Microsoft Teams のメッセージでメンション使っていますか?使い過ぎるとオオカミ少年みたいになるので、特にチームメンションやチャネルメンションあたりの乱用は要注意!と個人的には思っています。逆にちょっと極端かもしれませんが「メンションを付けていないメッセージは独り言のようなもの」と考える人もいたり、また、多忙な人はメンションがついたメッセージしか対応できないという話も聞くので、効果的に利用すると良いですね。メンションはユーザーとチャネルとチームあたりがありますが、他にも「タグ」を作れば、タグでメンションできますね。
この中で注意点も書いていますが、便利そうなタグですがメンテナンスが大変かと思います。タグを使ってグルーピングをした場合、その用途からしてメンバーが1人でも欠けていたらダメだし、関係ないメンバーが1人でも多ければダメだし。例えば販売店舗のチーム内で「レジ担当」というタグを作った場合。レジ担当のメンバーが1人でも欠けていたら、メンション付けてメッセージをしても欠けていた1人には通知されないし、逆にレジ担当だった人が別の担当に変わった後もタグメンバーから削除されていないと、邪魔な通知が飛ぶし。メンテナンスを怠れば怠るほど正確性が低くなるのもタグです。タグが多いほどなかなかマメにメンテできるものでもないと思います。
さて、そんな中、2022/5/10付けで Microsoft 365 管理センターのメッセージセンターに以下のメッセージが公開されました。
▼ (更新)Teams でチャネル投稿で使用できる自動グループ化
これはチーム所有者にメンションができるという話です。「自動グループ化」と書いてある通り、メンテナンスフリーなんですよね。もちろんチームの所有者に追加するユーザーのメンテナンスはしっかりしなければいけませんが、所有者に増減があってもメンションの対象も常に正しいというわけです。そういう意味ではタグのように別途メンテナンスをしなければいけないわけじゃないです。では、僕の環境に機能展開されたので見てみたいと思います。
これはチームのチャネルの会話の機能なので、
▼チャネルの会話のメッセージ内で「@」を入力
すると、サジェストされたボックス内に「チーム所有者」が表示されています。これがそうです。このチームはメンバーが少ないのですぐに見つけられますが、メンバー数が多いチームの場合は更に絞って、
▼「@チーム所有者」まで入力すれば間違いない
▼選択するとこのように入力されます
これでチーム所有者全員にメンションができます。
これ、他にサジェストに出てくるパターンはないか?と探してみましたが、言語を英語にした場合は、
▼「 @Team Owners 」で
▼メンションが作れるけど
▼言語設定が日本語の場合は「@Team Owners」はダメでした
つまり、チーム所有者にメンションをしたい場合は、「@チーム所有者」と入力するのみのようです。(※後述しますが、現時点の仕様だとこの入力ではメンションが付かない場合もあります)
▼このように「チーム所有者」にメンションしたメッセージが送信されると、
▼チーム所有者には通知され、このようにアクティビティのフィードには表示されます
ここでは翻訳されず「 Team Owners 」という英語表記のままなんですよね。 Microsoft ったらお茶目。
翻訳が不十分な点が表示上の話だけであれば「お茶目ねぇ」で済むけど、機能に支障が出る事もあります。 Microsoft 365 内でも言語設定が日本語だからこその英語の設定では起きない変な仕様になる事もありますが、今回も気になる点がありました。それは僕の環境で試す限りでは iPhone や iPad で利用した場合。チームの所有者のメンションはすでに対応している事は確認しましたが、PCと違う点があり、
▼「チーム所有者」ではなく「チームの所有者」
いやいや、「の」が表示されているか否かだけじゃん!と思いますが、
▼「@チーム所有者」と入力したらメンションを作れません
しかも、PCからとスマホから送信したメッセージを並べると、
▼送信後の表示も違う(笑)
これはイケてませんね。英語ならPCだろうがスマホだろうが [ @Team Owners] でメンションできますが、日本語の場合は翻訳の影響が機能にも影響が出てしまっています。これマニュアル書く人達はめんどくさいでしょうね。日本語フィードバックサイトに後で進言してみます。
という事で、利用デバイスを考慮すると、チーム所有者にメンションをしたい時の入力は「@チーム所有者」ではなく「@チーム」にして、サジェストからPCなら「チーム所有者」スマホなら「チームの所有者」を選択する。という感じですかね。
さて、メンテナンスフリーのグループ化されたメンションという事で便利ではありますが「チーム所有者」に対してメンションするという事で、用途は?という点が出てくると思います。これはあくまでも僕の考えです。
まず、おそらく小規模なチームの場合はあまり用途はないのかなと思います。小規模チームの場合は全員チーム所有者だったり、なんとなくチーム作成者が所有者でその他はメンバーで追加されていても、あまり誰が所有者である事を意識せずに特にチーム管理をするわけでもなく、チャネル作成など管理権限あたりもメンバーに解放していると思います。
▼小規模チームのメンバーのアクセス許可はだいたい既定値のままかと
この場合は、チーム所有者を普段から意識して利用していないので、チーム所有者に対して何かメッセージを送るシーンがないと思います。
じゃ、チーム所有者にメンションをつける用途って何でしょう?おそらく中規模・大規模チームなんじゃないかと思います。つまりしっかりチームを管理している場合。チャネルの乱立を防ぐためにチャネル作成・削除はチーム所有者しかできないように設定していたり、場合によってはアプリやタブやコネクタなどもメンバーに許可していない場合もあります。
▼厳しめの設定例
また、特定のチャネルではモデレート設定で所有者だけがメッセージを送信できる設定もできます。
▼一般チャネルのモデレート設定例
このようにカオスになりがちな大規模チームの場合は、メンバーの権限を絞って所有者がハンドリング・モデレートする事もあります。この際に、メンバーが新しいチャネルを欲しい場合などメンバーの権限では操作できない事をチーム所有者に依頼・相談する必要が出てきます。そういう場合にチーム所有者へのメンションは効果的かと思います。これまでは「えっと…誰が所有者だったっけ?」と調べて、複数人だったら複数人にメンションをして依頼・相談をしていたり、チーム所有者用のタグを作ってタグメンションをする(この場合はタグのメンテナンスが必要)などだったと思いますが、それがメンテナンスフリーでチーム所有者全員宛にメンションができるというので、そう考えると便利ですよね。
▼このようにチーム所有者にチャネル作成の依頼をする例
という事で、おそらく特に企業規模の大きな会社で大規模チームがたくさんある環境の場合は、重宝されるかもしれませんね。僕にはあまり関係ないのでそこまでテンションあがりませんが(笑)