SharePoint :新しい表示(モダンUI)の「+新規」から見る「アプリ」という言葉の定義?

過去にも記事にとりあげましたが、 Office 365 内の「アプリ」という言葉の定義がフワっとしていて、様々な意味に当てはまって意思疎通時にたまにズレが発生する場合があります。

Office 365 内の「アプリ」という言葉の定義がフワッとしている…

今回の記事で言う「アプリ」は SharePoint の世界の中の話に限定しますが、その中でも複数の意味でアプリという言葉が利用されています。

SharePoint 2013 から「アプリ」という言葉が目立ち、現在もクラシック表示のサイト コンテンツ ページを見ると「アプリの追加」という文言の通り、それまで「リスト・ライブラリ」と呼んでいた集合体を「アプリ」と呼ぶ感じです。

「アプリの追加」をクリックした先のページを見ても、これらを総称して「アプリ」と呼ぶものだと思う作りです。

しかし、新しい表示(モダンUI)のサイト コンテンツ ページは、なんかちょっと違う感じがします。

「+新規」をクリックした際のメニューを見ると、「リスト」「ページ」「ドキュメント ライブラリ」と同じ並びに「アプリ」が。

ここで「リスト」を選ぶとカスタム リストが作成されます。ここで「ドキュメント ライブラリ」を選ぶとドキュメント ライブラリが作成されます。

今まではカスタム リストもドキュメント ライブラリも「アプリ」という総称の中の一つに過ぎない理解だったが、ここの印象では、カスタム リストとドキュメント ライブラリはアプリと並列という事は、アプリという総称の中に内包されていないと思ってしまいます。

ただここで「アプリ」を選ぶと、さっきのクラシック表示の「アプリの追加」をクリックした先のページが表示されます。(ここはまだクラシック表示のまま)

なんだ、つまりモダンUIの「+新規」からのメニューは、単にアプリからよく利用されるカスタムリストとドキュメントライブラリを作成するリンクをショートカットリンクのようにアプリと並列で表示させてるに過ぎないのか。(まぁ、そう考えると「ページ」「サブサイト」が並列なのも違和感でしたね。)

という事で、結局は今でも「リスト・ライブラリ」を総称して「アプリ」と呼ぶ感じで良さそうですね。

おそらく「そんな深く考えてないよ。別にどうでもイイじゃ~ん!」と言われそうだけど、言葉の定義をしっかりする事はコミュニケーションにおいては大事だと思います。過去でも言葉の定義のズレが起因する齟齬からトラブルに発展するケースも経験してきました。(ちなみに「アプリ」も色々誤解されるので、コミュニケーションの場では未だに「リスト・ライブラリ」と呼びます。)

SharePoint も言葉の定義がフワっとしている部分がある上に、バージョンアップするとシレっと変わっていたりする事もあるので、気にしなければ良いという選択肢もありますが、気にしたいと思っています。

Office 365 内の「アプリ」という言葉の定義がフワッとしている…

下記のQ1について自分が疑問に思ったところからスタートしました。Office 365 のそれぞれに関して、世間では「ソフト」「製品」「サービス」「アプリ」など、様々な言い方で呼んでいますね。

【Q1】これらを総称してなんと言いますか?

【A】「アプリ」です。(↓該当部分のソースです)

【Q2】SharePoint のこれらを総称して、なんと言いますか?

【A】「アプリ」です。(いろんなところにアプリと記載が。)

【Q3】SharePoint ストア のこれらを総称して、なんと言いますか?

【A】「アプリ」です。(お勧めのアプリと記載が)

【Q4】App Store のこれらを総称して、なんと言いますか?

【A】「アプリ」です。

Q4のApp Storeのアプリに関しては会社が違うので仕方ないにせよ、Q1~Q3に関しては若干ややこしいですね。

Q2とQ3は同じとも解釈できますが、Q3の SharePoint ストア にあるアプリは、Q2の意味のリストテンプレート的なアプリもあれば、サイトの機能みたいな商品などもあり、全体的にはQ2とは全く同義とは思えません。

さて、アプリという言葉がフワッとしたところがわかったところでどうにもならず、会話の中で利用したりマニュアルや資料内で記載する場合は、どのアプリを意味しているのかを明確にしていく必要がありますね。

Q2のSharePoint のリスト・ライブラリをアプリと呼ぶようになったのは SharePoint 2013 から急に出てきましたよね。これらを未だにアプリと呼ぶのは浸透していないような気がするので、これまで通り「リスト・ライブラリ」と言い換えた方が伝わりやすそうですね。

と、過去に「リスト・ライブラリ」の事を資料内で「アプリ」と記載したら、SharePoint ストア のアプリと勘違いして、「え?なんか買わなきゃいけないの?」と思われてしまうと指摘された事がありました。

IT部門がユーザーに説明する際にも、開発会社がお客様に説明する際にも、やはり言葉が正確に伝わる事は大事な事かと思います。

言葉って難しいですね。