Microsoft Teams の会議のライブキャプションの自動翻訳機能が Teams Premium の機能になり、 Premium じゃないユーザーが使えなくなるという残念な展開になってきていますが、ライブキャプションの使い道は自動翻訳だけじゃないですよね。耳の不自由な人のためでもあるし、何かしらの理由で音声なしで会議に参加する状況の場合には、翻訳関係なく字幕が役に立ちます。そしてもちろん Teams Premium のユーザーにとっては自動翻訳が使えるライブキャプションは更に便利ですね。
そんなライブキャプションですが、僕には大きな不満がありました。それは字幕が2行しか表示されない点。なんでそれが不満なのか?と、今回のアップデートがその不満を解消するんだけど、そこらへんも含めて紹介したいと思います。
2023/04/08 付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。
▼(更新済み)Teams 会議でのライブ キャプションのユーザビリティの改善
僕の環境で今朝展開されている事を確認したので触っていきたいと思います。
と、その前に展開前の状態と僕の大きな不満について話します。
▼まずはライブキャプションをオン
▼ライブキャプション開始
「おはようございます」って流暢に言ったはずが「おはよう。」と「ございます。」に分かれてるし。で、字幕エリアの右に「…」があり、そこから音声言語と字幕言語を設定できます。この「…」が目立たなくて存在に気が付かない人も少なくなかったハズ。
そして僕の大きな不満が2行しか表示されない点。
▼例えば誰かがちょっと長く話したとします
字幕の精度もかなり良くなってきましたよね。それはおいといて、字幕をがんばって読んでいると、誰かがすぐに相槌を打つだけで、
▼すぐ流れてしまう
読み切る前に流れてしまった…。こういうシーン結構あるんですよね。ライブキャプションには過去を遡る術がないんです。
また、
▼例えばこういう大事な話をしたとします
あ、例えなので実際に某弊社は退職しませんよ!(縁起でもない例え!)。で、こういうインパクトある話が出たら、次の瞬間、
▼こうなりますよね?
あ、一人数役を演じているので字幕の名前が全部僕になっている点はご容赦を。
とにかく上に2つの例を挙げましたが、このようにたった2行の字幕は場合によっては読む前に流れたり、ほんの少し目線を逸らしたり下手したら瞬きしている間に邪魔な字幕で消えていってしまう場合があります。これが大きな不満点でした。
特に自動翻訳を使っている場合は、たまに翻訳に時間がかかって急に長文の字幕が表示されたと思ったら、1秒もせずに相槌の字幕が出てきて、大事な長文を読む時間がない…という。
じゃアップデート展開後はどう変わるのか?僕の不満は解消されるのか?見ていきます。
▼見た目が違う
字幕エリアがハッキリとわかるUIになっていて良いですね。
▼ちょっと独り言してみました
これ見てください。2行じゃなくなっています。上の1行が見切れていて意味がないと思うじゃないですか。でも右下の方にスクロールバーみたいなのが見えますよね。そうなんです、この中でスクロールできます。
▼過去の字幕をスクロールして追う事ができます
これで僕の大きな不満は解消ですよ。気になるところはスクロールして遡って読むことができるし、その後「↓最新へ移動」をクリックすればOKと。
さて、他にも音声言語と字幕言語の設定が展開前は「…」だけで気が付きにくかったのが、展開後は字幕エリアの右上に歯車アイコンと「設定」というテキストが表示されてわかりやすいです。
▼音声言語と字幕言語と字幕の設定
展開前よりも一貫性があって良いですよね。そして「字幕の設定」って?
▼キャプションの設定
おっ!なんか色々変更できるぞ。
▼イジる前
▼イジった後
このように字幕の文字色や大きさや字幕エリアの高さを調整できます。自分の見やすい状態にすることができて、これはイイですね。
このキャプションの設定ですが、色々イジっていて1点気になる点がありました。それは「位置」の設定項目です。
▼位置の項目は既定の「底部」
これを変更します。
▼位置を「底部」から「上部」へ変更
字幕エリアが底部から上部に移動されたけど…わかります?なぜかこの項目だけ変更すると字幕がリセットされちゃうんです。字幕消えてますよね。これは要注意です。そのうち解消されるんじゃないかと思いますが、一応あとでフィードバックしておきます。
あと、心配なのが「これも Teams Premium の機能?」という点。ここら辺本当にわかりづらくて僕も結構困っています。 Microsoft Teams も Microsoft Viva も他にもそうだけど、機能を触ってる時に「これは誰でも使えるの?それともそのうち別途ライセンスが必要になるの?」っていうのがわかりづらいです。そして覚えきれません。これホント最近困っちゃうけど…それは仕方ないとして、今回は、メッセージセンターのメッセージに答えっぽい点があります。
▼メッセージセンターのメッセージより抜粋引用
このように真ん中の項目のみ Teams Premium の機能であるという注意書きが書かれているという事は、その他の項目はそうじゃないと思って良いと思います。
と、気になる点もありつつも非常に便利になりました。僕の中の大きな不満点もクリアされました。あ、このスクロールして過去の字幕を遡れる点ですが、メッセージセンターのメッセージを読むと「最大1分前までのキャプションを確認できる」という記載がありました。しかし僕が試した限りだと1分経過しても消えない場合もありました。たぶんだけど会話が途切れている場合は残り続けるけど、会話がずっとされてどんどん字幕が積みあがっていくと1分以上の字幕が消えていくんじゃないかと思います。たぶん。
という事で、自動翻訳の機能は Teams Premium になるので必要な場合は購入し、必要じゃない場合は翻訳されないライブキャプションも特に耳の不自由な方にとっては大事な機能だと思うので、それがアップデートされたことはうれしい事ですね。