、僕自身がお金出さないと触れないのでおそらく今後も触らないんじゃないかと思います。たぶん同様の理由でアウトプットする人も少ないんじゃないかと思います。できれば触れる環境の人がいたら是非アウトプットしていただければと思います。
更に、今回触っていて不思議な部分も発見しましたが、それを書くと更に長い記事になってしまうので、また日を改めて記事にしようと思います。