Microsoft Stream の話をしようとすると2021年あたりから記事内に必ず「これはクラシックの方じゃないですよ」みたいな注意事項を入れています。本ブログは定期購読してくれる人の方が断然少なく多くの人は検索エンジンからの検索結果から訪れますからね。いつも書いてるから省いちゃえ…とやってしまうと良くないです。ただ毎回同じ説明を書くのも大変なのでとりあえず詳細は以下の Docs ページを参照してください。
Stream (SharePoint 上に構築)、Microsoft Stream の新しいバージョン
https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/streamnew/new-stream
Microsoft Stream (クラシック) とは?
https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/overview
という事で2021年あたりからそれまで Azure ベースだった Classic Stream が SharePoint / OneDrive for Business ベースの New Stream に変わりつつあります。徐々に置き換えが進行していますが1年半経過した未だに過渡期です。クラシックの場合はハッキリと区別できていたので「 Microsoft 365 内の YouTube みたいなもの」という表現をしていたけど、ニューの方は表現の仕方を変えなきゃと思っています。元々 SharePoint にも OneDrive for Business (以下「 ODfB」)にも動画ファイルは保存できてクリックすれば Classic Stream とは別の簡易な再生プレイヤーで再生されました。 New Stream は結局保存場所が SharePoint / ODfB なので、そっちの再生プレイヤーが強化されつつ、 Microsoft Stream として自分にアクセス権のある全ての動画をまとめて表示・検索ができるスタートページがある感じ。う~ん、保存場所は SharePoint や ODfB なのに動画ファイルだった時のみ Microsoft Stream でもあるというややこしい話です。僕もキレイに説明ができないです。これ SharePoint のリストが Microsoft Lists でもある…と似たような感じですかね。初心者殺しです。でも Microsoft 365 的にはファイルのデータが Microsoft Stream だけ Azure のどこかのストレージといった状況は色々と管理面でもよろしくないので、 Microsoft 365 内で扱うファイルは全て SharePoint か ODfB に保存されるようにしたい気持ちもわかります。まぁ、 Microsoft がどんな考えで今後どうしていくのか?はタダのオッサンの僕にはわかりえないのでここまでにして、今回は現時点でちょっとややこしい導線を見つけたのでそれを紹介していきます。
まず特別な設定をしていない限りは現状はクラシックの方も使えると思います。
▼アプリ起動ツールなどから「 Stream 」をクリックすると、
▼ Microsoft Stream のホームが開きます
これが実はクラシックのホームなんですよね。このホームが新しいホームにそのうち変わります。今でもそれはテナント管理者であれば設定ができて、 SharePoint 管理センターの設定内にあります。
▼ Stream アプリ ランチャー タイル( SharePoint 管理センター)
ここで「 Stream (SharePoint)」に変更すれば、アプリ起動ツールなどから Stream をクリックすると新しいホームにリンクされるようにできます。ただし、おそらく多くのテナントでは既定の設定(一番上)になっているので、現時点でもクラシックのホームが表示されるハズです。とはいえ、ここはあくまでもランチャータイルのリンク先の設定だけなので新しいホームの利用のオンオフではありません。つまり実は誰もが新しい Microsoft Stream のホームを利用する事ができます。
まだプレビュー段階ですが、 Microsoft 365 にサインインしているブラウザーでこのURLを開けば、新しい Mirosoft Stream のホームを利用する事ができます。これは Microsoft Docs に記載されている公開された情報です。
office.com のストリームの開始ページ
https://docs.microsoft.com/ja-jp/stream/streamnew/start
ですが、あくまでもまだプレビュー段階なので表向きはどのリンクをクリックしてもクラシックのホームが表示される設定が既定値になっています。
じゃ、このクラシック Stream で動画を再生すると?
▼クラシック Stream の再生プレイヤー
このようにただ再生されるだけじゃなく、色々な機能を利用する事ができます。これが クラシック Stream のザックリとした紹介です。
先程書いた通り、動画ファイルは クラシック Stream 以外にも SharePoint や ODfB にファイルを保存して再生できるので、そっちも確認します。今回 SharePoint を使ってみます。
▼ SharePoint のライブラリに動画ファイルをアップロードします
▼ファイルをクリックすると動画再生プレイヤーで動画を閲覧できます
このブラウザーで利用できる再生プレイヤーも右上から色々な設定やコメントなども入れられるようになって、ニュー Stream の進化を感じられていました。詳しくは当ブログのカテゴリーで Microsoft Stream を選ぶと進化の過程がわかると思います。
このように Microsoft 365 内で動画ファイルを保存・再生するにも、現状の クラシック Steam が混在していると、 Microsoft Stream 側でファイルを保存して再生させるのと、 SharePoint / ODfB 側でファイルを保存して再生させるのとでは、UI が別物という状況です。
ここまで把握してもらった時点で、おそらく過渡期の今だからこそのややこしい現状を見ていきます。上述のように SharePoint / ODfB から動画ファイルをクリックすると、そっちの再生プレイヤーが表示されました。
じゃ、 Office ホームを開いて「クイック アクセス」部分に最近利用したファイルが表示されますが、さっき SharePoint で再生した動画ファイルも表示されています。
▼ Office ホームのクイックアクセス部分に動画ファイルが表示されています
これをクリックしてみると?
▼ん??なんか再生プレイヤーの見た目が違うぞ?
さっき SharePoint 側から開いた動画ファイルと全く同じファイルを開いたのに、こっちから開くと再生プレイヤーがさっきとは全然別です。左上に「 Stream 」と記載されているように、こっちは ニュー Stream の再生プレイヤーのようです。これは僕もずっと勘違いしていて、上述のように SharePoint / ODfB から動画ファイルを開いた時の再生プレイヤーが徐々に進化していくのでアレが ニュー Stream の再生プレイヤーになるんだと思っていたんです。でも実はそれとは別だったんですね。さて、ややこしいのがその左上の「 Stream 」という表示。
▼ここをクリックすると?
▼あらら、 ニュー Stream のスタートページが開きました
という事で、プレビュー段階だからテナント管理者の設定でなるべくアイコンボタンなどクリックできるところからリンクされる Microsoft Stream は クラシック Stream に飛ぶように設定されているハズなのに、この特に裏技的な操作ではない操作で ニュー Stream の再生プレイヤーもスタートページも利用できちゃうんですね。過渡期で新旧混在せざるを得ない時期だから仕方ないとはいえ、ユーザーにとってはなかなか混乱しそうですね。また、このクラシックからニューの置き換えが把握しきれていなくてユーザーに何も説明しきれていないIT部門がいたとしたら、この導線で利用できてしまうユーザーから問い合わせが来たら逆に説明が大変になりそうですね。なのでIT部門などテナント管理者は早いうちに置き換えについてある程度把握しておいた方が良いかもしれないです。
今までスクショを撮っていた環境とは別の環境では更に新UIが先に展開されたのか、余計ややこしくなりそうです。
▼さっきと同じく SharePoint のライブラリ内の動画ファイルを開きますと、
▼再生プレイヤーが開きます
ここでさっきの再生プレイヤーと良く見ると少し違いがあります。こっちは上部に「 SharePoint 」と書かれたバーが表示されています。さっきはこのバーはありませんでした。で、良く見ると、左上。
▼「開く」なんてボタンはさっきの環境ではありませんでした
色が濃い赤で結構目立つので目に留まります。この色合いからしてなんとなくわかると思うけど、クリックしてみると、
▼「 Stream で開く」
つまりさっき話したように、これまで僕は SharePoint / ODfB 内の動画ファイルを開いた時の再生プレイヤーの機能が追加されているので、あの再生プレイヤーが ニュー Stream の再生プレイヤーだと思っていたけど、それとは別に ニュー Stream の再生プレイヤーが出てきたので勘違いだったかも…という話をしましたが、その裏付けでもありますね。つまりこの再生プレイヤーは ニュー Stream の再生プレイヤーではなかったようです。で、あらためて「 Stream で開く」をクリックすると、
▼ ニュー Stream の再生プレイヤーが開きました
もちろん左上の「 Stream 」をクリックすれば、 ニュー Stream のスタートページに行きます。つまり、上では現状は Office ホームのクイックアクセスなど限られた場所から動画ファイルを開かないと ニュー Stream の再生プレイヤーは開かないので ニュー Stream スタートページへの導線も限定的でした。しかし、この目立つ「開く」ボタンが表示されるようになれば、 SharePoint や ODfB で開いた動画ファイルからもこの導線が開かれるので、より ニュー Stream にユーザーが触れる機会が増えていくのかと思います。
という事で、今回の記事はややこしい話を更にややこしくしてしまったので申し訳ないです。置き換えの過渡期が完了してしまえばおそらくスッキリするとは思いますが、まだ時間はかかりそうです。さて、今後どうなることやら…。